ドルフィン・マン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ドルフィン・マン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ(ネタバレ)

ドルフィン・マン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ



原題:Dolphin Man. The Story of Jacques Mayol
2017/ギリシャ、フランス、日本、カナダ 上映時間78分
監督:レフトリス・ハリートス
撮影:ステリオス・アポストロプーロス
編集:デビッド・カザラ
音楽:マチュー・ランボレ
ナレーション:ジャン=マルク・バール
出演:ジャック・マイヨール、ジャン=マルク・バール、成田均、高砂淳二、ウィリアム・トゥルブリッジ、ドッティ・マイヨール、ジャン=ジャック・マイヨール、スティーブ・マカロック、ジャンカルロ・フォルミキ、ウンベルト・ペリッツァーリ、ボブ・クロフト、ジャック・スラック、ムクンド・ボーレ、ジャンフランコ・カルレッティ、イブ・グラドゥ、ブルーノ・リッツァート、浅香一誠、マウリツィオ・ルッソ、ベルナール・ドゥルモット、アルフレード・グリエルミ、ジェナ・アポコトス、メーガン・ヘイニー・グリア
パンフレット:★★★★(700円/篠宮龍三さん成田均さん大林千茱萸さんのコラムがとても良かったです)
(あらすじ)
幼少期を上海で過ごしたマイヨールは何度か佐賀県唐津を訪問。そこで見た海女の素潜りを見たことが、将来へとつながっていく。イルカやヨガと出会い、日本の禅寺で精神を鍛えたマイヨールは1976年、49歳の時に人類史上初となる素潜りで水深100メートルに達する偉業を達成する。本作はマイヨール本人の映像をはじめ、家族や写真家ら交流のあった人びと、彼に影響を受けた現役のトップダイバーらの証言から、マイヨールの素顔、そして彼の人生に深い影響を与えた日本との絆を解き明かしていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


現在、「2019年に観たにもかかわらず感想をアップできなかった映画」が70本もあるから、年明けからずっとブログ更新しているんですが…。ちくしょう、仕事が忙しくて、本日の更新予定だった「ジョジョ・ラビット」が書き終わらなかったので、今回は「それほど思い入れがないのでササッと感想が書ける映画」として、本作の記事をアップしておくつもりなんですけれども。たぶん、ジャック・マイヨールとか本作とか「グラン・ブルー」がお好きな方は高確率で不快になる気がするので、ここから先は読まない方が良いような気がします。


なんとなく小林大吾さん「真珠貝亭の潜水夫たち」を貼っておきますね↓




何はともあれ、2019年は「マン」映画の年ーー。とりあえず4月ぐらいまでの公開作を挙げるだけでも「ファースト・マン「アイスマン 宇宙最速の戦士」「ブラック・クランズマン「スパイダーマン スパイダーバース」「劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル」「ホフマニアダ ホフマンの物語」「メッセージマン「イップ・マン外伝 マスターZ」などなど(「歯まんは未見)。つい調子に乗って「春のマン祭り」なんてやった後も「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」「ドッグマン「ロケットマン「アイリッシュマン「ジュマンジ ネクスト・レベル」僕が観たのは年が明けてからですがー)など、数多くの「マン」映画が話題になった…ということで! 「今年のラストは『マン』映画で締めよう!(`・ω・´) キリッ」と思い立った僕は、2019年12月30日(月)、アップリンク渋谷「エッシャー 視覚の魔術師」とハシゴ鑑賞してきました。タメになったと思うヨ (・∀・) タメグチ


当日のgif。観客は14人ぐらい。劇場には写真家の高砂淳二さんの作品が展示されてました。



最初に内容を簡単に書いておくと、フランスのフリーダイバーのジャック・マイヨールは、人類史上初めて素潜りで100メートルを超える記録を作ったり、90年代にミニシアターで大人気となったリュック・ベッソン監督作「グラン・ブルー」の主人公のモデルにもなったりしたスゴい男でしてね。関係者のインタビューを交えつつ、そんな彼の1927年4月1日から2001年12月22日までの74年の生涯に迫る…ってな調子。まぁ、「グラン・ブルー」は観てたし(うろ覚え)、小林大吾さん「真珠貝亭の潜水夫たち」の中にも出てくるし、存在自体は知っていたものの、「実際にどういう人だったのか?」とかその思想とかは一切知らなかったので、そういった知識を得られただけでも映画代分の価値はありましたね。あと、「ジャック・マイヨール本人のビジュアル&宝探しをしていた」ということから、今さらながら「バキ」に登場したジャック・リー・ビオンデのモデルだったことに気付いたというね… (´∀`;) エヘヘ


実は88歳だったジャック・リー・ビオンデを貼っておきますね(「バキ」より)。



好きだったところを書くと、マイヨールが禅やヨガのテクニックを取り入れて素潜りを極めようとした…ってのは、なかなかカッコイイなぁと。僕は、プールがある中学&高校だったら水泳部に入りたかった程度には泳ぐのが好きでして。警察を辞めたばかりの20代後半、スポーツセンターのプールに日々通って泳ぎながら「いっそ魚になってしまいたい… (ノω・、)」なんて情緒不安定になっていたこともあったのでね(苦笑)、本作のマイヨールにはちょっと憧れちゃいましたねぇ…(しみじみ)。彼の思想とか生き方はいろいろな人に影響を与えたんでしょうな。その他、素潜りシーンでは「江頭グランブルー」を思い出したりしたし、「イルカの調教師をすることで水中での泳ぎ方を学んだ」というくだりでは「おそ松さん」「十四松とイルカ」を思い出したりもした次第。


「十四松とイルカ」は大好きな話(「おそ松さん」シーズン2第8話より)。ぶらぶら、ぺちぺち、フルモンティー。



なんとなく米津玄師さん「海の幽霊」を貼っておきますね↓




で、「彼がどうなったのか」をまったく知らなかったので「鬱になって首吊り自殺」というのは超ビックリしたというか。散々好き勝手に生きて家族を蔑ろにしてきた男が、晩年になって「家族の温かさがほしい」とか言い出した挙げ句に74歳で自殺するなんて、こんな切ない人生の終わり方があるかと。ただ、「海に散骨&お墓も海の中に作った」というのは、故人が多くの人に愛されていたことが伝わってきて、ちょっとしんみりいたしました。ううむ、ハッキリ言って、映画を観まくってこんなブログを書いていることからわかるように、僕も相当好き勝手に生きているタイプなのでね、「家族に愛想を尽かされないよう頑張ろう!(`・ω・´) キリッ」とあらためて思ったり。


ジャック・マイヨールの死因は老衰かと思ってましたよ…(「バキ」より)。



そんなワケで、とてもタメになったと思うんですが、しかし。率直に書くと、淡々と進むドキュメンタリーなので、映画中盤は若干かったるかったりもしたし、何よりも海は肌がベタベタして好きじゃない→プール派なので60点という怒られそうな着地。まぁ、基本的には良いドキュメンタリーなので、「グラン・ブルー」が好きな人とかは観ると良いんじゃないかしらん (・∀・) オシマイ




好きな人がスゲー多いリュック・ベッソン監督作。ヒロインはロザンナ・アークエットでしたな。



ジャック・マイヨールの評伝ですな。



ジャック・マイヨールの実像に迫ったというドキュメンタリー。作られたのは94年ぐらい?



海繋がりで思い出した昨年公開の渡辺歩監督作。僕の感想はこんな感じ



「グランブルー」に出ていたロザンナ・アークエットが出演したジャン=クロード・ヴァン・ダム主演作を貼っておきますね。