オールド(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

オールド(ネタバレ)

オールド

 

原題:OLD
2021/アメリカ 上映時間108分

監督・製作・脚本:M・ナイト・シャマラン

製作:アシュウィン・ラジャン、マーク・ビエンストック

製作総指揮:スティーブン・シュナイダー

原作:ピエール=オスカル・レビ、フレデリック・ペータース

出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ビッキー・クリープス、アレックス・ウルフ、トーマシン・マッケンジー、ルーファス・シーウェル、ケン・レオン、ニキ・アムカ=バード、アビー・リー、アーロン・ピエール、キャスリーン・チャルファント、アレクサ・スウィントン、ノーラン・リバー、カイリー・ベグリー、エンベス・デイビッツ、エリザ・スカンレン、イーモン・エリオット

パンフレット:★★★(880円/タイトルを切り抜いた表紙のデザインが素敵。村山章さんの解説も素晴らしいッ!)

(あらすじ)
人里離れた美しいビーチに、バカンスを過ごすためやってきた複数の家族。それぞれが楽しいひと時を過ごしていたが、そのうちのひとりの母親が、姿が見えなくなった息子を探しはじめた。ビーチにいるほかの家族にも、息子の行方を尋ねる母親。そんな彼女の前に、「僕はここにいるよ」と息子が姿を現す。しかし、6歳の少年だった息子は、少し目を離したすきに青年へと急成長していた。やがて彼らは、それぞれが急速に年老いていくことに気づく。ビーチにいた人々はすぐにその場を離れようとするが、なぜか意識を失ってしまうなど脱出することができず……。(以上、映画.comより)


予告編はこんな感じ↓

 

 

 

70点

 

※本作は間違いなくネタバレを知らないで観た方が面白いので、未見の方は観てから読んでッ!

 

僕はいわゆる「シャマラー」「シャマラニアン」「シャマラニスト」「おシャマさん」などと自称するほど、M・ナイト・シャマラン監督のファンではないものの、「変なホラー&スリラー映画を撮る人」(偏見)と思っていて、それなりに好きではあって。一応、本作も観るつもりであり、ちょうど愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったということで、9月2日(木)、新宿ピカデリーで朝イチの回を観てきましたよ(その後、「フリー・ガイ」「グンダーマン 優しき裏切り者の歌」をハシゴ)。「イイ… ( ̄ー ̄) ニヤッ」と思ったり。

 

 

8番スクリーン、早い回ながらも12人ぐらいはお客さんがいましたよ。

 

劇場内の自販機で購入いたしました。

 

鑑賞後の僕の気持ちを代弁するスペックを貼っておきますね(「新装版 バキ」第1巻より)。

 

 

まず、若干のウソを混ぜながら映画の内容を適当に書いておきますと。予告編やら映画泥棒のCMやらが終わると、シャマラン監督本人の映像が始まりまして。「映画の醍醐味は大きなスクリーン!m9`Д´) ビシッ」「みんな楽しんでね!(o^-')b」的なメッセージが流れてから、本編のスタートですよ(微笑)。で、父ガイ(ガエル・ガルシア・ベルナル)と母プリスカ(ヴィッキー・クリープス)と11歳の姉マドックスと6歳の弟トレントが「病院のレシートに載ってた」というリゾート地に来ましてね。1日目は、トレントがホテルの支配人の甥っ子イドリブと「同じ大学を出て、ローンを組んで、並びの家を買おう」と語るほど仲良くなったりする中、ホテル近辺のビーチでバカンスを満喫ですよ。で、ホテルの支配人から「あなたたちは素敵な家族なので内緒で別のビーチに招待します ( ̄ー ̄) ニヤッ」と誘われたので、2日目はみんなでプライベートビーチへGOなのだッ!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタァ!

 

 

ここが舞台となるビーチでございます。

 

 

ホテルが手配した運転手(シャマラン監督)が直々運転するバンには、すでに医者チャールズ(ルーファス・シーウェル)とその妻クリスタル(アビー・リー)、6歳の娘カラと祖母アグネス(キャスリーン・チャルファント)が乗り込んでいたので、「貸し切りじゃないのかよ (・ε・) ナァンダ」的なムードが流れるものの、それはそれ。渓谷を抜けると、見事なビーチが広がっていたので、みんなでうふふあははと楽しんでいたんですけれども。なんと女性の死体(全裸)が流れ着くから、ビックリですよ。実は彼らの前に到着してビーチに潜んでいたラッパーのミッドサイズ・セダン(アーロン・ピエール)と一緒に来た女性だったんですが、泳ぎに行ったらこんなことになった…とのこと。警察を呼ぼうにも携帯が圏外という状況下、ちょうど夫婦のジャリン(ケン・レオン)とパトリシア(ニキ・アムカ=バード)がやってきたので、「今ならまだ運転手が近くにいる!Σ(°д° ) クワッ」と思って渓谷を抜けようとしたら、途中で失神してしまって出られないのです。

 

 

女性の全裸死体が流れ着いたから、当然ながら全員大慌てでして。

 

ビーチから脱出を試みるも、磁場の圧力の関係で出られないという不思議(入る時はなぜ大丈夫なのかは不明)。

 

 

しかも、子どもたちがドンドン成長している…どころか、ビーチにいる全員が老化し続けているから、ブチャラティが「何かまずいぞ…オレたちはスタンド攻撃を受けているッ!(°д°;) ゴゴゴゴゴゴゴ」と焦るものの、もちろん原因は敵のスタンドではなく(不要な文章)この渓谷が生み出す特殊な磁場のせい。それにより、ここにいる生物は30分で1年老化してしまう…ということで。あーだこーだと頑張ってみるも、アグネスが老衰で死んだり、プリスカの腫瘍が大きくなったのでチャールズがナイフで取り出したり、成長したトレントとカラがセックスして子どもが生まれてすぐ死んだり、カラが岸壁を登って脱出を試みるも転落死したり、精神を病んでしまったチャールズがセダンを刺殺したり、ジャリンが泳いで脱出しようとして失敗して溺死したり、パトリシアが発作で死んでしまったり、老いて骨が脆くなったクリスタルが全身の骨を折りつつも治しながら死んだり、ガイを襲ったチャールズをプリスカが錆びたナイフで倒したりと、すったもんだがありました (´∀`) タイヘーン 

 

 

6歳だった息子が気が付けばアレックス・ウルフ顔になっていただけでなく…。

 

顔のシワが増えたりと、親たちにも異変が起きていましてね。

 

いち早く気付いたのは勘の良いブチャラティ…って、どうでも良いですな(「ジョジョ第5部」第6巻より)。

 

 

結局、ガイとプリスカも老いて亡くなってしまって。すっかり50代になったマドックスとトレントは砂の城を作ったりしてたんですが、しかし。「そういえばイドリブから暗号をもらってたな…」と解いてみれば「海の珊瑚礁から脱出できる」的なことが書かれていたから、なんだってーッ!Σ(゚д゚;(゚д゚;し 結局、リゾート地を運営していたのは製薬会社であり、この自然が作った「30分で1年老化する不思議なビーチ」を使って治験を行っていたのです(到着時に飲ませるウェルカムドリンクに新薬を入れていて、シャマラン監督が演じた男は監視人だった)。姉弟は珊瑚礁をくぐってビーチを脱出。1日目に遊びで尋ねて職業を知っていた警察官に「砂浜で見つけた小説家のノート」を手渡すと、そこに書かれていた名前はすべて「行方不明になった人々」だったので、製薬会社の奴らはみんな逮捕であり、50歳になった姉弟はとりあえず警察のヘリで帰国の途につくのでしたーー (´∀`(´∀`し メデタシメデタシ

 

 

イドリブからもらった暗号には「おじさんは珊瑚が嫌い」みたいなことが書いてあって、姉弟は脱出法に気付くというね。

 

 

正直なところ、ツッコミどころが多い映画ではあって。例えば、この「不思議なビーチ」の謎はそのまま放置だし(「神様に感謝!」的な感じ)「ナイフで切っても即治る(時間が早く経過するため)という現象はいまいち飲み込みづらいし(腫瘍を取り出す手術シーン、傷口がふさがらないように手で広げてたら、それこそ大変なことになるのでは?)、主人公一家以外の登場人物の扱いが酷いし(特に美貌にこだわっていたクリスタルが全身の骨を折りまくって死ぬシーンは、いかにもな見せ場として扱われていたけど、かなり可哀想だった…)、何よりも「人間は経験と学習によって成長する」と思うので、「子どもたちが年をとっただけで大人のような考え方をするようになる」というのは、さすがに「ないなー (´∀`;) ウーン」(主人公夫婦の達観ムードも微妙…)。それにクライマックスの珊瑚礁からの脱出シーン、「姉の服が珊瑚に絡まってピンチ!(´Д`;し イヤーン」みたいな状況を描いて、一旦は「姉弟が死んだ」と思わせる展開自体は全然良いですよ。ただ、僕的には「ははーん、“何らかの気が利いた手段”を用意していたんだな ( ̄ー ̄) ニヤッ」と期待していたら、普通に「頑張ったら脱出できた」ってのは、ちょっと…残念だったかな…。

 

 

あとこの場所、大人たちもいろいろと調べるんじゃないかなと思ったり。

 

 

ただ、僕的には気に入った部分が大きかったというか。正直、途中から「こんな話、どうやって収拾つけるのさ?(゚⊿゚) ドースンノ?」と思ってたんですよ。オープニングでタイトルが出た時、今さらながらタイトルの「OLD」が“監視者”に見えることに気付いたので、「なんらかの実験の場なんだろうな」とは思ってたんです。ただ、何のためなのかはサッパリ分からなかったので、「結局、『人生とは儚いものですな ( ´_ゝ`)』といった寓話的なムードでお茶を濁して終わるのかなー」と思っていたら(後で読んだら、原作コミックのオチがそんな感じだった)、一応、「治験が1日で済む!」という理由を付けていたから、「あ、なるほどね!Σ(゚д゚)」と。その他、序盤の「トレントがやたらと人に職業を聞く」とか「暗号でやりとり」といった行動が伏線になったのは好みだったし(というか、シャマラン監督は「子どもの台詞」を書くのが上手いと思う)「意外と全部解決してスッキリするラスト」もやりすぎというか(あんなノート一冊ですべてをスムースに納得する警官には驚いた)なかなかどうかしていて好きだった…って、伝わりますかね。

 

 

オープニングでタイトルが出た時、「あ、顔文字だ!Σ(゚д゚)」と。

 

原作コミックはKindleで購入しました。英語なので全部は理解できてないけど、こちらも面白かったです (´∀`;) エヘヘ

 

 

そりゃあいろいろとずさんなところがあるので、乗れない人は全然ダメだと思いますが(汗)、「姉弟モノ」に弱いというのもあって、僕的には「イイ… ( ̄ー ̄) ニヤッ」ってな調子で、70点分の満足度はありましたよ。シャマラン監督、今後もこのぐらいのホラーを撮ってほしいものです。おしまい。

 

 

 

 

デジタル盤のサントラでございます。

 

 

ピエール=オスカル・レビとフレデリック・ペータースによる原作コミック。英語なので注意ッ!

 

 

シャマラン監督の前作。僕の感想はこんな感じ。

 

 

一番好きなシャマラン作品はこれ。僕の感想はこんな感じ。

 

 

一応、ジャック・ニコルソンとマーロン・ブランドが共演した映画を貼っておきますね (・∀・) シラナカッタ!