茶の花に首差し込む目白かな | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


実生椿

写真は茶の木。

先日は、関東地方も大雪の恐れがあるので、十分注意せよ、との予報でありました。

去年の今頃降雪は2回あり、降り始めこそ江戸時代の貞門派の俳人・田捨女の「初雪や二の字二の字の下駄の跡」など思い浮かべる余裕がありました。

一端降り出した雪はいっこうに止む気配もなく、ミイちゃんの小バケツを隠し、コタ、ユタの三輪車を埋め、もはや落語の「初雪や塩屋転んであっち舐めこっち舐め」を紹介したところで、ほめ手は誰もなく、閉門蟄居の体でありました。

娘婿殿がスコップを肩に駆けつけてくれ、除雪作業をsていただいたおかげで、ようやく安堵したものでした。

ゆえに、「明日は関東地方も大雪のおそれ」の予報を聞くや、愚老平型スコップを求めんとてホームセンターに行ったのです。
機を見るに敏、身を翻すに俊、などと時分で我が身を誉め、大得意でありました。

でもね、外出に杖突く身で、屋根に重なる雪を誰が下ろすのやら、はてさてしばし考え込みましたね。
降雪の朝、新聞の記事、
「杖なしで歩けぬ爺、スコップを抱えて屋根から転落。あな哀れ、病院に搬送、重体なり。剽軽爺の軽率ここに極まる」
なあんてね。
「初雪や爺や転んであっちイテエこっちイテエ」
「初雪や荷の爺荷の爺の杖の跡」

駄句7句と愚歌1首。


明日は雪予報にときめきし青年の日
雪にときめきし昔今背を丸む
淡雪に性根据へろとお茶の花
茶の花は腰低くして一ニ輪
雪流れ雪より白しお茶の花
淡雪の冷たさはなきお茶の花
茶の花に首差し込む目白かな

茶の花の一際白き雪の朝溶けて流れる雪に抗(あらが)ふ