ミスミソウ(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ミスミソウ(ネタバレ)

ミスミソウ



2017/日本 上映時間114分
監督:内藤瑛亮
原作:押切蓮介
脚本:唯野未歩子
製作:安井邦好、新井重人、岡本東郎、鈴木仁行
プロデューサー:田坂公章、原田耕治
ラインプロデューサー:森満康巳
キャスティングプロデューサー:増田悟司
撮影:四宮秀俊
照明:秋山恵二郎
美術:山岸護
録音:根本飛鳥
特殊メイク・造型:百武朋
アクションコーディネート:富田稔
衣装:青木茂
ヘアメイク:望月志穂美、遠山直美
編集:大永昌弘
音楽:有田尚史
主題歌:タテタカコ
サウンドデザイン:浜田洋輔
VFXディレクター:呉岳
キャスティング:大口星子
助監督:桑原周平
制作担当:山本敏司
出演:山田杏奈、清水尋也、大谷凜香、大塚れな、中田青渚、紺野彩夏、櫻愛里紗、遠藤健慎、大友一生、遠藤真人、玉寄世奈、森田亜紀、戸田昌宏、片岡礼子、寺田農
パンフレット:★★★(700円/キャスト&関係者へのインタビューが濃い目でいいね)
(あらすじ)
東京から田舎の中学校に転校してきた野咲春花(山田杏奈)は、学校で「部外者」扱いされ、陰惨ないじめを受けることに。春花は唯一の味方であるクラスメイトの相場晄(清水尋也)を心の支えに、なんとか耐えていたが、いじめはエスカレートしていくばかり。やがて事態は春花の家が激しい炎に包まれ、春花の家族が焼死するまでに発展。春花の心はついに崩壊し、壮絶な復讐が開始される。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




93点


※今回の記事は、結構グロい画像や残酷な文章が書かれているので、そういうのが苦手な人は気をつけて!

押切蓮介先生の漫画「ミスミソウ」については、「独身アパートどくだみ荘」みたいな話かと思った…というのはさすがにウソでして(不要な文章)。「田舎で少女がいじめられて復讐する話」程度の認識はあって、精神的に弱り気味な今日このごろ、子ども同士のいじめの話なんて積極的に読みたくないし、しかも「先生を流産させる会」の内藤瑛亮監督作→凄惨なことになりそうだったので、実写映画化作品なんて当然ながらスルー予定ですよ(苦笑)。4月下旬、映画駄話会でオカジニアさんに本作のスゴさを熱弁された時だって、「まぁ、僕は観ませんから (`∀´) シルカ!」と相手にしなかったんですが、しかし。愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」のリスナーカプセルに選ばれましてね…(遠い目)。昨年までは課題作品だけ足を運んでいたんですけど、今年からはリスナーカプセルに選ばれた映画も観ることにしたということで! 5月1日=ファーストデー割引を使用して、“劇場と一体化する試練”バルト9の8本目として、 トルティーヤチップスを摂取しながら鑑賞いたしました。超良かったですYO!(°∀°)b イイネ!


シアター7、席は結構埋まってました。



身もフタもないムードでアッサリ気味にあらすじを書いておくと、東京から田舎の中学校に転校してきた野咲春花(山田杏奈)は、クラスメイトからハードにいじめられるエブリデイだったものの、親はちゃんといじめに気付いて登校させなかったり、同級生の相場晄(清水尋也)だけは味方になってくれたりして、そのまま学校に行かずに無事卒業できるかなムードだったんですが、しかし。暴走したクラスメイトが春花の家を焼く→両親は死亡して妹は大火傷で意識不明の重体になりまして。「自分たちがやったこと」を直視できないいじめっ子どもが、さらに彼女を追い込もうとすると、春花が覚醒!Σ(°д°し クワッ! いじめてきた奴らを返り討ちにするのです。


春花ったら、イキリ中学生どもに家をボーボー燃やされまして。


両親は焼死し、妹も意識不明の重体なのです。


ということで、当然ながら復讐だッ!ヽ川`Д´)ノ ブッコロス!



で、春花が次々といじめっ子どもをサーチ&デストロイしていると、主犯格(自分では手を直接下さないタイプ)の小黒妙子が謝ってきたので、「胸を張って生きて」なんて赦すものの、春花の前にいじめられていた佐山流美(大塚れな)が暴走して妙子を襲撃したり、実は晄が最悪なサイコパスで自分の祖母&春花の祖父(寺田農)をボコボコにしたり、いじめを見過ごしてきた教師(森田亜紀)が除雪車に突っ込んで死んだりと、いろいろありましてね。最終的には、流美vs晄vs春花の三つ巴バトルが勃発して全員死亡するも、生き残った妙子だけ卒業するのでしたーー。


春花に謝った妙子を“彼女を慕っていた流美”が襲撃! 話は予想外の方向へ。


最後は、晄が流美を撲殺→春花が晄をボウガンで射殺するというね。


妙子だけが何とかサバイブ。春花が転校してきたころ、2人は仲良しだったのにね… (´・ω・)(・ω・`) ネー



原作未読なので「ここが変更されていて〜」といったことはサッパリなんですが、予想外に面白かったです!(*゚∀゚)=3 ムッハー いや、そりゃあ序盤のいじめ描写はキツいし、いじめっ子たちのヘラヘラ演技は心底ムカつくものの、親の対応が結構ちゃんとしている上に(いわゆる「リアリティのない登場人物」にイライラさせられない)、開始25分で家が燃やされる→復讐がスタートするので、覚悟していたほどのストレスは溜まらなかったし、何よりも何よりも反撃してからの展開が100点でしてね…(しみじみ)。思っていた以上にしっかりしたバイオレンス映画であり、眼球串刺しから始まって、切断された指はポーンと飛ぶわ、骨折した足が変な方向に曲がったりするわと、眼福な人体損壊描写がテンコ盛りなだけでなく。ダメージを受けたいじめっ子たちの「これ、触んない方がいいのかなぁ」とか「タイムって言ってんだろうが!」といった「中学生っぽい台詞やリアクション」がまた最高で、もうね、楽しくて仕方なかった。中盤以降は「仮面ライダーアマゾンズ SEASON2」の主題歌「DIE SET DOWN」の一節、「さっきまで命だったものが、辺り一面に転がる…OH YEAH!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタァ!」気分であり、劇場の座席に「いいね」ボタンがあったら、間違いなく連打していたと思います(そして、「いいね」が付いたり消えたりを無駄に繰り返す)。それと、撮影的にも「白い雪の上に血が飛び散るビジュアル」は素敵としか言いようがなくて。雪上で血糊を使うと失敗した時のやり直しがスゲー大変なワケで、頑張ったなぁと感心いたしました。


この目を潰すシーンから、観客の心が温まるホッコリタイムが始まりまして。


雪上に指が転がったりとか、愉快なシーンが目白押しなのです (´∀`) アラアラ


クソ教師が除雪車で死ぬシーンとか、派手すぎて笑っちゃいましたよ。



ちゃんと加害者側の心理を描いていたのも良かった(いじめを見て見ぬ振りをする教師も含めて)。「閉鎖的なコミュニティ」や「親からの抑圧→弱い者たちが夕暮れ、さらに弱い者を叩く」といった原因を見せていて、「いじめなんて、やる奴がクズなんだよ!( ゚д゚)」といった安易な思考停止に陥っていないんですよね。集団心理によって暴力がエスカレートする展開も見事で、鑑賞前は「大人がいるのに、中学生に家を焼かれるとかねーだろ」とか思ってましたが、「イキリ合戦」が暴走していくくだりを見たら、「なるほどなぁ (`Δ´;) アルカモ...」と。しかも、それを踏まえた上で、いじめっ子たちの死が「ざまぁ!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ!」と思えるなんて、絶妙なバランスじゃないでしょうか。


特に流美は心が壊れてしまった可哀相なキャラなんですが…。


僕的には“中学生以上は容赦しない雪藤洋士”気分だったという不思議(「ブラックエンジェルズ」より)。
三角絞めでつかまえて-雪藤が報復!


唯一の不満が「サイコパスだった晄」でして。「両親を殺していた」とか「春花の両親が焼死する様子を撮影していた」とか、彼のような“怪物”が登場することで、誰でも加担しうる「いじめ」というテーマがぼやけてしまった感があったんですけれども。とは言え、ジャンル映画としては超面白くなったのでノー問題、ですかな(知った風な口調で)。その他、「山田杏奈さんの存在感が素敵!」とか「清水尋也さんは役によって全然違うように見えるな…」とか「いじめっ子たちは全員良かった!」とか「あんな放火殺人事件が起きたら、さすがにちゃんと現場検証する→即逮捕されると思う」とか「“春花がマウントをとられる→逆転する展開”が多かったので、もっと違うパターンも観たかった」とか「最後は少し『ヒメアノ〜ル』を連想した」とか、思ったりした次第。


清水尋也さんのサイコパス化は結構ビックリしましたよ。



そんなワケで、超良かったですYO!(°∀°)b イイネ! 内藤瑛亮監督は「やっぱりイイ」というか、もっとアクション映画とか撮ってほしいと心から思ったし、なんとなく面倒くさそうでスルーした「ライチ☆光クラブ」も観ておこうかなぁと。何はともあれ、ジャンル映画として愉快なだけでなく、「いじめの構造」についても考えさせられる、とても良い作品でしたよ。つーか、広く考えれば、最近の日大の問題もいじめと大差ないワケでさ、大人があんなことをやっていたら子どもにとやかく言えないのではないか…なんて、唐突に“社会派を気取った文章”はお好きですか?(お好きですか?)苦手ですか?(苦手ですか?)


ああいうのって、日大だけに限らないと思うんですよね…という、唐突な園田盛男「バキ」より)。



おしまい (・ε・) ナニコノオチ




押切蓮介先生による原作コミック。ページをめくるのが大変そうなので、あまり読む気はしないです。



いろいろと話題になった内藤瑛亮監督作。僕の感想はこんな感じ



小説版があったので、貼っておきますね。



タテタカコさんによる主題歌です。



なんとなく思い出した映画。僕の感想はこんな感じ



非常にタメになる内藤朝雄先生の著書でございます。