写真は桜草。
春を代表する桜草ですが、埼玉県の荒川流域などを除くと、桜草の自生地は少なくなったようですね。
愚老など春の陽気につられて、野山を歩くことはありますが、桜草の自生を見たことはありません。
江戸時代には「桜草栽培」が流行したらしく、品種改良も盛んに行われた、と聞いています。
写真の桜草は園芸改良種です。
群植して花を競わせるのも面白いのでしょうが、金力も筋力もない爺など、いつからか我が庭に参加した、数株の桜草のご機嫌をうかがいつつ愛しんでいるのであります。
手間暇掛けて「乳母日傘(おんばひがさ)」で栽培するより、「見て見ぬふり」で放置する方が花を咲かせるようです。
さようでしょう、高山原野に由来する桜草に、大量の肥料を与えても、彼女は驚くばかり、嫋やかな花の開花とはなりません。
「かつてはオトメ、今はフトメ」なあんて失礼なCMが流れますが、オトメにはスクナメに油かすを与えています。
桜草春風に謳へ高らかに!
駄句5句と愚歌1首。
桜草飛花はなけれど花の宴
桜草すいと伸びてぞ礼をする
一本(ひともと)の茎に群れ咲く桜草
花見の宴無くて悔ひなし桜草
桜草幼なの声あげ笑ふやう
桜草来る春毎に花咲かす無垢の姿を愛でて我頷きぬ