ウトヤ島、7月22日(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ウトヤ島、7月22日(ネタバレ)

ウトヤ島、7月22日



原題:Utoya 22. juli
2018/ノルウェー 上映時間97分
監督・製作総指揮:エリック・ポッペ
製作・製作総指揮:フィン・イェンドルム、スタイン・B・クワエ
脚本:シブ・ラジェンドラム・エリアセン、アンナ・バッヘ=ビーク
撮影:マルティン・オッテルベック
美術:ハロル・エゲーデ=ニッセン
衣装:リッケ・シモンセン
出演:アンドレア・バーンツェン、エリ・リアノン・ミュラー・オズボーン、ジェニ・スベネビク、アレクサンデル・ホルメン、インゲボルグ・エネス、ソロシュ・サダット、ブレーデ・フリスタット、アーダ・アイド、カロリーヌ・シャウ、タマンナ・アグニホートリ、トルケル・ドンマースネス・ソルダル、マグヌス・モエン、マリアンヌ・グジェルスバック、ダニエル・サン・トラン、ソルベイ・コルエン・ビルクラン
パンフレット:★★★★(700円/コンパクトながらも4本のコラムが非常にタメになって映画の補完にピッタリ!)
(あらすじ)
11年7月22日、ノルウェーの首都オスロの政府庁舎前で車に仕掛けられていた爆弾が爆発する。世間が混乱する中、オスロから40キロ離れたウトヤ島で今度は銃乱射事件が起こり、同地でノルウェー労働党青年部のサマーキャンプに参加してた10~20代の若者たちが犠牲になった。犯人は32歳のノルウェー人のアンネシュ・ベーリング・ブレイビクという男で、極右思想の持ち主であるブレイビグは、政府の移民政策に不満を抱きテロを計画。政府庁舎前の爆弾で8人、ウトヤ島の銃乱射で69人と、単独犯としては史上最多となる77人の命を奪った。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


今年の3月9日に公開された本作ですが、あまり観るつもりはなかったんですよ。ただ、「実際にあった事件をワンカットで描く」という要素がどうしても気になってしまって、5月2日、アップリンク吉祥寺で鑑賞してきました(その後、新宿で「レゴ® ムービー2」をハシゴ)。「緊迫感がスゴい!m9`Д´) ビシッ」と思ったり。


スクリーン5、観客は10人ぐらいだったような。



基本的に事前知識少なめで映画を観るタイプなのでね(苦笑)、映画の舞台となる「ウトヤ島」でどんな事件が起きるのかは全然知らなくて。「漂流した若者たちが暴走してとんでもないことになるのかしらん ( ´_ゝ`) キョウミシンシン」と「サバイバル・ソルジャー」「蠅の王」的な内容を想像したりもしたんですけど、そんなことはなく。2011年に起きた「ノルウェー連続テロ事件」が題材だったから、ああん、ごめんなさい、「そんな事件、あったっけ!Σ(゚д゚ )」と。ううむ、この年は東日本大震災があったり、娘が生まれたりといろいろあったから、そんなテロ事件があったことはすっかり忘れていた…というより、元々知らなかった可能性すらあるという情弱振りを発揮したのでした… (´Д`;) ハズカシイ


なんとなく僕の気持ちを代弁する佐藤麻里子を貼っておきますね(「いつかティファニーで朝食を」より)。



さて、映画の感想を書きますと、本作は2011年の7月22日、ウトヤ島でおこなわれたノルウェー労働党青年部のサマーキャンプが舞台でして。島でテロが発生すると、カメラは参加している女性カヤ(アンドレア・バーンツェン)を中心に映しながら、本作の売りである「72分のワンカット」がスタートするワケですが、その現場の混乱振りが実にリアルというか。実際は単独犯だったワケですけど、そんなこと全然わかりようもないし、そりゃあ逃げ惑うしかないよなぁと(そもそも一人だとわかったとしても、武装した奴に素手で対抗するのは現実的に無理ですがー)。いつどこで銃撃されるのか観客もサッパリということもあって、劇中の緊迫感は半端なかったです、マジで。


半身で急所を隠して念能力を使えば…なんてことは無理なのでした(「HUNTER×HUNTER」より)



つーか、本作のカメラワークがユニークなのは、劇中の人物の目線っぽいんですよ。なんて言うんですかね、登場人物たちに直接話しかけられたりはしないけど、観客が第四の壁を越えて常に寄り添っている感じというか。ある意味、ライド感があるから、意外と4DXと相性が良い気がしたんですが、そういう映画じゃないですわな (ノ∀`) バカネ まぁ、ちょっとだけ不満を書くと、いくら緊迫感があって工夫された作りだとしても、正直、72分間逃げ惑うだけなのは少し飽きた…な〜んて台無しな文章を書いてみたけど、そんな僕を君は責めるかい?(唐突な問い掛け)


事件を扱ったドキュメンタリーがアップされていたので、貼っておきますね↓




一応、オチを書いておくと、なんと最後はカヤも射殺されちゃいまして。一緒にいたマグナスが逃げてボートに乗り込んでみれば、そこにはカヤがずっと安否を気遣っていた妹が乗っていた…ってな調子でしたよ、たぶん。何はともあれ、ディテールにこだわりながら3ヵ月リハーサルをして5回撮影したという「72分のワンカット」は非常に良く出来ていたし、緊迫感があって良い映画じゃないかしらん (・∀・) ヨカッタ! すでに配信が始まっているし、ソフトも販売中なのでね、できればパンフで映画ライターの斉藤博昭さんが紹介されていた“同じ題材を扱った映画”「7月22日」と合わせて観ると良いですぞ(この文章を書く前に観たんですが、僕の感想はここの2番目)。




すでに配信が始まっていて、ソフトも販売中なのです。



エリック・ポッペ監督の前作。面白そうですな。



140分ワンカット撮影をした青春犯罪映画。僕の感想はこんな感じ



実際に起きたテロ事件の映画化作品。僕の感想はこんな感じ