許すと赦す | トラウマから自由にするRCメソッド (株)RCM社長 高橋万紀子のブログ

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心の整理と心の外科手術専門のカウンセラー
養成もしています。

ゆるせば、楽になれるんですが。

日本語では、ゆるすという言葉に
たくさんの意味を持たせています。


この記者さんが言っていることは
正しいと思います。
が。

心の問題を扱う上では、


この記事で扱っている違いを
きちんと認識しなければ解決が難しい
という事実があります。

いろいろひっくるめる
日本語の懐の広さ、嫌いじゃないですが
それが容易に他者の境界線を
踏み超える文化にも
なっているのは事実です。
今の寛容じゃない日本で
本来の意味のゆるしを使える人が
どれだけいることか。

それはいいとして。

便宜上ここでは
許すと赦すを使い分けたいと思います。
心の問題を扱う上でのことです。

許すというのは
許可する、してもいいと認める
という意味を持ちます。

赦すというのは
過去にされたことを水に流す、
ということです。


過去にひどいことをされたことを
ゆるしなさい。

と言われたら、
拒否反応を示す人がほとんどです。
そこには、
「また同じことをされてもいいと認める」
あるいは
「その人がひどいことを続けてもよい」
という意味の許すも含まれて
感じられてしまうから
というのも理由の一つです。

自分の境界線を
守っていいんですよ。
ゆるすというのは、
過去に起きたことに
縛られて生きるのをやめる、
ということです。

その人がこれからも同じことを
続けても良いと許可することではありません。

そして
赦すのもう一つの側面は
裁判官の席から降りる、
ということです。


やったことは本人の頭上にかえる

という法則があると書きました。
あなたがわざわざ仕返ししなくても
必ずあなたがされたひどいことは
本人にかえるんです。

そして、
原因と結果の法則では、
されたことはカウントされません。

叩かれたから叩き返した。
という場合。
叩かれた、ということは
カウントされません。
叩き返した、ということに対して
法則が発動します。
あなたが叩き返した
ということに、報いが来るということです。

赦す方が楽になる
という理由がここにあります。

恨み怒り悲しみを持ち続けると
それを動機として
つい仕返ししてしまったり
誰かに当たってしまったり
良くないことをしてしまいます。

そうすると
原因と結果の法則が
その良くない行動に対して発動してしまうのです。

被害者のはずなのに
さらに嫌なことがかえってくるなんて
たまりません。

そんなこと、本当にあるの?

少なくとも私の経験上実際にあります。
ルールがあります。
きちんとルールにのっとらないと
計算と違う結果がきます。
けど、絶対あります。

クリスチャンっぽい言い方をすれば
神を侮ってはいけない
ということを身を以て知っています。

神様を信じていなくても
実験してみれば良いと思います。
ちょっとルールを飲み込むのが難しいのですが。
少しずつこのブログで
説明を試みようと思います。
(それで題を「神様のルール」にしました)

そんなわけで
そういうルールが全人類に適用されている以上
どんな動機であれ
マイナスな行動をしてマイナスが
かえってくるより
プラスな行動をしてプラスが
かえってくる方が
良いと思いませんか?

そうはいっても
本当に赦すのが難しいできごとが
あることを私は知っています。

次回は、少し掘り下げて
心の傷の種類についても
見てみたいと思います。