ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(ネタバレ)

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

原題:The Founder
2016/アメリカ 上映時間115分
監督:ジョン・リー・ハンコック
製作:ドン・ハンドフィールド、ジェレミー・レナー、アーロン・ライダー
製作総指揮:グレン・バスナー、アリソン・コーエン、カレン・ランダー、ボブ・ワインスタイン、ハーベイ・ワインスタイン、デビッド・グラッサー、クリストス・V・コンスタンタコプーロス
脚本:ロバート・シーゲル
撮影:ジョン・シュワルツマン
美術:マイケル・コレンブリス
衣装:ダニエル・オーランディ
編集:ロバート・フレイゼン
音楽:カーター・バーウェル
出演:マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ、リンダ・カーデリニ、パトリック・ウィルソン、B・J・ノバク、ローラ・ダーン、ジャスティン・ランデル・ブルック、ケイト・ニーランド
パンフレット:★★★★★(800円/豆知識やコラム、中のデザインが素晴らしいし、ポテト型なのも最高!!!!!)
(あらすじ)
1954年、シェイクミキサーのセールスマン、レイ・クロックに8台もの注文が飛び込む。注文先はマックとディックのマクドナルド兄弟が経営するカリフォルニア州南部にあるバーガーショップ「マクドナルド」だった。合理的なサービス、コスト削減、高品質という、店のコンセプトに勝機を見出したクロックは兄弟を説得し、「マクドナルド」のフランチャイズ化を展開する。しかし、利益を追求するクロックと兄弟の関係は次第に悪化し、クロックと兄弟は全面対決へと発展してしまう。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※本作については、結騎了さんのブログがマック愛に溢れていて素晴らしいので、ぜひ読んでみて!

主演のマイケル・キートンが好きだし、映画自体もそれとなく面白そうだったので、前売り券を買いまして。8月下旬の金曜日、新宿で「HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY」を観てから、横浜のシネマ・ジャック&ベティにて鑑賞いたしました。「えッ…えげつねェ~ (°д°;)」と思ったり。


最近、すっかり行きつけとなったシネマ・ジャック&ベティ。
シネマジャック&ベティ

劇場はシネマ・ベティの方。そこそこ混んでいたような。
シネマ・ベティ

僕の気持ちを代弁する範馬刃牙の画像を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
えげつねぇ~


お話を雑に書いておくと、舞台は1954年のアメリカ。シェイクミキサーのセールスマンだったレイ・クロック(マイケル・キートン)が、ディック(ニック・オファーマン)とマック(ジョン・キャロル・リンチ)のマクドナルド兄弟が経営しているハンバーガーショップ「マクドナルド」合理的かつ画期的な商品提供システムに心底感心。フランチャイズ化を持ちかけてビジネスパートナーになるんですが、しかし。利益を追求するレイと、品質にこだわるマクドナルド兄弟の間に溝ができてしまい、最終的には悪知恵を駆使したレイが、兄弟から「マクドナルド」を奪ってしまう…ってな感じ。最後は、実話ベース映画にお馴染みの本人映像が出て来てましたよ、確か。


さえない営業マンのレイでしたが…。
さえない営業マン

大繁盛する「マクドナルド」を見てビックリ。
元祖・マクドナルド

なんと革新的なハンバーガー作りをしていたのです。
革新的なアイディア

そこでレイはマクドナルド兄弟にフランチャイズを提案。
全米進出しよう!

さらに不動産ビジネスにも着手して、まんまと「マクドナルド」を乗っ取りまして。
不動産ビジネスに注目

最終的には“創業者”ヅラ。そう、レイは「羊の皮を被った狼」だったのでしたーー。
狼を入れちゃいました


それほど事前情報を入れてなかったし、尊敬する映画評論家の町山智浩さんの「たまむすび」での紹介もあえて聴いてなかったので、正直なところ、鑑賞後は「コイツはスゲェ男だぜ!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ!」的なテンションになる映画かと思ってた(同じマイケル・キートン主演の「ガン・ホー」を連想した感じ)。「スパイダーマン:ホームカミング」を観た時、マイケル・キートン演じる中小企業の社長に少し感情移入してションボリしたので、この作品を観ることで何らかの留飲が下がるかと思ってた。ところが、実際に観てみれば、テメエが創業者ヅラして兄弟から「マクドナルド」を奪う主人公にドン引きしてテンションが急降下したというね。こんな話、全然知らなかったというか、創業者を生きながら蝋人形にした「KFC」並みに酷いと思いましたよ(怒られそうなデマ)。


まさかバルチャーより共感できない主人公だったとは思わなんだ(「スパイダーマン:ホームカミング」より)。
エイドリアン・トゥームス(マイケル・キートン)


いや、映画としてはスゲー面白かったです。特に「マクドナルド兄弟がどうやって合理化を進めたか?」を見せるくだりや、レイがフランチャイズを推し進めるべく頑張る展開とか、その物語自体が興味深いだけでなく、見せ方が上手くて、グイグイ惹きつけられました。「庇を貸して母屋を取られる」を体現したようなマクドナルド兄弟はとにかく可哀相だったし、レイにはムカついたけど、「なぜ自分で店を立ち上げず、フランチャイズにこだわったのか?→『マクドナルド』という名前がほしかったのだ!(`∀´) フハハハハハハ」というオチとかも「なるほど」と思ったし(パンフによると「ゆかいな牧場」の原題は「Old MacDonald Had a Farm(マクドナルドじいさんの農場)」であり、それほど“アメリカ的な名前”なんだとか)、教訓譚としてもよくできていたというか。腹は立ちつつも、その苦い後味はなかなか美味だった次第。


テニスコートで作業動線を試行錯誤するあたりとか、最高でしたな。
テニスコートで試行錯誤


つーか、仕事というものについても考えさせられました。なんて言うんですかね、終盤の主人公はマジでクズに見えたというか、こういうのを「これもビジネスだから ( ´_ゝ`)」なんてしたり顔で語るのは大嫌いなんですけれども。仕事で成功するためにはこの手の非情さも大事…だったりするんでしょうか。そりゃあお金は稼ぎたいし、レイが成功を摑んだのが52歳と考えると、僕だってもっと仕事に情熱を注ぎ込めば、まだ多少は何とかなるのかもしれないよなぁ、なんて。とは言え、いくら巨大帝国を築こうと、騙し討ちみたいなことをした人間はやっぱり軽蔑しちゃう…ものの、お金はほしいし…って、もう面倒くさいからどうでもいいでガース!ヘ(゚∀゚*)ノ(お金が稼げそうにない人の着地)


大事なのは根気。ノーマン・ヴィンセント・ピールの本とか読んでみようかしら。
大事なのは根気

でも、僕的にレイは“英雄”ではなく“怪物”だと思うんですよね、やっぱり(「シグルイ」より)。
怪物め


その他、「『セールスマンの死』の時代が舞台なんだな…」とか「パトリック・ウィルソンは“奥さんを寝取られる夫”役がマジで似合うな」とか「マクドナルド兄弟を演じた2人が良かった」とか「日本でもこういう映画が撮れるといいね」とか思うところはあるんですが、割愛。イヤな気分にはなったけど、スゲー面白かったし、勉強になりましたヨ… (´・ω・`) ウーン ハッキリ言って、もう「マクドナルド」では二度と食わない…ぐらいに思いたかったんですが、逆にスゲー食べたくなっちゃって。もう22時を過ぎているのに、関内の「マクドナルド」で適当にバーガー類とシェイクを買ってモリモリ摂取してしまったダメなアタシ。


鑑賞後、ダッシュで関内のマックに行きまして。
関内のマック

セットにシェイクにバーガーの単品などなど、結構食べちゃったのでした。
いろいろ買っちゃいました


おしまい (´・ω・`) ダメネ




サントラです。輸入盤デジタル盤もあります。



レイ・クロックの自伝。パワフルな内容っぽい。



唯一観ているジョン・リー・ハンコック監督作。2009年に書いた感想を読み返したら、あまりの心の狭さにゲンナリ… ('A`) ウヘェ



ノーマン・ヴィンセント・ピールの著作。読もうかなぁ。