ハナ 奇跡の46日間(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ハナ 奇跡の46日間(ネタバレ)

ハナ 奇跡の46日間

三角絞めでつかまえて-ハナ 奇跡の46日間

原題:KOREA
2012/韓国 上映時間127分
監督:ムン・ヒョンソン
脚本:ユ・ヨンア、コン・ソンフィ
撮影:イ・ドゥマン
音楽:キム・テソン
企画・製作:イ・スナム
製作:キム・ジフン、イ・ハンスン、ヒョン・ジョンウン
プロデューサー:キム・ジヘ
出演:ハ・ジウォン、ペ・ドゥナ、ハン・イェリ、チェ・ユニョン、イ・ジョンソク、パク・チョルミン、キム・ウンス、オ・ジョンセ、イ・ジョンソク、チョン・ウヒ
パンフレット:★(400円/広げるとポスターになるパンフって、あまり好きじゃないです…)
(あらすじ)
韓国に卓球ブームを巻き起こしたスター選手ヒョン・ジョンファ(ハ・ジウォン)は、強豪・中国を倒すことができずにいた。そんな折、日本で開催される世界卓球選手権大会で南北統一チームが結成されることが決定する。彼女は周囲の反対を押し切ってチーム参加を決意するが、南北の選手たちは練習方法や価値観の違いから衝突を繰り返し……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




86点


※今回の記事に関しては、柳下毅一郎さんのレビューを読めば十分だと思いますよ。
※今回の記事は、映画とは関係のない文章がダラダラと書かれているので、読まなくても良いかもしれません。


先月、「ホーリー・モーターズ」を観るために渋谷のユーロスペースに行った時、この映画のポスターを見てまして。ペ・ドゥナが出演してるということで、若干の興味は湧いたんですけれども、「① 同じビルのオーディトリウム渋谷での上映→地味な作品っぽい」「② ポスターのデザインが好きじゃない&写真も泣き顔がブスっぽい&ペ・ドゥナの顔色が悪すぎ→興味半減」「③ そんなに話題になってないし、前売り券を買うのは面倒くさい→オーディトリウム渋谷には入場料金の割引サービスがない→1800円も払う気はしない」などの理由により、スルーするつもりだったんですよ。

ところが! まず、「① 尊敬する映画評論家の柳下毅一郎さんが映画レビューで高評価してた Σ(゚д゚) アラアラ」ので興味が湧き、「② 先週のムービーウォッチメンのガチャの目を紹介する際に宇多丸師匠も褒めてた Σ(゚д゚;) アンタモカ!」のを聞いてさらに観たくなり、調べてみたら、「③ 現在はGarden Theater in 虎ノ門4丁目で公開されており、会員登録すれば1000円で観られるぅ!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッター!」ことがわかったので、観に行くことに決定。いろいろと予定を変更して、昨日、Garden Theater in 虎ノ門4丁目で観て来ました。超感動的なスポ根映画でしたYO!ヽ(TДT)ノ オネーサン!


これがGarden Theater in 虎ノ門4丁目だッ! こういう映画館は初めてでしたが、意外と観やすかったです。
三角絞めでつかまえて-Garden Theater in 虎ノ門4丁目

海外版ポスターもありました。英題は「AS ONE(1つとして)」なのね。
三角絞めでつかまえて-海外版ポスター

現在のラインナップはこんな感じ。「ハナ 奇跡の46日間」は上映は5/31(金)までの様子。
$三角絞めでつかまえて-現在のラインナップ

会員登録(無料)すれば、1000円で観られちゃうのさ!(`∀´) フハハハハハ
三角絞めでつかまえて-会員登録すれば1000円!


もうね、ハッキリ言って、柳下毅一郎さんのレビューを読めば十分というか。たかが月額315円で信頼できる映画評が読めるんだから、「YOU、登録しちゃいなよ!」って感じ。あらためて書きますが、僕が思ったことは、すべて毅一郎くんが書いてくれました(突然、偉そうに)。そんなワケで、超感動できるので、興味がある人は劇場へどうぞ~ (・ε・) オシマイ




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な~んてのは、さすがに手抜きがすぎるのでね(苦笑)、僕なりの感想を適当に残しておきますよ。素敵なテーマ曲でも聴きながら、話半分で読んでいただければ幸いです。


テーマ曲を貼っておきますね↓




まず、ストーリーを簡単に書くと、「1991年、卓球の世界大会に南北統一チームとして出場することに→文化の違いもあって韓国代表と北朝鮮代表が対立→時が経つにつれて、いつの間にか仲良しに→大会が始まると、若干苦戦しつつも勝ち進んでいく→ただ、あまりに調子に乗りすぎたので、“監視してる人”が激怒し、北朝鮮の選手たちは準決勝に出ないで帰国することに→準決勝は韓国メンバーだけで乗り切ったものの、決勝は統一チームとして出たいので、主人公ジョンファが雨の中、正座して抗議→その他の韓国の選手たちも正座に参加→それを見た北朝鮮側の監督(キム・ウンス)のハートが燃え上がり、命を賭けて“監視してる人”を説得→統一チームとして決勝に出場→中国に勝った!ヽ(`Д´)ノ→涙まみれの別れ!ヽ(TДT)ノ」って感じ。最後は「あの時、“小さな統一”が実現したね 川・ω・)(・ω・し ネー 」的なテロップが出て、実際の映像が流れて終わってました。


主人公は2人。韓国代表のジョンファは、熱血な体育会系(でも人には優しい)。
三角絞めでつかまえて-韓国代表ヒョン・ジョンファ(ハ・ジウォン)

それに対して、ペ・ドゥナが演じる北朝鮮のリ・プニはクールな性格という、わかりやすいキャラ配置なのデス。
三角絞めでつかまえて-北朝鮮代表リ・プニ(ペ・ドゥナ)


当時の様子を扱ったニュース動画↓ 映画ではダブルスの試合が最後でしたが、実際はシングルスだったのね。




元々が感動的な実話なんですけど、とにかく脚本が素晴らしい。北と南のカルチャーギャップコメディ要素を適度にトッピングしながらも、「友情・努力・勝利」という週刊少年ジャンプの三大原則は決して外さない感じ。柳下毅一郎さんが「これぞ王道のスポ根映画!」と評価するのも頷けますわな。


どっちが北でどっちが南か、一目瞭然すぎな集合シーン。こういうギャップ描写、楽しかったです。
三角絞めでつかまえて-北と南が集合


凄まじくグッと来たのが、「決勝直前、ジョンファが北朝鮮選手たちの出場を嘆願して、雨の中で正座をする場面」。こんなのベタにも程があるじゃないですか。他の選手たちが次々と正座していくのも予想通りすぎるし、いつもの僕だったら「こんな茶番、見てられるか!(`Δ´)」と激怒して退場し、劇場係員を5時間説教するほどですよ(いろいろとウソ)。


確かに「雨の中で訴えかける場面」自体は“ありがち”ですが、しかし!
三角絞めでつかまえて-雨の中で土下座


だがしかし! そこに至るまでの流れがしっかりしているので、ジョンファからビンビン伝わってくる“想い”に泣かされてしまうという見事な構造。主人公である韓国代表のジョンファと北朝鮮代表のリ・プニの“お互いを認めながらの友情模様”が素晴らしかったのはもちろんのこと、「韓国の選手ドゥマン(オ・ジョンセ)が金日成と同名の選手にやたらと『イルソン、水取って! (`∀´) ヘラヘラ』なんて言って挑発→ギョンソプ(イ・ジョンソク)がブチ切れて乱闘に!→そんな対立を経て、仲良く宴会する仲に」とか「韓国の女子選手ヨンジョン(チェ・ヨニョン)が北朝鮮のイケメン選手ギョンソプに一目惚れして猛アタック!」とか、「本番になるとアガッてしまって実力を発揮できない北朝鮮の女子選手スンボク(ハン・イェリ)が、泣く泣くダブルスを辞退して、ジョンファに譲る」とか「準決勝の試合を自分たちのことのように応援する北朝鮮選手たち」とか、良い感じの描写が積み重ねられていたからこそ! そしてその直前、北朝鮮の“監視してる人”の有無を言わせない恐ろしさもキッチリ見せつけていたからこそ! ジョンファの正座は、危うく観客の僕まで正座に参加したくなるほどの破壊力になっていたというね… ( ;∀;) イイセイザダナー


怒ったギョンソプが飛び蹴り気味にドゥマンをナイスキック! 韓国選手と北朝鮮選手は対立してたんですが…。
三角絞めでつかまえて-ギョンソプのナイスキック!

いつの間にやら、みんなで仲良く宴会! 若さっていいね。
三角絞めでつかまえて-仲良く宴会

ギョンソプに迫るヨンジョン。2人の恋は、最初は楽しいムードだったものの…。
三角絞めでつかまえて-迫るヨンジョン(チェ・ヨニョン)

「大会が終わったら、別れなくてはならない」ことに気付くと、一気に悲恋モード突入してました (ノω・、) カワイソウ
三角絞めでつかまえて-結ばれない2人

この北朝鮮の“監視してる人”は逆らえないムードが漂ってて、かなり怖かったです。
三角絞めでつかまえて-北朝鮮の“監視してる人”

で、それらの要素があったからこそ、この場面が胸に迫るワケです。
三角絞めでつかまえて-みんなで土下座


クライマックスの決勝も感動的でした。団体戦で敗れる主人公側のキャラにはちゃんと“理由”が与えられてたりとか(リ・プニは肝炎が悪化&敵が最強だし、ヨンジョンは準決勝で足を痛めてた)、ダブルスで挫折を味わったスンボクがやっと本来の実力を発揮して勝利を掴む展開が用意されてたりとか、とにかく上手い。中国側が審判を買収したりとか、中国選手との和解シーンがなかったりしたのは、敵として容赦なく描写しすぎなきらいがありますけど、まぁ、仕方ないですかね。


このスンボクの才能が開花するくだりは、「頑張ったね… (ノДT)」と号泣必至。
三角絞めでつかまえて-開花したスンボク

中国の最強選手のキャラは、ちょっと憎らしすぎた気がしないでもなかったです。
三角絞めでつかまえて-イヤな中国選手

あと、実況&解説がWWEの実況席並みに盛り上がってたのは笑いましたね。
三角絞めでつかまえて-盛り上がりすぎる実況


そして、僕はこの感想文の最初の方に「② ポスターのデザインが好きじゃない&写真も泣き顔がブスっぽい&ペ・ドゥナの顔色が悪すぎ→興味半減! (`∀´) ヘラヘラ」なんて書いてましたけど、実はリ・プニは肝炎を患っている設定でして。そのために顔色が悪かったんです…。体調が悪化する中、雌雄を決するダブルスで必死に戦う彼女の姿は超健気であり、浅薄に嘲笑していた自分を恥じ入りながら&泣きながら応援した次第。


彼女の白い顔は病気のせい。ああん、アタシ、ペドゥナの気持ち、全然分かってなかったんだ!ヽ川TДT)ノ
三角絞めでつかまえて-肝炎が悪化!

この大団円、目がもげるほど泣けました…。でも、ポスター&チラシのデザインはやっぱり良くないと思う (´・ω・`)
三角絞めでつかまえて-感動の大団円


その後はウェットな別れの場面になり、韓国のコーチ(パク・チョルミン)が北朝鮮の監督を「兄貴!ヽ(TДT)ノ」と呼び、ジョンファがリ・プニを「お姉さん!ヽ川TДT)ノ」と呼んだりしてね。何よりも悲しすぎて死にそうだったのが、ごめんなさい、ウロ覚えではありますけど、ジョンファの「『また会おうね』とか『電話するね』とか『手紙書くね』とか、どれも無理なのに何を言えばいいの?」という台詞。書いているだけで涙が溢れてくるというか、リ・プニは「バカね、『お元気で』で良いじゃない 川 ´∀`)σ)дT) ウェーン」と優しく言うんですが、あんまりな状況だと思って… (ノДT) 一応、その2年後、2人は大会で再会するものの、それ以降は会うこともなかったそうで。最後の「“小さな統一”が実現した」ってテロップは素晴らしいし、素敵なスポ根映画で楽しかったけれども、何とも言えない切なさも残りましたね…。

その他、「卓球シーン、迫力があって超良かった!」とか「『サニー 永遠の仲間たち』で不良少女サンミを演じたチョン・ウヒが、ジョンファの“小遣いをせびる妹”の役で出演してたけど、そのお金でシンナー買っちゃダメだぞ!」とか「日本人選手がちょっと茶髪だったけど、当時は違うのでは?」とか「日本と当たった時、実況が『強豪じゃないのに』って言い過ぎ」とか「統一チーム実現に尽力した日本人にも少し触れてほしかった」とか「リ・プニがジョンファの手をそっと握るシーン、なんかドキドキしました… (´Д`;) ハァハァ」とか「この記事によると、邦題の『ハナ』は韓国語で“ひとつ”という意味で、それを知れば感動的ではあるんだけど、やっぱりわかりにくいタイトルだと思う…」とか、いろいろと書きたいことはあるんですが、割愛!ヽ(`Д´)ノ 笑いがあって、“燃え”があって、感動もある上に、キャラクターたちもちゃんと立ってるし、さらに社会的なメッセージまで込められているという、非常に良く出来たスポ根映画じゃないでしょうか。勝手な僕の想像では、花くまゆうさく先生あたりは間違いなくストライクなので、先生と趣味が似てる人は絶対観た方が良いですぞ!(o^-')b オススメ!




「北の人と南の人の交流を描いた」繋がりで、パク・チャヌク監督作を貼っておきます。嫌な話ですよね…。
三角絞めでつかまえて-JSA
JSA [DVD]


卓球映画といえば連想してしまう曽利文彦監督作。嫌いではないです。
三角絞めでつかまえて-ピンポン・ブルーレイ
ピンポン Blu-ray スペシャル・エディション


一応、貼っておきますね。僕の感想はこんな感じ
三角絞めでつかまえて-燃えよ!ピンポン
燃えよ!ピンポン [DVD]












※どうでも良い備考

今回行ったGarden Theater in 虎ノ門4丁目は、森トラストガーデン・トラヨンという期間限定のアウトドアパーク内にありましてね。フットサルコートがあったり、農園があったりと、ごめんなさい、無闇に敵意が湧いてくるムードの場所というか…(心の狭い文章)。適当に写真を撮ったので、貼っておきますね。


看板はこんな感じで…。
三角絞めでつかまえて-森トラストガーデン・トラヨン

入口を入ると、こんな感じ。右手に見えるのが映画館。
三角絞めでつかまえて-こんな感じ

中央の広場には、人型にハーブが植えてあるのです。
三角絞めでつかまえて-ハーブマン

案内板は透明。ちくしょう、オサレデザインめ!
三角絞めでつかまえて-案内板が透明

「Peninsula Cafe」(ペニンシュラ・カフェ)でキーマカレーを食べたんですが…。ああ、美味しかったさ!ヽ(TДT)ノ キィィィ!
三角絞めでつかまえて-カフェのキーマカレー


もうね、あちらこちらから漂うオサレなビジネスの香りに居たたまれなくて死にそうだったんですよ。で、ダラダラとカフェの前を歩いてたら、女性店員さんに「こんにちは~ 川´∀`) ウフフ」なんて優しく挨拶されたんですけど…その人が超可愛くて! (*゚∀゚)=3 ムッハー! なんとなく「また来ても良いかな?」と思ったりしました。おしまい (・∀・) ナニコノオチ