山茶花や雨の朝(あした)に輝きぬ | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


山茶花 鉾田農協

写真は山茶花。

この山茶花は鉾田農協の近くで買ったものです。
深紅の花は平開し、蕊は花びらに沿って伸びやかに開く。
これは「肥後椿」の咲きようではないか。
大寒の寒さの中、花びらの端々までいささかの緩みもなく開花している。
蕊は重たいほどの花粉を纏い、冬の蝶を誘う如し。

昨日は、孫の衆総領のケタ君から電話がありました。
いつもの阿吽の調子で「ああ、僕」
「ああ、僕では分からんぞ」
「うん、僕」
「うん、僕?」
「あのね、受かったよ」
暫くは阿吽のやりとりが続いたけれど、私立高校合格のしらせ。

分かってますがな、「ああ」だけでも「うん」だけでも。
喜びの報告か、悲しみの知らせか、それだけで伝わりますぜ。
15の春の喜びが、電話口の向こうで跳ねておりましたな。
それだけで、父母への孝行になるのです。

さて、写真の山茶花について。
品種不明なれど、愚老、命名致しました。
「喜びの舞」
如何でござろう。

駄句7句と愚歌1首。


山茶花の花真紅に開きたり
山茶花や雨の朝(あした)に輝きぬ
山茶花の花散りもせず残りたり
山茶花や肥後の椿を圧倒す
石油入れ明日の寒波を覚悟したり
冬鵙(もず)は鳴き疲れてや憩ふやう
冬帽子被り直して風除ける

梢なる冬鵙は鳴き疲れ尾をやや振り休み居たり