写真は茶の木。
先日は、関東地方も大雪の恐れがあるので、十分注意せよ、との予報でありました。
去年の今頃降雪は2回あり、降り始めこそ江戸時代の貞門派の俳人・田捨女の「初雪や二の字二の字の下駄の跡」など思い浮かべる余裕がありました。
一端降り出した雪はいっこうに止む気配もなく、ミイちゃんの小バケツを隠し、コタ、ユタの三輪車を埋め、もはや落語の「初雪や塩屋転んであっち舐めこっち舐め」を紹介したところで、ほめ手は誰もなく、閉門蟄居の体でありました。
娘婿殿がスコップを肩に駆けつけてくれ、除雪作業をsていただいたおかげで、ようやく安堵したものでした。
ゆえに、「明日は関東地方も大雪のおそれ」の予報を聞くや、愚老平型スコップを求めんとてホームセンターに行ったのです。
機を見るに敏、身を翻すに俊、などと時分で我が身を誉め、大得意でありました。
でもね、外出に杖突く身で、屋根に重なる雪を誰が下ろすのやら、はてさてしばし考え込みましたね。
降雪の朝、新聞の記事、
「杖なしで歩けぬ爺、スコップを抱えて屋根から転落。あな哀れ、病院に搬送、重体なり。剽軽爺の軽率ここに極まる」
なあんてね。
「初雪や爺や転んであっちイテエこっちイテエ」
「初雪や荷の爺荷の爺の杖の跡」
駄句7句と愚歌1首。
明日は雪予報にときめきし青年の日
雪にときめきし昔今背を丸む
淡雪に性根据へろとお茶の花
茶の花は腰低くして一ニ輪
雪流れ雪より白しお茶の花
淡雪の冷たさはなきお茶の花
茶の花に首差し込む目白かな
茶の花の一際白き雪の朝溶けて流れる雪に抗(あらが)ふ