歯医者さんの豆知識:「よく噛むこと」でスリムになれる? 噛むことがダイエットにつながる理由! | デンタルケア神谷町の独り言 φ(.. ) Deep breathing of dental care Kamiyacho

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2012年7月よりスタートしました当院ブログ!!これからも歯科の豆知識から雑学!!スタッフの小言などジャンルを問わず気まぐれに記載していきますのでどうぞよろしくお願いします(^ ^)/

食事制限や毎日のウォーキングなど、どうしても「辛いけれども、がんばってやるもの」というイメージがつきがちなダイエット。「今回こそは! と始めるものの、結局いつも続かない……」という悩みを持っている人も、多いのではないでしょうか。けれど、厳しい食事制限や運動をしなくても、普段の食事の際に「よく噛むこと」を実践するだけで、ダイエット効果が期待できることはあまり知られていません。一見関係なさそうな「よく噛むこと」とダイエットがなぜつながるのか? その理由を紹介します。
 

1.少ない食事で満腹感を得られるので、食べ過ぎを防止できる

言うまでもなく、食べ過ぎはダイエットの大敵です。しかし、人はなぜ食べ過ぎてしまうのでしょうか?私たちの体で食欲をコントロールしているのは、頭の中央付近の間脳視床下部にある満腹中枢・空腹中枢という部分です。食事により胃にある程度の重量が入り血液中の血糖値が上昇すると、満腹中枢から「もう満足。これ以上食べなくていいよ」というサインが出て「満腹」を感じます。逆に体内のエネルギーが消費されて血糖値が低下し、体に蓄えている脂肪が使われ始めると、血液中の遊離脂肪酸という物質の濃度が上昇します。その情報をキャッチした空腹中枢から「おなかが減った」というサインが出て、「空腹」を感じるというメカニズムになっています。ここで大切なのは、血糖値が上昇を始めてから満腹感を覚えるまでには約20分かかることです。つまり、食べるのが早いとなかなか満腹感を得られず、ついつい食べ過ぎてしまうのです。よく噛んで食べることは、唾液の分泌を促し糖の分解を進める と共に、食事に時間をかけることにもつながります。結果的に、少量の食事でも満腹感を得られるので、食べ過ぎ防止につながるのです。
 

2.食事によって消費するエネルギーが増える

食事はただエネルギーを摂取するものと考えがちですが、食事をすると私たちの体は食べたものを消化するためにエネルギーを使います。「食事誘発性熱産生」と呼ばれ 、運動、日常生活の基礎代謝と並んで、人が行うエネルギーの大きな代謝活動トップ3にも数えられており、全エネルギー消費量の約10%を占めるとも言われています。よく噛むことはこの食事誘発性熱産生を増加させるので、ここでもダイエット効果が期待できるというわけです。
 

3.食欲を抑え、代謝を高める「ヒスタミン」が活性化する

 
よく噛むことは、脳内の神経組織にも影響を与えることが分かっています。脳内には、神経間の情報伝達を介在する「ヒスタミン」という物質があります。くしゃみや鼻づまりなど、アレルギーの原因というイメージが強いヒスタミンですが、実は食欲を抑えエネルギーの燃焼を助ける働きを持つ、ダイエットの強い味方です。よく噛むことは、ヒスタミンを作る「結節入頭核」という場所に刺激を伝え、ヒスタミンの活性化を促してくれます。
 

4.フェイスラインが引き締まる

噛み方や噛む回数は、フェイスラインにも大きな影響を与えています。例えば、片方だけで噛む癖があると片側の頬の筋肉ばかりが発達して顔の左右のバラン スが崩れてしまう、あまり噛まずに食事をしていると頬の筋肉が鍛えられずにたるみが出てしまうなどがそれで、むくみと並んでフェイスラインを崩す2大原因になっています。すっきりとしたフェイスラインと小顔を手に入れるのに必要なのは、左右の歯でゆっくりとよく噛んで食べることです。
 

5.続けやすい

ダイエットは日々の積み重ねが大切なものです。どんなに効果のあるダイエット法でも、続けられなくては意味がありません。その点、「よく噛むこと」は思いついた時からすぐに始められ、空腹を我慢したり、辛い運動をしたりする必要もないので続 けやすいダイエット法だといえるでしょう。ちなみに、噛む回数の目安としては、厚生労働省は「噛ミング30(カミングサンマル)」とのキャッチフレーズで、1口につき30回噛むことを奨励しています。
 
 
※「よく噛むこと」にはダイエット効果のほかにも、唾液の分泌が増えて虫歯予防になる、脳を活性化する、胃腸の負担を和らげ、体が疲れにくくなることから免疫力が高まるなど、さまざまなメリットがあります。「忙しい朝はちょっと……」という場合でも、比較的時間のある昼や夜の食事から実践してみてはいかがでしょうか。