2019年4月の晴れ渡った空の下、
池袋で11名の死傷者を出した事故で、
受刑者となった男性が先月26日に亡くなっていたそうです。
それに関し、ご遺族の松永拓也さんが"X"にてお気持ちを表しました。
以下”X”掲載内容原文ママ
飯塚幸三さんが亡くなられました。
池袋暴走事故の加害者である飯塚幸三さんが亡くなられたと報道されました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
妻と娘は、本当に無念だったと思います。ただ、飯塚さんにとっても、
大きな責任を背負いながら刑務所で最期を迎えたことは、
とても無念だったことでしょう。
「天国で真菜と莉子に会えたなら、一言謝ってほしい」という想いは正直あります。しかし、それ以上に強い感情は抱いていません。
彼が刑務所で最期を迎える結果となってしまったことに胸が痛む思いもあります。
今回の出来事は、高齢ドライバー問題が社会にとって大きな課題であることを、
改めて考えさせられるものだと思います。
懸命に生きてきた人々が意図せず他人の命や健康を奪ってしまう。
そして刑務所で亡くなる。被害者や遺族も、一生事故の影響を背負う結果になる─。
こうした悲劇をどう防いでいくのかを考えていかねばなりません。
ただ私は、「若年者と高齢者の対立構造」になることを望んでいません。
免許返納だけではなく、いかにして高齢者の方々が車に頼らずとも、
安心して豊かな日々を送れる社会を築くか。
それが、私たち全員にとっての課題です。
私たちもいつかは高齢者になるのですから。
飯塚さんの逝去を受け、私たち社会がすべきことは、
彼を非難し続けることではなく、彼の経験から学び、
同じような悲劇を繰り返さないための道を共に考えることだと思います。
8ヶ月ほど前、飯塚さんが刑務所で面会をしてくれた際、
彼は深い後悔を滲ませていました。
そして、私が交通事故を防ぐために活動している想いに応え、
言葉を託してくださいました。それを無駄にしないためにも、
私はこの出来事を未来の糧にし、安全な社会の実現を目指していきたいと思います。
娘が生まれた日。小さな手が私の指を握り返してくれた感触。
そして、その手が冷たく固くなってしまった日の感触─。どちらも生涯忘れません。
真菜は愛を、莉子は命の尊さを教えてくれました。
交通事故、社会のみんなの力で無くしていきましょう。
今後も「あいの会」の仲間とともに、交通事故を減らすため、
そして犯罪被害者支援の拡充と認知の拡大に努めてまいります。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
〜〜 ここまで 〜〜
昨今、事件・事故が起こると、
当事者でもなく、原告適格もなく、はたまた利害関係もない不特定多数の者達が、
上下左右に振り切った内容の”お気持ち”をSNS発信並びに実態社会において
言動として表す傾向にありますが、
今般の事故において誰よりも人としての心が通っていたのは、
被害者家族の松永拓也さん、
当事者だったという…
松永さんの”X”の文面を拝読をし、受刑者に寄せる人としての思い、
そして、交通事故を減らし犯罪被害者支援の拡充認知の拡大を考えられている点…
民度絶賛低下中の国民には思いも及ばぬことでしょう…