写真はオリーブ。
過去の記憶は歳月とともに薄れ行くものですが、どうしても鮮明にとどめおきたいものもありますね。
半世紀以前の我が高校の修学旅行がそうなのです。
東京駅東海道線ホームから出発した、修学旅行専用列車「日の出号」が切れ切れの記憶の中で妙に生き生きとしています。
どの街をどのように回ったのか、もはや曖昧ですが、3月になったら霞の中の街をもう一度訪れてみるつもりです。
尾道、鞆の浦、小豆島、どの街も途切れがちな記憶の中で、輝きを放つ所です。
指折り数えれば、あの旅の同行者の内半数がはや黄泉の人。
愚老「過去の世界」に、思いがけない忘れ物をしてきたような気がするのです。
それゆえ、3月には忘れ物探しの旅に行ってきます。
駄句5句と愚歌1首。
夏来ればオリーブの花咲かせてむ
思ひ出はあの友この友花の頃
オリーブの花思ひ出の白き花
オリーブの実を摘み笑みし人遙か
オリーブの花咲きし日から半世紀
オリーブの旅は秋のことバスに溢れる笑ひ懐かし