インサイド・ヘッド(2D・字幕版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

インサイド・ヘッド(2D・字幕版)(ネタバレ)

インサイド・ヘッド(2D・字幕版)

インサイド・ヘッド

原題:Inside Out
2015/アメリカ 上映時間94分
監督・脚本:ピート・ドクター
共同監督:ロニー・デル・カルメン
製作:ジョナス・リベラ
製作総指揮:ジョン・ラセター
脚本:メグ・レフォーブ、ジョシュ・クーリー
音楽:マイケル・ジアッキノ
日本版主題歌:DREAMS COME TRUE
声の出演(字幕版):エイミー・ポーラー、フィリス・スミス、ルイス・ブラック、ミンディ・カリング、ビル・ヘイダー、リチャード・キング、ケイトリン・ディアス、カイル・マクラクラン、ダイアン・レイン
声の出演(吹替版):竹内結子、大竹しのぶ、佐藤二朗、浦山迅、小松由佳、落合弘治、伊集院茉衣、花輪英司、田中敦子
パンフレット:☆(720円/「感情バランス診断」は好きだけど、「日本版主題歌」の歌詞掲載が超不快。コラムの芸能人起用も謎)
(あらすじ)
ミネソタの田舎町で明るく幸せに育った少女ライリーは、父親の仕事の都合で都会のサンフランシスコに引っ越してくる。新しい生活に慣れようとするライリーを幸せにしようと、彼女の頭の中の司令部では「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」の5つの感情が奮闘していた。しかし、ある時、カナシミがライリーの大切な思い出を悲しい思い出に変えてしまう。慌てて思い出を元通りにしようとしたヨロコビだったが、誤ってカナシミと一緒に司令部の外に放りだされてしまう。ヨロコビは急いで司令部に戻ろうと、ライリーの頭の中を駆けめぐるのだが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




90点


※今回は、このくだらない記事を読む前にぜひ短編「南の島のラブソング」の感想を読んでほしいのですが、凄まじくダラダラした文章なので、気をつけて!
※今回の記事は、DREAMS COME TRUE(ドリカム)日本版主題歌の映像が好きな人は100パーセント不快になると思われるので、読まない方が良いです。


つい今作の前売り券を買ってしまったことで、6月に「脳内会議」という同じようなテーマを扱った作品「脳内ポイズンベリー」を観に行きまして。実際に鑑賞してみれば意外と僕好みだったことは、もうすっかり離れゆくエボシライン。そして、ムービーウォッチメンの課題映画になったこともあり、昨日、満を持して観に行ったんですが、「二つ我にあり!Σ(°д°;)」と思いましたよ。


刃牙が見つめる先には、6月に観た「脳内ポイズンベリー」のチラシが…(「グラップラー刃牙完全版」第1巻より)。
チラシを見つめる刃牙

すると、いきなりマジックで×マークですよ。
マジックでバツ

なんと刃牙は「インサイド・ヘッド」を理解するために鑑賞したのです!(`Δ´;) ヌゥ
理解するために必要だった

そんなワケで、万全の態勢で迎えた「インサイド・ヘッド」だったのですが、しかし!
白虎の方角、ライリー!

見終わってみれば「二つ我にあり」(「範馬刃牙」第35巻より)。一体、どういうことなのか?
二つ我にあり!


何だか「グラップラー刃牙」関連の画像を貼りすぎて、言いたいことが余計伝わりにくくなっている気がする部分は「これらのコラを寝ずに作った」ということで許していただくとして(勝手な言い草)。とりあえず今回の映画体験で感じたことを二つに分けて書いておきますね↓



<超素晴らしかった!ヘ(゚∀゚*)ノ JOY♪

僕のヨロコビを代弁する天内悠の画像を貼っておきますね(「グラップラー刃牙完全版」第17巻より。
すばらしい

アッサリめに書きますが、今までのピクサー関連作の中で一番好きな作品でした。人間の感情や記憶、性格などを面白く映像化しただけでもスゴいんですけれども(パンフによると、脳内世界は実際の視床下部や下垂体の細胞の形状をヒントに作ったとか)。誰もが、子どものころに空想で危機的状況を作り出したりとか、好きでもないCMソングが頭にこびりついてイライラしたりする経験があると思うんですが、そういう小ネタの見せ方も気が利いていて、とにかく楽しかったのです (´∀`) ウフフ

「部屋の床がすべて溶岩」とか、似たような空想で遊んだ人は多いハズ。
空想の溶岩

それと、ママやパパの脳内司令部を見せるというアイディアも面白かったなぁ…(しみじみ)。エンドクレジットではいろいろな人や犬猫の脳内までも映してましたが、「みんな同じなんだよ」的なメッセージをユニークに伝える手際にグッとくる(ただ、猫の扱いに関しては少し不満でしたがー)。わかりやすい悪役キャラがいないのも好感が持てたし、20周年記念作品ということもあったんでしょうけど、「本気を出したピクサーはスゲェなΣ(゚д゚;)」と感心ですよ。

ライリーの脳内だけでなく。
ライリーの脳内

カナシミが仕切っているママの脳内や…。
ママの脳内

イカリが主導権を握るパパの脳内や、その他の人々&犬猫の脳内まで出てくるというね。
パパの脳内

で、超感動したのが、イマジナリーフレンドのビンボン。「ヨロコビをライリーの元に送るために、自らロケットから降りる」という自己犠牲シーンには号泣ですよ… (ノДT) ビンボン... こちらの素敵な記事を読んで、『トイ・ストーリー3』のウッディと同じ」ということに気付いてさらに泣けたりして。もうね、「愛するライリーがビンボンを思い出すことはない」というのが凄まじく切ないものの(というか、ビンボンの頑張りすら知らない!)、「いろいろなものを捨てて、人は育っていくんだなぁ」とも思わされてね…。何だか僕も少し成長した気分になりました(42歳の社会人の文章)。

可愛すぎるビンボン。“歌を歌って飛ぶロケット”の伏線も良く出来てたなぁ。
ビンボンとロケット

終盤の展開を雑に書いておくと、あーだこーだあって、ヨロコビたちが司令室に戻って、不必要に見えたカナシミを受け入れることで宿主のライリーが家族と和解→少し成長→引っ越し先に馴染んで終わってましたよ。所詮は「脳内の出来事&そこら辺にいる家族の話」なんですけど、それをダイナミックかつ魅力的な物語に仕立て上げているのが天才すぎ。ハッキリ言って、「100点の映画!m9`Д´) ビシッ」と思うほどの素晴らしい作品だったものの! それと相反する感情もまた僕を支配していたのです。

そういえばクライマックスに「魁!!男塾」「万人橋」オマージュがあったのも良かったですな。
三角絞めでつかまえて-肩車をする1号生たち



<超不快だった!ヽ(`Д´)ノ ANGER!

僕のイカリを代弁するグレート巽の画像を貼っておきますね(「餓狼伝」第6巻より)。
悪趣味なものを見せられた

短編の感想で書いたことと少し被ります。そういえば誰かから聞いていたのに、映画を観る前はすっかり忘れていたんですよ、ドリカムが歌う日本版主題歌のことを。僕は映画上映前のアニメには耐えられるし(むしろ「ごはんかいじゅうパップ」は好き)、企業CMだって「これで映画館が維持できるなら… (`Δ´;)」とガマンできるし、映画の予告編に関してはむしろ好きなんですけど、こういう日本版主題歌みたいなものは何よりも大嫌い。普段はムラムラが司令部を仕切っている僕ですが(オッサンが思いつきそうなキャラ)、ピート・ドクター監督の喋りの後(これも直前に流れたグーグルのCMと内容が被っててイラッとした)、知らない人たちの家族写真と一緒にドリカムの歌が流れ始めた瞬間から超激怒。僕がイカリだったら、頭が噴火してTOHOシネマズ新宿が炎上するところでしたよ、マジで。

グーグルのCMを貼っておきますね↓



なんて言うんですかね、ただでさえ日本版主題歌を強制的に聞かされて不快なのに、大した工夫のない家族写真を見せられるのがまたイライラを増幅させるというか。“あなたの物語”キャンペーンなんだそうですけど、応募した人はともかく(というか、あの人たち自体は幸せでいてほしい)、映画を観る目的で金を払って来ているのに、なんで映画とは関係ないミュージシャンの歌と素人の笑顔を合わせ技で見せられなくちゃならないのよ? 何なの? 嫌がらせ? マジで「ジャパニーズ・ティーン」レベルの苦行というか。僕は「女性がグラッチェグラッチェ言うCM」がイヤすぎてスーパーカップを食べなくなった時期があるんですが(あの女性自体は幸せで(ry)、あの時の不快感を思い出したというか。まったく気にならない心の広い人には申し訳ありませんが、僕にとっては地獄のような4分弱でした。

今、見直してみたら、許せなくもないような…↓



ピート・ドクター監督は、「マサと美和が『インサイド・ヘッド』を愛してくれて、映画のオリジナルの主題歌を作ってくれると聞いた時には、全ての感情があふれ出て表現できないぐらいだったよ。DREAMS COME TRUEの音楽とこの映画が結びつくことは、最高に嬉しいよ(´∀`) 」なんて語っていますけど、僕はマサと美和だけでなくタカもいたころに「めぐり逢えたら」を観に行ったら上映前に「WINTER SONG」を強制的に聞かされて超ムカついた経験があるので、さらに腹が立つというか。僕はこの手の日本版主題歌問題に関しては「ミュージシャンに罪はない」と思っていましたが、「“この映画、絶対、全人類が観るべき!!!”というのは、ピクサー長編アニメーション20周年記念作品『インサイド・ヘッド』を観た後に起こった私たちDREAMS COME TRUEの強い「感情」。その「感情」から生まれたのは、”「インサイド・ヘッド」の主題歌、絶対書きたい!!!”という、さらに強い強い『感情』」なんてコメントを読んだりすると、「そんなことに巻き込むんじゃねーよ ( ゚д゚)、ペッ」とモリモリ湧く敵意。

いや、百歩譲って、「スイカやバニラアイスに塩をかけたら、甘さが引き立った!(*゚∀゚)=3 ムッハー!」的な感じで、本編の上映前に嫌悪感を抱かせることで、より魅力的に見せる効果を狙ったのかもしれませんが…。僕はこの映像にムカつきすぎたせいで、「せっかく100点の映画なのに、なんであんな映像を垂れ流したのか!?ヽ(`Д´)ノ」と、作品が素晴らしければ素晴らしいほど、逆にイライラしちゃって…。映画体験として考えるなら抗議の意味も含めて10点にしようかと思ったりもした次第。

殺伐とした文章が続いたので、「とらドラ!」「バニラソルト」を貼っておきますね↓





ということで、今回の映画体験で感じたことを二つ書いたワケですが、やっぱり作品自体は超素晴らしいので、日本版主題歌分が-10点90点という着地。自分の娘とライリーを重ねるところもあったし、転校してイジメられたこととか思い出してシンミリしたりして、マジでもう一度観たいくらい好きなんだけど、日本版主題歌をまた観るのは勘弁だし、あの映像が終わってから場内に入るとしても暗い中で移動するのは他のお客さんに迷惑なので断念することにしました。まぁ、Blu-rayが出たら買いますよ。

そして、この腹立たしさを当ブログの読者のみなさんにもぜひ疑似体験してもらうべく、短編の感想「上映前の短編アニメ」「映画の予告」「オリジナル書き下ろし主題歌」についての文章を付けてみたんですが、よくよく考えれば、単なる嫌がらせをしただけなのではないか。僕の司令部は今、一体何をしているのか。そんなことを考えながら徹夜状態で休日出勤の準備をする土曜の午後なのでした (・ε・) オシマイ




ピート・ドクター監督作。そりゃあ、大好きですよ。



日本版のサントラ。日本版主題歌がボーナストラックで入っているそうな。



小説版なんてのもありましたよ。



良さげに見えたけど、amazonの評価によると絵しか載っていない様子 (´・ω・`) ソウナノネ



公式ビジュアルガイドでございます。



啓発本。「トリセツ」なんてタイトルがちょっとイヤらしいですな。



今年映画化された脳内会議もの。結構好きでした (〃∇〃) エヘヘ 映画版の感想はこんな感じ