写真は鴇草(ときそう)。
トキ草もまた乱獲で姿を期しつつあるのでしょう。
自治体によっては絶滅危惧種。
このトキ草は去年の春のこと、近所の園芸店で100円也で購入したものです。
園芸店の親爺によると、
「買っていただくのはよろしいけれど、トキ草は気難しい花だから、来年の開花は保証できないよ」
とのことでした。
小生も去年の花後の手入れもせず、棚隅に放置していたものです。
先日の植え替え作業の折、ふと薄紫の花が目にとまったのであります。
たぶん、椿の花が散ったものであろう、とそれほど気に留めなかったのですが、これがトキ草だったのですね。
前日の雨に打たれて、意気消沈したものか、鉢縁にぐったりよりかかっているのです。
木洩れ日の場所に置いてみたところ、気のせいか元気回復致したようなのです。
トキ草の名の由来は、花びらの色が佐渡の鴇(とき)の羽色に似ているので、鴇草(トキ草)と名付けられたのだそうです。
でもね、やや不審でもあります。
鴇(とき)は鴇紅色(ときべにいろ)とされて、薄赤い肌色であったような。
写真でご覧のように、この花は薄紫色ではないかなあ。
もしかして、このトキ草は品種改良された園芸種で、自生地のトキ草は鴇紅色なのかもしれない。
この花はこの花でまことに美しい。
来年以降も咲かせますぞ。
駄句5句と愚歌1首。
鴇草の顔を伏せてぞ咲きにける
鴇草は儚き花よ世話嫌ふ
鴇草は松の木陰に息をつく
鴇草は儚き花を派手やかに
鴇草の俯く花を励ましぬ
近年は鴇草は絶へ鴇も絶へ鴇紅色の危惧種なり