ほんのちょっとだけ違う漢字 | あなたの知らない中国〜仰天中国

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中国と20年近く関わり続ける中国好きな筆者が、独自の視点で中国・中国人を紹介するブログ。日本と中国の身近な違いを考えることが好き。二児の父、妻は中国人。浙江省・義烏市在住。

こんにちは、kammyです!

 

中国・中国人の面白いところを紹介するブログです。

 

 

先日、学校から帰ったきた息子が、

 

「テストで答えが分かっていたのに、ちょっとだけ間違えて悔しい…!」

 

と言ってきました。

 

聞けば、「听写」という漢字の聞き取りの問題で、「脚步」を「脚歩」と書いてしまったというのです。

 

ほんのちょっとの違い。

 

一瞬、同じに見えますよね(笑)

 

間違い探しみたいですが、「歩」という漢字は日本語と中国語ではほんの少しだけ違います。

 

日本語:歩

中国語:步

 

中国語のほうが画数が一画少ないんですね。

 

息子は、日本で「歩」という字を習ったのですが、中国語との違いを知りませんでした。

 

見た目が全然違えば気付きますが、ほんの一画だけだから分からなかったんですね。

 

中国語は「簡体字」という省略された漢字が使われているので、基本的には中国語のほうが画数が少ないことが多い。

 

この字もその一例かと思いきや、どうやらそうではなく特殊な例だそうで、橋本陽介『中国語は不思議』によると、

 

日本は戦後になってからわざわざ一画プラスしたのである。なんでも、「少」から一画削った形を使うのが「步」(とこの字を構成要素として持つ「涉」など)しかなかったので、「少」にすれば、記憶が容易になると思ったかららしい。

橋本陽介『中国語は不思議』p.21

 

日本の方でわざわざ画数をプラスした、というのはかなり珍しい例ですね。

 

 

ついでに上記の本で、さらにへぇと思ったのを紹介すると、骨という字について。

 

同様に、微妙に違うのが”骨(骨)”である。なんと、上の部分の鉤形の線が左右逆向きになっている(引用者註:ここの文中では表示上逆になっていません)。簡体字のほうが一画少なくできるから、という理由らしい。そこまでして一画削らなくてもよいような気がするが……。

橋本陽介『中国語は不思議』p.21

 

 

 

 

そもそも今まで、骨という字が日中で違うことに気付きさえしませんでした(笑)

 

右下に四角がついているのが日本語で、左下についているのが中国語です。

 

たしかに中国語の書き方のほうが一画少ない。

 

一画少なくするために、中国では の部分を逆向きにしたようです。

 

ただこの「ほね」という字、とてもややこしいのは、どうやらパソコンやスマホの表示上は同一で表示されてしまうようで、

 

日本語で「骨」と打っても、

中国語で「骨」と打っても、

 

どちらも右下かっこ=日本語の骨で表示されてしまいます(中国語フォントのパソコンなどではどうなのでしょう?)。

 

あー、まぎらわしい。もうどっちがどっちだか分からなくなってきました(笑)

 

 

こうした一画違いの漢字とか、ほんのちょっとだけ違う漢字はいくつもあって、おそらく未だに私が気付いていないものもあるはず…。

 

パソコンやスマホの時代なので、そんな違いに気付く機会がかなり少なくなってしまいました。

 

だからこそ、そうした違いに気付くとちょっとうれしくなったりもします。

 

 

「残」という字も日中でほんの少しだけ違います。中国語は一画少ないです。ものすごく紛らわしいですね(笑)こういう字はけっこうあります。

 

 

 

 

 

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