写真は桜林、品種は旭山桜。
写真は静寂な桜の園です。
桜の品種は「旭山桜」。
花付きの見事な一才桜です。
染井吉野が散り果てて、おもむろに八重の薄紅花を溢れんばかりに咲かせる桜であります。
古い正方形の薄鉢に寄せ植えしていますが、なかなかいいものです。
写真左下は三重の塔。
右のこぶし大の白石は那須の川原で拾ったものです。
染井吉野の飛花、落下の頃、この鉢を棚の中央に引き出すのですが、待ち兼ねたように開花の運びとなります。
桜の園の中央に毛氈を敷きのべ、秘蔵の吟醸酒を取り出すのですが、なんともまあ、旨いものであります。
相客もないので、拙老毛氈の中央に大胡座で座を占めます。
酔いが相当に回る頃、チェーホフ大先生のご来臨となります。
なろうことなら、この桜の園に「色も香も備えた」女性(にょしょう)が欲しいもの。
なあんてね、夢を見るのですよ。
弥生も末の頃、ちらほら咲くことでしょう。
楽しみだなあ。
駄句6句と愚歌1首。
汝(なれ)こそは夢見の後に桜の園
桜の園毛氈敷きて酌み交はさん
枯れ桜目覚めし時は花の宴
今はただ冬木の桜寝入りたり
寒桜染井吉野の繋ぎかな
花咲かばチェーホフ思ふ桜の園
皿鉢に桜の園思ひ作れども桜枯れ果てチェーホフ住まず