***

 

 

 

 

春、晴れ、青空。

とある週末に長崎へ花

 

 

 

 
 
 
ランタンフェスティバルの時は
人が多すぎて素通りするだけだったけど
改めて訪れたいと思っていた
長崎新地中華街。
 
 
 
そういえば中学校の修学旅行先が
長崎市内とハウステンボスで、
グループでの自由行動の時に
中華街をぶらついたのを
ふとうっすらと思い出した。
 
 

 

 

 
 
 
中華街にはひしめきあうように
ずら〜りと中華料理店が立ち並んでて、
いったいどの店にしようかと
わたしのような新参者の旅行客は
途方に暮れるくらい沢山お店がある。
 
 
 
こうなったら頼るべきものは
Google Mapの口コミと自分の勘だ。
この日選んだのは「西湖」というお店。
店構えの派手さに惹きつけられた。笑
 
 

 

 

 
 
 
店選びは迷いに迷ったが、
料理は迷わずにちゃんぽんめんを注文物申す
 
 
 
野菜はたっぷり、麺はもっちり。
スープが乳白色をしていて、
優しいクリーミーなお味。
美味しくいただきましたよだれ飛び出すハート
 
 
 
 
 
***
 
 
 
 
さて、ランチの後。
この日の目的地は
「眼鏡橋」の近くにあるという
「ひとやすみ書店」。
 
 
 
お昼を過ぎた時間帯に
建物の前へ到着すると、
「ひとやすみ書店」という文字が
小さく控えめに載っている
年季の入った看板が出ていた。
 
 

 

 

 
 
 
お店は建物の2階にある。
脇の階段を登っていくと、
これまた控えめな感じで
さりげなくこんな立て札が…。

 

 

 

 
 
 
なんてかいてあるんだろう?と、
思わず目を留めると…。

 

 

 
 
 
いったいぜんたい、
どれだけ奥ゆかしい姿勢の
お店なんだろうと思わず感嘆する。
まだ入り口に入る前だというのに
すっかりこの店のファンになってしまいそう。

 

 

 
 
 
階段を上り切ったさきに
アパートの一室があり、
玄関ドアが開かれていた。
そこが「ひとやすみ書店」。
 

 

 

 
 
 
 
「本屋です。
入ってすぐがカウンターで、
おや、と思うかもしれませんが、
喫茶は気が向いた方のみご利用いただければ。
本を探しにこられた方は、そのまま奥へどうぞ。」
 
 
 
先ほどの立て札といい、
玄関口の貼り紙といい、
お店の方の気配りが
随所に感じられる。
 
 
 
初めて訪れる個人書店って、
扉を開けて中に入るまでが
とにかくどきどきしちゃうものだから、
こんなふうに先回りして
「気兼ねせずに入ってくださいね」って
伝達してくれるのはありがたい。
小心者でも気後れせずに入りやすい。
 
 
 
暖簾をくぐって、
ふ、わ、と本の部屋へ。
 
 
 
(以下、お店の方に許可を取って
店内を撮らせていただきました)
 

 

 

 
 
 
どうです?この眺め。
 
 
 
少し古めのアパートの一室、
四方を取り囲むように本棚があり、
押し入れ部分は襖を取っ払い
奥行きを生かして誂えられた本棚。
 
 
 

 

 
 
 
 
ここを訪れた時の
私の第一印象は、
まるで“秘密基地のような
本屋さん”だった。
 
 
 
自分のお気に入りのものだけを
大事に集めて並べたような
そんな愛おしい印象を
この場所から感じた。
 
 
 
 
 
 
お店の売り場の広さは
ちょうどリビング一部屋か
それより小さいくらい。
 
 
 
決して広々しているとは
言えないけれども、だからこそ、
限られたスペースで置けるだけの
選び抜かれた本たちがそこに居た。
 
 

 

 

 
 
 
ツヤツヤとした表紙を光らせながら
どの本もこの場所に並んでいることを
ちょっと誇らしく思っているような
そんな佇まいをしている。
誰かの元へ行く、
出番をわくわくと待っている。

 

 

 
 
 
部屋と部屋の間に
仕切りのように置かれた本棚。
ちょっと写真ではわかりにくいだろいうけど
詩や短歌の作品集やエッセイなど
思わず「お、」と一目置くような
素敵な本ばかりが集められていた。

 

 

 

個人書店というのは

ほんとうに一店舗一店舗

置いてある本の顔ぶれが

違っていてそれが面白い。

 

 

 

自分の好きな作家や作品が

沢山重なっていると

「うわ〜、自分の趣味を

そのまま投影したような品揃えだ!

この本の良さを知ってて嬉しい」って

内心ハイテンションではしゃいじゃうし、

 

 

 

まったく好みが違う場合でも

自分の知らない本の世界を

どんどん開いていってくれるから

あたらしい場所へは

出掛けていきたくなる。

 

 

 

「ひとやすみ書店」では

気になる本ばかりが見つかって

何冊か買いたかったけれど

アート系の本は1冊あたりの

値段がそこそこするので(笑)、

ぐっと堪えて2冊に絞った。

 

 

 

 
 
 

その日買った本たち。

 

 

 
 
 
1冊目は熊谷守一のエッセイ
『へたも絵のうち』。
 
 

 

 
 
 
2冊目は土門蘭の
『100年後あなたもわたしもいない日に』。

 

 

 

 
 
 
この本は文庫本サイズなのだけど
外カバーがついている仕様。
本の中身もかなり凝ったつくりで
作り手たちの作品へのこだわりを感じた。
今度別の記事で、改めて詳しく書きたい。
 

 

 

 
 
 
それからポストカード。
 
 
 
絵のタッチで、
勘のよい方はすぐ気づくだろうが
安西水丸さんのイラスト。
背景がパキッとしたブラックなのは
ちょっと珍しい気もする。
 
 
 
「ひとやすみ書店」では
すっかり店の雰囲気にうっとりして
また訪れたいなと思う。
その日買うのを我慢した本は
つぎのときの楽しみに。
 
 
 
 
***

 

 

 

 

「ひとやすみ書店」を後にして

ちょっとだけカフェタイム。

 

 

 

 
 
 

映画館のある建物の上にある

「DICO APPARTMENT」というカフェ。

ここもアパートの一室がお店になっており

知り合いの部屋へでも

ちょっとお邪魔するような感じで。

 

 

 

 

 
 
 
お店の中に本棚があるカフェ。
誰かといっしょに来てもいいし
一人でふらりとやってきて、
本を片手にのんびりするのも
なんだか向いてそうな空間。

 

 

 
 
 
 
本棚を眺めていたら
ナガオカケンメイ氏が30代後半で
仕事について綴ったエッセイ本があって
読んでいるうちに面白くて夢中になった。
 
 

 

 
 
 
「ナガオカケンメイの考え」と
カフェラテを啜りながら。
 
 

 

 

 
 
 
 

 

 

 

▽長崎で訪れた本屋さん

 

 

 

 

 

 

***