先週は日中クーラーをかけていたのに、
今週はおこたつとセラミックヒーターにお世話になり始めました。
季節の移り変わりが急激すぎます~!
今日は前からずっと書きたかった「お花」のことです
長文になりそうで、なかなか手をつけられなかったのですが、案の定長くなりました!💦
わたしは、植物好きの母の影響もあって、お花や植物が好きで、2年前からは月に2回いけばなのお稽古にも通っています。
20代の頃には、1年ほどだけど、お花屋さんで働いていたこともあります。
毎週末のブライダル装花を担当させてもらっていました
お花屋さんを辞めても、主婦になっても、
わたしにとってお花は、身近な癒しであり、ちょっとした趣味でもあり、わたしの生活には切り離せない存在です。
そんな「お花」ですが、たびたび環境問題系の SNSで「お花屋さんのお花はサスティナブルでない」という記事を目にします。
その理由は、「お花は見た目が命だから、農作物以上に、たくさんの農薬や化学肥料が使われていて、土壌を汚染し、昆虫や微生物を殺し、生態系を壊しているから」というものです。
まさしくその通りだろうと思います。
実際、お花屋さんで働いていたとき、従業員は手荒れのひどい人が多かったし、わたしもその一人でした。
水替えで花器を合成洗剤で洗ったりすることも影響していたと思いますが、お花自体に付着していた農薬も関係していたのではないかと思います💦
また、朝早くに花き市場でお花を競りで買ってくるのですが、国内だけでなく、海外から入ってくるお花も相当ありました。
お花に限らないことですが、輸送にかかるCO2はもちろんのこと、
見た目が命の生ものを梱包しているので、包装資材もたくさん色々なものが使用されていました。
お花の種類にもよるのですが、
多くのお花は段ボールに入っていて、
切り口は保水ジェルで覆われていたり、
一輪一輪の切り口にお水のキャップがついていたり、
お花一輪一輪がビニールでカバーされていたり、
茎を縛るゴムやビニールのひももちりも積もればなかなかの量です。
なので、仕入れのあった日は、特にゴミが多く、
普段も、植物の茎や廃棄の植物で、水分の多い生ゴミが多かったです…。
でも、これは2008年頃のことで、今は当時とは変わっているかもしれないのですが…
ゴミ焼却施設には、かなり負担をかけていたなと今になって思います。
こんな風に負の側面を振り返ると、やっぱりお花って環境によくないなぁ、観葉植物やガーデニングの方がいいなぁ…と思われると思うのですが、
お花を摘み取って愛でる行為自体は、わたしは悪だとは思っていません
植物には、きれいな花を咲かせて、動物に関心を持たせて、受粉してもらったり、種を運んでもらったりして、より遠くにたくさん種を存続させようとする意図があります。
だから、人間がそれを「きれいだな」と感じて、それを摘み取ったり、飾ったりすることは、動物として自然な行為だと思うからです。
ただ、このようなお花屋さんの実態を知っている立場からすると、常日頃からお花屋さんでお花を買いまくるということは控えようと思っていますし、そもそもそんなセレブ的経済的余裕はないのですが、
わたしなりに、サスティナブルにお花を楽しむ方法があるので、お花が好きな方の参考になれば嬉しいです♡
サスティナブルにお花を楽しむヒント①
花束を買う
お花屋さんでプレゼントのお花を買うときは、フラワーアレンジメントではなく、花束にする方がエコだなと思います
フラワーアレンジメントとは、緑色の吸水性スポンジ(「フローラルフォーム」とか、通称「オアシス」とか呼ばれています。以下「オアシス」と記載します。)に、お花の茎を挿して固定させているスタイルのお花です。
あのオアシスは、プラスチック由来のもので、水に浸けていても、乾いている状態でも、緑色の粉が出てきます。
あれは、マイクロプラスチックとして河川や海に流出している可能性が…。
もしお花が好きな人にプレゼントする場合は、おうちに花瓶もあるだろうし、自分で活けることが楽しいとも思いますので、
フラワーアレンジメントではなく、花束でプレゼントしてみてもよいかも
サスティナブルにお花を楽しむヒント②
産直市場で買う
わたしのブログに頻繁に出てくる産直市場ですが、またまた登場です~。
産直市場のお花は、近郊の農家さんが、バケツに水を挿した状態で持って来られるので、
花き市場のお花のような過剰包装と輸送CO2を減らすことができます。
多少のプラスチックのカバーはありますが、買ったあとは必要であれば各自で新聞に包むだけなので、ゴミも少なく済みます。
それから、産直市場のお花は、旬の地物でマージンを挟まないので、とにかく安いです。
お花のある生活を楽しみたいけど、高くて買えない!と思っている方は、ぜひ産直市場で探してみてほしいです
わたしの通っている産直市場は、仏花だけでなく、種類も豊富な上、安くてびっくりします♡
お花屋さんに勤めていたときに、1本500円くらいで売っていたダリアが、産直市場で2本で250円だったりと、もはやもうわたしは産直市場でないと買えないほどです
今月、初めていけばなの花展に出展させてもらいましたが、すべて産直市場のお花で揃えました。
地産地消のいけばなです。
ケチったわけでもないのですが、
予備の花材も含め、2000円弱で収まりました!
ひよっこ作品すぎて恥ずかしいですが…
サスティナブルにお花を楽しむヒント③
剣山を使う
いけばなを習うようになってから気づいたことですが、剣山ってエコなのです
オアシスとは使い勝手が違うので、多少慣れる必要はありますが、何度も繰り返し使えるオアシスだと思えば、とてもエコ。
素材も金属製で丈夫ですし、
マイクロプラスチックを流出しているであろうオアシスを使わなくて済みますし、
繰り返し使えるのは経済的です!
しかも、オアシスは一度挿してしまうと穴が空くので、何度も挿し直しているとグラグラしてしまうことがあるけど、剣山は何度でも挿し直し可能。
茎を斜めに挿したいときは、まず垂直に挿してから、好きな角度になるまで茎を傾けます。
それがオアシスとは使い勝手が違うところだけど、慣れると剣山の方が固定力があるように思いますし、角度の微調整もしやすいです
剣山を使って、フラワーアレンジメントっぽく、丸めに活けてみたバージョンです。
フラワーアレンジメントは隙間を無くすようにお花を挿していきます。
たくさん挿していくと、剣山に手が届かなくなってくるので、フラワーアレンジメントほどしっかり隙間を埋めることは難しいかも?
でも、この程度までは余裕で挿せます!
サスティナブルにお花を楽しむヒント④
本来「いけばな」はサスティナブル
これを語り出すとだいぶ長くなりそうなので、サクッといきますが…
いけばなは、今は様々な洋花も使いますが、元々の伝統的ないけばなは、農薬も化学肥料も存在しない時代から、日本の四季折々の植物を、野山や庭から摘み取ってきて、活けるものだったはずです。
なので、農薬も化学肥料も、輸送CO2も、プラスチックも発生しない。
わたしの通っているいけばな教室では、お花屋さんのお花を届けてもらっていますが、それだけではなく、
先生のご自宅の庭の草木や、
公園で剪定作業されているところから、廃棄される枝を分けてもらってこられたり、
撤去されるところの店頭のスタンド花のお下がり花をもらってこられたり、
様々なところから植物を摘んできてくださいます。
そういうものを使って、皆思い思いの作品を作ります。
まさしくサスティナブルなお花の楽しみ方です。
いけばなは本来サスティナブルな文化ですが、その中でも、わたしの先生は特にサスティナブルにいけばなをされている。
それは、「お花を慈しむ心」からおのずとされていることですが、とてもステキだなと思っています
あともう一つ、いけばなのサスティナブルなポイントを簡潔にお伝えすると、
いけばなは、草木花本来の自然な美しさを最大限引き出そうとするところが、わたしはとても好きであり、サスティナブルなポイントだと思っています。
わたしがお花屋さんで作ってきた、ブライダル装花のアレンジメントを例に取ると、見えているのは大部分が「お花」なのです。
一本のお花には、長い茎があって、それぞれの茎のカーブや、瑞々しい美しい葉っぱがあるけれど、それらの大部分はカットして、傷んだところは容赦なく切り落として使います。
お花屋さんで働いていたとき、わたしは常に切り落とすことに対する罪悪感のようなものを感じていました。
「こんなに短くしてしまって…ごめんよ。」
という感じ。
いけばなも、あえて短く切ることももちろんあるのですが、
ブライダルのアレンジメントとは違って、
この一本の枝振りをどう活かすか、
この茎のカーブをどう活かすか、
この枯れた葉でどう季節感を出すか、
この蕾をどこに持ってくるか、
お花や葉、枝一本一本に向き合う熱量が違うと感じています。
曲がっているのなら曲がったままでいい、
葉が枯れているのなら枯れたままでいい。
あるがままの状態を排除せず、そのまんま受け止めるところがサスティナブルだと思うのです。
ロスになる部分が少ないということです。
フラワーアレンジメントは隙間なく埋めつくすイメージで、
いけばなは「省略の美」とか「空間の美」と言って、
使用するお花の本数が、アレンジメントにくらべると少ないです。
なので、一本一本に込める熱量が違ってくるのかなと…まだ習い始めて2年のひよっこですが、こんなことを思っています。
サスティナブルにお花を楽しむヒント⑤
オーガニックのお花を買う、作る
冒頭で書いた通り、お花屋さんのお花には、多くの農薬や化学肥料が使われています。
それが生態系の破壊や土壌汚染を引き起こしている…。
それを解決するには、農作物と同じく、オーガニックのお花を買うことが、解決策になります。
でも、オーガニックの野菜はあっても、なかなかオーガニックのお花って売ってない
でも、ネットで検索してみると、「オーガニックのお花屋さん」が、ぽつりぽつりとはあるようなんです。
花き市場では仕入れていなくて、自家栽培しているとか、そういう農家さんから直接仕入れているということなのだと思うのですが…
もし近くにそういうお店があったら、応援したいなぁと思っています♡
もちろん、コンポストでできた生ゴミ堆肥などを使って、自宅で栽培したお花もオーガニックです!
庭に自生している雑草も、オーガニックと言えます
かわいいものもたくさんあります。
わたしはドクダミの花が好きです♡
前住んでいた賃貸の家の庭には、隣の空き地から色々な植物が伸びてきて楽しかったです。
アケビのつるでリースを作ったり、勝手に生えてくる鉄砲ユリを飾ったり、あまり買わなくても何かしら植物を飾ることができていました。
サスティナブルにお花を楽しむヒント⑥ 最後!
枯れたお花は乾燥させるか、コンポストへ
切り花はいつか枯れてしまいます。
枯れたお花は、そのまま生ゴミにせず、屋外のバケツに放り込んで乾燥させてから可燃ゴミに出しています。
大ぶりの枝は、乾燥させてから、キャンプの焚き火の薪に使っています。
ドライフラワーも着火剤として案外使えます!
余裕があれば、コンポストへ投入するのもよしです
お花屋さん業界全体でも、お花の廃棄処理の仕方について考えてもらえたら嬉しいです。
以上、長くなりましたが、サスティナブルにお花を楽しむヒント6つでした!
こうやって挙げてみると、やっぱりお花を飾ることは本来自然なことで、本来サスティナブルなことだと再確認しました
そういう本来の植物との付き合い方を取り戻していきたい。
わたしは、お花を通して、癒されたり、元気をもらったり、空間を浄化してもらったりしているように思います。
わたしにとってはセラピー
そして、色々な新しい気づきを与えてくれたいけばな。
これからも末永く続けていけるといいなと思います♡
長文、お読みいただきありがとうございました!
前回の記事
この記事に主に関連するSDGs
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう