♪ねんネコさっしゃりませ | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


猫柳

写真は猫柳。

猫柳、別名狗尾柳(えのころやなぎ)
この写真は近所の垣根で撮りました。

孫の一歳のサーちゃんのお守りを仰せつかって、乳母車を押して出たのですが、いつかも書きましたように、貧相な爺が、泣きじゃくる子を乗せて歩く姿は子を慈しむようには見られません。
パンダの赤ちゃんを見せようと、エプロン姿のクマさんを掲げようと、一端泣き出したサーちゃんは泣き止む素振りも見せません。
拙老狼狽ここに極まって左見右見(とみこうみ)する様は、空き巣の下見そのものであります。

近くに住まわれる方は、警戒心に満ちた眼差しで、愚老の姿形(なりかたち)を横目でご覧になり、プイと横を向かれる。
いえね、泣きじゃくるサーちゃんとて、我が手に抱っこすればたちまち泣き止むことは分かっております、おりますが分かっていることが常に最良の方法とは限りませんな。
普段の散歩には杖をひくのですが、乳母車を押す手は2本、杖つく手は1本もございません。
ましてやサーちゃんを抱く手はどこにあろう。(駄句ばかり)。

ふと垣根を見れば「猫柳」
愚老小躍りしましたな。「猫の手も借りたい」時に猫柳。
夢中になって横から斜めから、猫柳を写真に収めました。
かくて時を過ごすことも叶わず、乳母車を見れば、泣き疲れたサーちゃんは泣き寝入り。
愚老猫撫で声で「♪ねんネコさっしゃりませ」を歌い、歌ったとて誉め手もないので、帰途に就いたのです。
  
駄句5句と愚歌1首。


路地裏にふと振り返る猫柳
猫柳路地行く人に辞儀をする
近寄れば春告げゐる猫柳
節分に鰯置きたる猫柳
猫柳煌めく枝に卵かな

節分に柊鰯飾りたる門口辺り猫柳の花