アダルトチルドレンというリスク | トラウマから自由にするRCメソッド (株)RCM社長 高橋万紀子のブログ

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心の整理と心の外科手術専門のカウンセラー
養成もしています。

アダルトチルドレン
というのは、元は
アルコール依存症の親を持つ子に
対してつけられた呼び名から
親が親の役目を果たさず
幼い頃から大人のようであることを
強いられた子の総称となりました。

そこからだんだん、
親に満たしてもらえなかった、
という思いを持つ人が広く
自分はアダルトチルドレンである、
という切り口から
今の不幸せを読み解こうとしています。

自分の苦しみは親のせいだったのだ。

…で?

誤解のないようにお断りしておきますが
私は、アダルトチルドレンの概念を
否定しませんし、
それは、現在を読む上で貴重な情報です。

しかし、
アダルトチルドレンだから
悪いのは親だから
もっと違う育てられ方をしていたら
こんな自分じゃなかったはず
という風に
責任を親に押しつけて
今これから自分が変化することを
拒否する人も、
山盛り見てきたんですよね、私。

かわいそうな自分、
というものを見つめても、
解決しません。

確かに
親にめちゃくちゃにされた人も
たくさん知っています。
どこから重症で、どこから軽症か
なんていう線引きはできません。

でも今、
めちゃくちゃだろうと何だろうと、
そこからスタートするしかないのです。

過去に戻って、
親を矯正することはできません。

やってしまった失敗を
止めることもできません。

親がめちゃくちゃにした
自分の部屋を
親がもと通りにしてくれるまで
このままでいてやるんだから!
という記事で紹介したところの、
ついやってしまう行動の真の目的で
復讐に当たりますが、
詳しくはまた後ほど)

とがんばってみても、
不幸なのは本人です。

「ぐちゃぐちゃだなぁ…
人の部屋片づけないで行っちゃったよ。
仕方ない。
どこから片づければ良いかわからないけど
とにかく自分で片づけるしかないな。」

というのがA、自分がやれば良いこと
なんです。

やっと本題にたどり着きました。

では、どうしようか。
これは、Doの価値観です。

私は、アダルトチルドレンなのだ。
というのは、Haveの価値観です。

DoとかHaveって何のこと?
という方は、テーマの
Haveの価値観とDoの価値観をご覧ください。

自分にレッテル貼りをすると、
言い訳ができます。
アダルトチルドレンだから、
~~できない、という風に。

そうか、できないのか。
じゃあ、どうしたらできるようになるかな。

と考えることができたら、
その瞬間から、Doの価値観であり
A、自分がやれば良いこと、とは
変化するために必要な行動となります。

そう考え始めたら、
アダルトチルドレンという
カテゴリーに入っていることに
意味がなくなってきます。

親によって被害を受けたけれど
そのことに影響されず
成長し始めた私、は
アダルトチルドレンでしょうか?

私は、違うと思います。
つらい経験をしたけれど、
だからより深みのある人間性が
育まれる可能性がある人。

「私は、アダルトチルドレンだから」
と言う人とは、
違うところにいる人。

誰でも、そうなることができます。

ここまできて
お気づきでしょうけれど、
A、B、Cと
境界線で分けましたが、
自分の人生の出来事を
どこまでAとして捉えることができるか、
というところが勝負どころなんです。

アダルトチルドレンとして
傷を負った状態は、
B、他人が自分の境界線を越えた
ことによるものです。
けれどそれを受けて
A、自分ごととして行動する、
B、境界線を越えられた、で止まる
C、だから私に優しくしてよ、と
他人の境界線を越える
3つのうちどうするか、
自分で選ぶことができます。

長くなりました。
次回、B、他人が自分の境界線を越えた
ということについて
見てみたいと思います。