写真は椿(品種名は玉の浦)。
玉の浦椿に嫌われて幾年ぞ。
蕾は付けども開花は致さず。
ほんにお前は臍曲がり。
それがねえ、今年は咲いたのです。
写真の赤地に白覆輪の花を見たとき、拙老小躍り致しました。
いまだに手の舞足の踏み場も知らず、なあんて言っていますが、これは二日酔いのなせる業。
昨日は、孫の衆総領のケタ君が泊まったので、高校合格の祝杯を上げました。
祝にかこつけて痛飲、また痛飲。挙げ句の果てに通院となったりして。
今朝は玉の浦を道行く人に見えるよう、道路沿いに飾ってあります。
でも、調子に乗って赤毛氈に金屏風の道具立てを施したら、笑われるでしょうな。
長崎県福江島の玉乃浦町の藪椿林で発見された、紅地を包む白覆輪。
花姿は清楚な娘御を見るようで、清々しい気分になれます。
この椿が広く世に公開されて、椿愛好家には衝撃を与えたようです。
10㎝ほどの苗木が「万単位」で売買されたようです。
福島の玉の浦原木は挿し木素材に切り刻まれ、数年で丸裸になったとか。
凄まじい人気だったのでしょうね。
一時の騒ぎがおさまった日本より、現在では外国での評価が高いのだそうです。
玉の浦を交配親に用い、新しい品種が作り出されているらしいですね。
さてさて、拙老もタマノウラ。
タマノウラとて漢字を当てれば「偶々の裏」、たまには人の裏をかいて生きようとする、ずるい爺の喩えであります。
駄句5句と愚歌1首。
紅白で春を寿ぐ玉の浦
玉の浦一重椿の名花なり
田起こしの機械の唸り軽やかに
田起こしの農家の男(おのこ)唄優し
紫の片栗の花凛と咲く
弥生の陽笑みて迎ふる玉の浦紅地を包む白き覆輪