トイ・ストーリー4(2D・字幕版、2D・吹替版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

トイ・ストーリー4(2D・字幕版、2D・吹替版)(ネタバレ)

※今回の記事は、本作が好きな人は不快になる可能性があるので、気をつけて!




トイ・ストーリー4(2D・字幕版、2D・吹替版)



原題:Toy Story 4
2019/アメリカ 上映時間100分
監督:ジョシュ・クーリー
製作:ジョナス・リベラ、マーク・ニールセン
製作総指揮:アンドリュー・スタントン、リー・アンクリッチ、ピート・ドクター
脚本:ステファニー・フォルソム、アンドリュー・スタントン
編集:アクセル・ゲッデス
音楽:ランディ・ニューマン
日本版主題歌:ダイアモンド☆ユカイ
声の出演:トム・ハンクス、ティム・アレン、アニー・ポッツ、トニー・ヘイル、クリスティーナ・ヘンドリックス、キーガン=マイケル・キー、ジョーダン・ピール、キアヌ・リーブス、アリー・マキ、ジョーン・キューザック、ウォーレス・ショーン、ジョン・ラッツェンバーガー、ジム・バーニー、ドン・リックルズ、エステル・ハリス、
声の出演(吹替版):唐沢寿明、所ジョージ、戸田恵子、竜星涼、新木優子、松尾駿、長田庄平、森川智之、竹内順子、日下由美、三ツ矢雄二、咲野俊介、辻親八、辻萬長、松金よね子
パンフレット:★★☆(800円/大ヒット作品のパンフで値段も高めなんだから、もう少し記事がほしいかな)
(あらすじ)
ウッディたちの新しい持ち主となった女の子ボニーは、幼稚園の工作で作ったフォーキーを家に持ち帰る。ボニーの今一番のお気に入りであるフォーキーを仲間たちに快く紹介するウッディだったが、フォークやモールでできたフォーキーは自分を「ゴミ」だと認識し、ゴミ箱に捨てられようとボニーのもとを逃げ出してしまう。フォーキーを連れ戻しに行ったウッディは、その帰り道に通りがかったアンティークショップで、かつての仲間であるボー・ピープのランプを発見する。一方、なかなか戻ってこないウッディとフォーキーを心配したバズたちも2人の捜索に乗り出すが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


※本作に関しては、「THE RIVER」のレビュー(「実に多層的で、実に大人向けの物語」派)や「Ciatr」の解説(「秘密のトリビア集もあるヨ」派)、シネマンドレイクさんの記事(「絶対に必要な物語だったな」派)、ナイトウミノワさんの記事(「『トイ・ストーリー』シリーズは『3』まででした」派)、結城了さんの記事(「アンディ世代のアラサー、怒りながらむせび泣く」派)などを読むと良いんじゃないかしらん。

そりゃあ「あんなに見事な終わり方をした作品の続きを作るの!? (°д°;) マジ?」とは思いながらも、同シリーズとは長い付き合いなので、一応、前売り券を購入してましてね。で、ちょうど愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の今週の課題作品になったということで、公開翌々日の14日(日)、妻子と一緒に吉祥寺プラザで2D・吹替版を鑑賞(娘が誕生日月→奥さんの料金が1100円に!ヘ(゚∀゚*)ノヤッタァ!)。さらに翌15日、TOHOシネマズ新宿にて、「きみと、波にのれたら」を観てから2D・字幕版をハシゴしてきました(両作品ともauマンデイを利用→1100円で鑑賞)。「二つ我にあり!Σ(°д° ) クワッ」と思ったり。


前売り特典は「限定ポストカードセット」なのです。


初めて行った吉祥寺プラザ、親子連れで満席でしたよ。


翌日、TOHOシネマズ新宿の7番スクリーンも満席だったというね (`Δ´;) スゴイナー



最初に、観た人が「えっ、そんな話だったっけ?(゚⊿゚)」と疑問を抱くほど雑なあらすじを書いておくと、9年前、別の人間に譲られることになったボー・ピープウッディの別れの場面から映画は始まりまして。場面が変わると、前作ラストで“人間の女の子”ボニーのオモチャとなったウッディが、相変わらず仲間たちを仕切りながらも、最近は彼女が遊ぶ時のレギュラーメンバーから外されてションボリ気味な姿が映されましてね。そんな中、幼稚園の体験入園でボニーがゴミを再利用してフォーキーという人形を作ってみれば、生命を得るも即ゴミ箱に入ろうとするので、ウッディは「ボニーの笑顔を守らねば!Σ(°д° ) クワッ!」と彼の徹底監視をスタート。ボニー一家がキャンピングカーを借りてのドライブ旅行中、逃走したフォーキーを追って車から飛び降りると、何とか捕まえる→一緒に歩きながら話すうちに、やっとフォーキーも自分がゴミではなく「ボニーの大切なオモチャ」だと自覚するのです。


ウッディがフォーキーを紹介する動画を貼っておきますね↓




ところが! ボニーたちと合流する途中、アンティークショップ「セカンドチャンス」でボーの電気スタンドを見かけたアンディが寄り道をした結果、アンディのボイスボックスを欲するオモチャのギャビー・ギャビー with 腹話術人形軍団にフォーキーが拉致されてしまうから、さぁ大変! すっかり自立してたくましくなったボー・ピープと再会すると、新しく知り合った仲間たちと一緒にフォーキー救出作戦を始めるも失敗して、仲間割れしちゃうんですが、最終的にウッディはギャビー・ギャビーにほだされてボイスボックスを渡しましてね。ギャビー・ギャビーが迷子の子にもらわれていくと、バズ・ライトイヤーの勧めもあって、ボニーのところには戻らず、ボー・ピープと一緒に生きていくことを選択。「無限の彼方へ、さぁ行くぞ (´∀`(´∀`)」ってな調子で、ウッディは移動遊園地で景品となっているオモチャたちを解放する活動に従事し、バズたちはボニーと相変わらずな日々を送っていたらボニーが作ったオモチャがまたやってきまして。エンドクレジット後は、本編で大活躍した新キャラのデューク・カブーンが登場してピクサーのランプの代わりに「I」の字を埋め込み、コンバット・カールとハイタッチして終わってましたよ、たぶん。


「君はともだち」の公式動画を貼っておきますね↓




「トイ・ストーリー」に関しては、ずっと字幕版を観てたんですけど、2011年に娘のマナ子(仮名/7歳)が生まれてからは、吹替版の「1」〜「3」といくつかの短編を彼女に付き合って観るようになって、まぁ、それなりの回数は観てきましたよ(微笑)。とは言え、基本的には「実写の格闘アクション映画」が好きなのでね、「毎日、ウッディたちのことを考えています… (´Д`;) ハァハァ」といったガチのファンほどの思い入れはなくて、あくまでライトなファンぐらいの立ち位置なんですけれども。そんな僕からすると、本作はスゲー良かったという気持ちと、スゲー微妙だったという気持ちの「二つ我にあり!Σ(°д° ) クワッ」ということで、そんな2つの気持ちを適当にサラッと書いておきますね。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁する範馬刃牙を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。
二つ我にあり!



<スゲー良かったという気持ち>

なんとなく僕の気持ちを代弁するグレート巽を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。


まず、ピクサー作品ではもはや当たり前扱いされちゃう部分ではありますが(汗)、CGのクオリティがスゲー高い。1作目と比べると雲泥の差であり(1作目だって当時はスゴかったのに!)、棚にホコリがうっすら積もっていたりとか、細やかなところにもちゃんと目が行き届いてまして。アンディが成長していくダイジェスト的なオープニングは100点の素晴らしさだったし、映像技術に文句を言う人は少ないんじゃないかしらん。あと、再登場したボー・ピープはカッコ良かったし、新キャラのダッキー&バニーの妄想シーンやバズが鍵を手にいれるくだりは笑ったし、キアヌ・リーブスが演じたスタントマンのオモチャであるデューク・カブーンは最高だったし、コンバット・カールの声をカール・ウェザースがやっていたのは感動したし、ギャビー・ギャビーによる「エア・ティータイム」はいじらしくて泣けたし、ずっとハイタッチできなかった寒冷地仕様っぽいコンバット・カールがデューク・カブーンと念願を叶えるラストもちょっと涙が出ました。

それと、テーマもちゃんと考えられていて。「いくら思い入れのあるオモチャでも、あげた人が大切に扱ってくれるとは限らない」とか「CMと実際のオモチャが違ってガッカリした」とか「オモチャがなくなる理由」といった「オモチャあるある」的なことを「トイ・ストーリー」なりに描いているのは面白いなぁと。誰もが少なくとも1つや2つは「子どものころ、ないがしろにしたオモチャ」があるワケでさ、いつの間にかなくなったのは、ウッディのように広い世界に旅立ったのかもなぁ…なんて思ったりしてね。つーか、オモチャがあそこまで人間的思考をするのなら、上手くいかなくなった時にセカンドライフを模索するのも当然だし、「ウッディの物語」としては決して悪いエンディングじゃないんじゃないかと思ったり。あと、吹替版は観客の子ども率が非常に高いせいか、ところどころの反応が非常に良くて(例えば、ウッディが踏まれた顔を元に戻すシーンで爆笑が起きたりとか)、なかなか楽しく鑑賞できましたね。



<スゲー微妙だったという気持ち>

なんとなく僕の気持ちを代弁するグレート巽を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。


ただ、ハッキリ言って、ところどころ合わない部分も少なくなくて。今回、ゴミから生まれたフォーギーというオモチャが登場したことで、もっと「オモチャとは何か?」的な話になるかと思ったので、まったくそうならなくてガッカリした…というのは置いとくとして(ラスト、新入りによる「なんで生きてるの?」的な会話はありましたがー)。一番納得できなかったのは、ウッディがギャビー・ギャビーにボイスボックスを譲る展開。いくら同情しようと、あいつは暴力的に奪おうとした上にフォーキーを人質にしてたんですよ? そんなクズが同情的なことを言っただけで、その願望に応えてあげてハッピーエンドってさぁ。いくら「反省させると犯罪者になります」を読んで「道を誤った人には、北風より太陽だな ( ´_ゝ`)」派の僕でも、かなり納得がいかない展開でした。せめて「彼女が自分からフォーキーを返す→身の上話をする→ウッディが同情する」といった流れだったら許せたのになぁ。なんて言うんですかね、例えば、僕がどこかの金持ちのガキを誘拐しつつも、金持ちに「僕は小さいころから貧乏で、裕福な暮らしをしたことがなかったんです (ノω・、) ユルシテ」なんて告白したら何の罪にも問われずに5億円もらえるレベルの絵空事に見えちゃうじゃないですか(って、フィクションの話ですがー)。もし本作のギャビー・ギャビーの所業を「アリ」とするのなら、どこかの金持ちが僕に5億円くれたらいいのになそうだったらいいのにな(着地を見失った文章)。

なんとなく「そうだったらいいのにな」を貼っておきますね↓



それと本作のクライマックス、カーナビの代わりにルート案内をしたり、アクセルを踏んだりして、ボニー一家の車をメリーゴーランドの近くに向かわせる展開は、こういう文章を書くのは大人げないかもしれませんが(汗)、心底バカバカしかった。まず、ボニーの父親が日常的に車を運転してカーナビを利用している成人男性とは思えないほど愚かすぎて辟易したというか(カーナビに「右」「右」と言われて出発地点に戻るバカがどこにいるよ。ルート見るだろ)。つーか、父親への災難の数々は、製作者サイド的には「ウッディを踏むような奴だから酷い目に遭って良し」ということなんでしょうけど、かなり可哀相でしたね(「キャンピングカーを借りて旅行する」って、かなり頑張ってるんだからな!)。そして何よりも、このシーンでオモチャたちがやったことは、いくらウッディからの命令を守るためとは言え、一歩間違えば人が死んだり、父親が逮捕されるレベルの行為なワケで。そりゃあ「あらあら、子ども向けアニメですよ? ( ´_ゝ`) ヤレヤレ」ってことなのかもしれませんけど、それでもあまりに安易かつ浅薄な展開すぎて「これ、本当にピクサー映画なの?(°д°;)」と目を疑いましたよ。

確かに父親はウッディの顔をこんな風に踏んでましたが、あんな目に遭ったら、二度とレンタカーで旅行しないと思う(「グラップラー刃牙」より)。


つーか、そもそも本シリーズの「オモチャ観」が限界にきてませんかね。一応、「オモチャの寓話」ってことで、ちょっと変なところがあっても「寓話だから仕方なし (´∀`) グウワ」と飲み込んできましたけど、本作では今まで以上に、人間のように悩んで「広い世界を見て〜」とか言い出したり、人間に対して直接的な行動をしてきたりするから、もう「子どものオモチャ」というよりは謎の知的生命体の集団にしか見えなくて。「お前らはなぜ人間の子どもと遊ぶことに執着するんだっけ?」とか「お前らはなぜ人間に動いているのが見つかったらダメなんだっけ?」とか「あそこまで人間的ならチャッキーのようなオモチャの殺人鬼も存在するのでは?」といった大雑把な設定に対する細かい疑問が湧いてきた…って伝わりますかね。その他、「別に『アリ』だとは思うけど、でも、『アンディ、やっぱり手元にウッディを置いといた方が良かったね』と思っちゃう話だよな」とか「ボー・ピープは陶器なんだから、あんな激しいアクションしたら体が欠けまくるだろ(ちょっとした段差から着地するだけでも相当リスキーでは)」とか「ギャビー・ギャビー、拾われてハッピーエンド風だけど、まともな親だったら誰かの落とし物として判断→遺失物として係員に預けるだろ(アメリカでは違うの?)」とか「バズの出番が少なくて残念」とか「本作の脚本、“偶然”に頼りすぎてない?」なんてことを思ったり、思わなかったり (・ε・) ドッチダヨ

ただ、ボー・ピープは長年の修練によって着地能力が高い可能性も…?(「グラップラー刃牙」より)。


間違いなく「君はともだち」を意識した動画を貼っておきますね↓





ということで、ダラダラと駄文を書き散らかしちゃいましたが、要は「本作が描いていることには乗れるけど、描き方に乗れなかった」って感じですかね。まぁ、「二つ我にあり!Σ(°д° ) クワッ」なんて書きつつも、どちらかというと文句が多めになった感はありますけど、一緒に観た妻子的には「すごく面白かった!川*゚∀゚)=3」「パパ、もう一度観たい!ヘ(゚∀゚*し」と大満足だったみたいなので、60点という着地。また数年後に「5」とか実写版とか作られたら、普通に足を運ぶと思います。おしまい。




デジタル盤のサントラを貼っておきますね。



リー・アンクリッチ監督による前作。僕の感想はこんな感じ



ジョシュ・クーリー監督が脚本を担当したピクサー映画。僕の感想はこんな感じ



昔、ギグル・マクディンプルズが付き合っていたヒーマンの映画でございます。