さて、本日紹介する本は、私にとって思い入れの深い作品ーー大沢在昌先生の「ウォームハート・コールドボディ」です。
なぜ、思い入れがあるかというと、私が初めて最初から最後まで読んだ小説が、大沢在昌先生の「ウォームハート・コールドボディ」なのです!!
それまで、私にとって小説とは、読書感想文とかテストとか、学校の勉強の為に読むものでした。
小説を楽しむという感覚は皆無で、読んだとしても、飛ばし読みは当たり前。
読書感想文の為に、最初と結末だけ読むといった感じでした。
小説を前にすると、軽く目眩を覚えたものです。
ですから、自分で本を買うなんてあり得ませんでしたし、図書館には一度も足を運んだことがありませんでした。
そんな私に転機が訪れたのは、日本映画学校に入学してからです。
課題でシナリオを書かなければならなくなったのですが、本を読んだことがないので、当然書けるはずがありません。
行き詰まってしまい、先輩に相談しました。
先輩は小説を読むことを勧めてくれて、何冊かの本を貸してくれました。
その中の一冊が、大沢在昌先生の「ウォームハート・コールドボディ」でした。
これが、むちゃくちゃ面白かった!!
交通事故で一度は死んだ男が、血液を開発中の新薬と入れ替えられ、痛みを感じない体となり蘇り、恋人を守る為に、戦いに身を投じていくのです。
あらすじの段階で、ワクワクするでしょ!!
この作品は、それまで、小説というのは勉強の為に読むものだという、私の偏った考えを打ち砕いてくれました。
小説って面白いんだ!!
楽しむ為に読むものなんだ!!
それから、あらゆる本を読み漁るようになりました。
もし、私が大沢在昌先生の「ウォームハート・コールドボディ」に出会っていなければ、おそらく私は小説を書いていなかったでしょう。
皆さんにも、きっと本好きになるきっかけとなった本ってありますよね?
もし、あったらコメント欄で教えて下さい。