母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。(ネタバレ)

母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。



2019/日本 上映時間108分
監督・脚本:大森立嗣
原作:宮川サトシ
製作:間宮登良松、村田嘉邦、安井邦好、鈴木仁行、板東浩二、高木司、樋泉実、佐野真之、荒木宏幸、伊藤亜由美、稲村甲一
エグゼクティブプロデューサー:加藤和夫
プロデューサー:小林智浩、川崎岳
ラインプロデューサー:伊達真人
撮影:槇憲治
照明:野村直樹
録音:赤澤靖大
美術:安宅紀史、山本直樹
衣装:纐纈春樹、立花文乃
ヘアメイク:豊川京子
編集:早野亮
音楽:大友良英
主題歌:BEGIN
音響効果:伊藤進一
VFXディレクター:須賀努
カラリスト:小林哲夫
タイトルデザイン:赤松陽構造
キャスティング:田端利江
助監督:小南敏也
制作担当:斉藤大和
アソシエイトプロデューサー:田坂公章
出演:安田顕、倍賞美津子、松下奈緒、村上淳、石橋蓮司
パンフレット:★★★(720円/コラムが2本入っております。ロケ地マップとかほしかったなー)
(あらすじ)
子どもの頃から病気がちだったサトシは母のかけてくれたやさしい言葉に救われてきた。2年前、そんな母ががんの告知を受けたことから、今度はサトシが母にやさしい言葉をかける番になってしまった。百度参り、修行僧のような滝行、国産野菜のジュース作り……サトシは恋人の真理に支えられながら、母のためになるならと、どんなことでもやった。しかし、30代後半になったサトシに母との永遠の別れが訪れる。あれから1年。生きる気力をすっかりなくしていた父と兄もようやく新たな人生へ再スタートをきった頃、サトシのもとに突然、母からのプレゼントが届く。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




50点


※今回の記事は、本作や原作漫画が好きな人は不快になる怖れがあるので、読まない方が良いです。

宮川サトシ先生の原作漫画が発売された時、その長いタイトルがあまり好きになれなかったし(「月刊コミックバンチ」で連載されてた「東京百鬼夜行」は結構好き)、そんな作品が実写化されると聞いても、まったく興味が持てなかったんですけど、3月1日放送のムービーウォッチメンのリスナーカプセルに選ばれましてね。今年もリスナーカプセルに入った作品を観ることにしているので、3月21日(木)、シネマイレージカードのポイントを利用して、TOHOシネマズ日比谷で無料鑑賞いたしました(その後、「天国でまた会おう」をハシゴ)。ごめんなさい、ピンとこなかったです… (´∀`;) エヘヘ


朝ご飯を食べてなかったので、ポップコーンやらチョコチュロスやらタピオカミルクティやらを購入。


スクリーン2、ほぼ満席だった気がします、確か。



最初にあらすじを驚くほど雑に書いておくと、映画は2012年の母親の葬儀からスタート。主人公サトシが、母親から愛情たっぷりに育ててもらったことを回想しつつ(中学の時は白血病で入院して、必死に看病してもらう)、母の病気が発覚した時は親身になって看病するものの、あーだこーだあって、亡くなりまして。父&兄と母の死を受け入れて、漫画家になって東京で暮らしていたところ、「白血病の治療で子どもができないと思っていた→中学時代の精子を母親が冷凍保存していたことが発覚→子どもができる!Σ(°д° ) クワッ!ということで、サトシは母の愛に感謝するとともに、自分の子どもに手紙を書いて、BEGINが歌って終わってたような気がします(うろ覚え)。


BEGINが歌う主題歌「君の歌はワルツ」を貼っておきますね↓




ハッキリ言って超良い話だし(母親が息子の精子を医療機関に頼んで保存してもらっていたのはスゴい!)、役者さんの演技とかも素晴らしいし(安田顕さんや倍賞美津子さんはもちろんのこと、主人公の兄役の村上淳さんが、出番が少ないながらも印象に残った)、「主人公のナレーションが、子どもに宛てた手紙だった!」という構成も良かったし、文句なんてないハズなんですけれども。率直に書くと、全体的には乗れなかったんですよね… (´・ω・`) ウーン 「実話ベースで過去を振り返った話」となると、「同世代あるある」とか「母親あるある」的な要素が面白かったりするものですが、山本“KID”徳郁選手が「神の子」として写真で出てきた時は「主人公の年齢とKIDが活躍した時代が合わなくね?」と違和感を覚えたり(パンフによると映画のオリジナルっぽい)、「うちのカレーが一番!」話も「いや、そこまで母のカレーに思い入れないし…(・ε・)」と冷めた目で見ちゃったりと、そういった描写の数々が合わなかった…というだけでなく。


ちなみに先日、実家に帰ったら、母のカレーがアップデートされてた…という、どうでもいいツイート。

申し訳ないんですけど、主人公の“母親への愛”が結構重かったです。僕もそれなりには自分の母への思い入れはありますが、あそこまでウェットなのを見せられるのは苦手というか、同じ「親を死んだ映画」繋がりでは「麦子さんと」とか「モヒカン故郷に帰る」とかの距離感の方が好みだなぁと。それと、やっぱり最後まで観てみてもこの長いタイトルには乗れなくて、「いっそ食べてみれば良かったのでは?」なんて身もフタもないことを思っちゃったりした次第。


なんとなく夜叉猿を亡くした時、遺骨を食べた刃牙を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



なんて言うんですかね、よくよく自分自身を振り返ってみれば、僕は高校生のころから20代にかけて、母親とスゲー険悪な時期があったから、たぶん本作のような「お母さんLOVE」が前面に出た話が苦手なんだと思いました(現在の関係は良好ですがー)。正直なところ、僕にはピンとこなかった作品だったけど、普通に評判が良かったりするのでね、機会があったらチェックしてみるとよござんす。おしまい。




宮川サトシ先生によるエッセイコミック。きっと良い漫画なんでしょうな。



大森立嗣監督の前作。僕の感想はこんな感じ



こっちは父親が死ぬ映画。僕の感想はこんな感じ