キック・オーバー(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

キック・オーバー(ネタバレ)

キック・オーバー

三角絞めでつかまえて-キック・オーバー

原題:HOW I SPENT MY SUMMER VACATION
2012/イギリス 上映時間95分
監督・共同脚本:エイドリアン・グランバーグ
製作:ブルース・デイヴィ
製作・共同脚本:メル・ギブソン、ステイシー・ペルスキー
製作総指揮:アン・ルアーク
撮影:ブノワ・デビエ
プロダクションデザイン:ベルナルド・トゥルヒージョ
編集:スティーヴン・ローゼンブラム
作曲:アントニオ・ピント
美術監督:ジェイ・アロエスティ
メイク:カルロス・サンチェス・セラーノ
スタント・コーディネーター:J・J・ペリー
出演:メル・ギブソン、ピーター・ストーメア、ケヴィン・ヘルナンデス、ドロレス・エレディア、ピーター・ゲレッティ、ロベルト・ソサ、マリオ・サラゴサ、ヘラルド・タラセナ、ディーン・ノリス、テノッチ・ウエルタ・メヒア、フェルナンド・ベセリル、スコット・コーエン、ボブ・ガントン
(あらすじ)
マフィアから大金を奪い逃走している元軍人のドライバー(メル・ギブソン)はメキシコで捕まり、凶悪犯専用の刑務所“エル・プエブリート”に入れられる。そこは厳しい監視体制が敷かれているにもかかわらず、金さえあれば何でもありの無法地帯だった。ドライバーはそこで、キッド(ケビン・ヘルナンデス)と出会い、刑務所を支配する人物がハビ(ダニエル・ヒメネス・カチョ)ということを知る。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




79点


最近はそんなに好きじゃなかったメル・ギブソンですが(監督作の「アポカリプト」は超好きですけどー)、今年の3月に「復讐捜査線」を観てから「やっぱりカッコ良かった!ヽ(`Д´)ノ」とすっかり心を入れ替えまして。今回の「キック・オーバー」もそれなりの期待を抱いてたりしましてね。先週、スターリング・エレファントさんらラジオ戦士たちと飲んで散会した後、そそくさと新宿バルト9に行って観て来ました。予想以上に面白かったです (・∀・) イイ! 深夜の回にも関わらず、客席は5分の3くらい埋まってましたよ。

スゲー雑に話を書くと、メル・ギブソン演じる“ドライバー”(って、なんとなく「ザ・ドライバー」風味?)は大物マフィアから大金を盗んで、メキシコに逃亡を図るも失敗。刑務所にブチ込まれるんですが、そこで幅を利かせているメキシカンギャングや地元警察などに追い詰められたり、逆に利用したりしながら、最終的には敵をほぼ全滅させて大金を奪還(ついでに“妻を奪った男”にまでリベンジ←このオチ、結構好き)。刑務所内で知り合ったシングルマザー(ドロレス・エレディア)&その息子キッドと、海岸で“当面の間は穏やかに暮らせそうなムード”で終わってました(ちなみに原題の「HOW I SPENT MY SUMMER VACATION」は「私は夏休みをどう使ったか」という意味であり、だから最後のナレーションで主人公が「バカンス云々」とか言い出したんですな)。

主人公は「元狙撃手」という素性以外は正体不明のミステリアスな男。最後まで見ると、最初にメキシコで捕まったのも計算で、すべてが彼の計画通りに思えてくる感じでして。正直、ところどころ万能すぎるので、そこら辺がダメな人もいる気はします。ただ、舞台となる刑務所“エル・プエブリート”のメチャクチャな自由振りが愉快だったし(酒や麻薬が流通してるだけじゃなく、ルチャリブレまで観戦できる!)、映画全体に流れる適当なメキシカンムードが良かったのか、僕は結構乗れたというか。メル・ギブソンはなかなかカッコ良くて、最後まで上機嫌で観られましたね~。


「いつも目が笑ってなくて、危ない人っぽく見える」のは相変わらずですが、この映画のメル・ギブソン、良かったです。
三角絞めでつかまえて-メル・ギブソン


僕的に凄まじくグッときたのが、ヒロインがシングルマザーだったことと、さらにその息子キッドが「肝臓を患う刑務所内のボス・ハビの移植用ドナー→近いうちに臓器を奪われて死ぬ」という無情な設定。もうね、子どもの臓器を狙うようなクズには常に怒りがバーニング状態になるのはもちろんのこと、そのキッドをかばって拷問に耐える母の描写には涙が流れっぱなしで… (ノДT) カーチャン... ラスト、移植手術の最中、主人公が救出に間に合った時は「よくやった!ヽ(`Д´)ノ」とスゲーうれしかったし、土壇場で看護婦が味方になってくれる展開には「メキシコ人もまだまだ捨てたモンじゃありませんな… (  ̄ー ̄) ニヤッ」と、偉そうに思ったりもしました。


ギャングの肝臓移植のために父親が殺された上に、自分の肝臓まで狙われているという悲運な少年キッド。
三角絞めでつかまえて-キッド

そして、刑務所で息子と必死にサヴァイブする母親。拷問に耐える姿は涙なくしては観られませぬ (ノω・、) ヒドイ
三角絞めでつかまえて-母親


ということで、深夜、飲んだ帰りとかに気楽に観るにはちょうどいい映画でした (^ε^) スキヨ そんなに期待値を上げなければ、結構幅広い層にウケるんじゃないかしらん。ちなみに鑑賞後、この映画の宣伝記事を読んでみたら、「舞台となった刑務所が実在してた」ことにビックリ。2002年に閉鎖されたそうですが、メキシコってスゴいですな… ('A`) カナイマセヌ




僕の中でメル・ギブソンの株がガン上がりしたマーティン・キャンベル監督作。僕の感想はこんな感じ
三角絞めでつかまえて-復讐捜査線
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