「美しい字で、字を書く楽しさを」

上蒲田書道教室です。

 

なぜ小学生の習い事に「習字」が人気なのか。

というタイトルで今日は、私の考えをお話をさせていただきます。

 

人気と言いましても、

【2024年版】小学生に人気の習い事ランキング!平均費用や習っている数も紹介

というベネッセさんの記事によると、


 

 

 1位 水泳

 2位 英会話

 3位 学校の予習・復習

 3位 ピアノ・オルガン

 5位 習字花

 5位 サッカー・フットサル

 7位 計算・漢字

 7位 受験のための学習

 7位 ダンス

10位 体操・リトミック

 

 

 

5位という結果です。

読み書きそろばん、といわれるくらい、昔は習字は嗜みでしたが、

現代では、水泳、英語、塾、ピアノに次ぐ人気で留まっています。

 

 

 

 

 

では、5位という人気の習い事「習字」。

私が考える「習字」のメリットを挙げていきましょう。

 

 

字が上手になる

まずは、何と言っても字が上手になることです。

 

習字の基本として、正しい筆の持ち方や姿勢が教えられます。

文字を書く際に筆がスムーズに動き、正確な線を書くことができるようになります。

タブレットが普及したとはいえ、まだまだ小学校では手書き文化が健在です。

若い時は吸収も早いですし、いわゆる「体で覚える」という時間もたっぷりとれますし、若い時に学んだことは大人になっても忘れにくいです。

「昔取った杵柄」ってやつですねウインク

 

手書き文字を求められる機会が少なくなっている昨今ですが、履歴書、芳名帳、ご祝儀袋やお礼状など、ここぞという時に手書き文字が求められることがあります。

そういったときに「うっ・・・無気力」と苦手意識を持ちたくないですよね。

 

 習字では継続的な練習が求められます。

繰り返し行うことで、筆の操縦能力が向上し、より正確で美しい文字を書くことができるようになります。

筆圧や線の太さをコントロールする技術も身につきます。

文字のバランスが良くなり、美しい字を書くことができるようになっていきます。

 

美しい字を書けることによって、字を書くことが楽しくなってきますよびっくりマーク

 

 

 

 

 

 

「心の筋トレ」 心を育てる

習字は単なる文字を書く行為に留まりません。

書道や華道や茶道というような文化的な「道」。

柔道や剣道や居合道などの武道の「道」。

 

この「道」を通じて、心を育てることができるという点に焦点を当ててみましょう。

 

習字を通じて心を育てるというのは、「文字を書く」ことそのものよりも、「その過程や心構え」に意味があります。

 

筋肉は育てたら、目に見えて筋肉が見えます。

でも、心を育ててもぱっと見、外見は変わりません。

変わるのは中身、心です。

発する言葉、行動、さらには表情に出てきます

 

 

「心の筋トレ」の具体的なお話をしていきましょう。

 

 

 

 

集中力を養う

習字は集中力を養うことにつながります。

当教室の小学校低学年さんを見ていると、ノートの宿題のお直しくらいで集中力が一度きれます。

これは当然で、「小学校低学年さんの集中力は15分が限界」というのも教育界では有名な話です。

 

そのため、できれば15分くらいで動作が変わるようお稽古内容を組んではいますが、お直しが多くなると15分以上になるので飽きてきます。

しかし、高学年さんや、長いことお稽古に来ていただいている生徒さんは集中できる時間が長くなってきています。

集中度合いもやはり深い(言葉として合っているかは分かりませんが、多少の騒音では心を掻き乱されない状態くらいのこと)です。

 

もちろん、年齢が上がるにつれて集中力が上がってくることも関係しているとは思いますが「集中しているするどい目つきや、ピリッと張りつめた空気感」は見ていても分かります。

集中している生徒さんを見るととても嬉しく思います。

ついつい、ほめたくなりますが、邪魔しないようにぐっとガマンしていますキョロキョロ

 

文字を正確に書くためには、一筆一筆に気持ちを集中させる必要があります。

 

しかも、この集中力は他の学習や日常生活にも応用できる能力ですウインク

 

 

 

 

 

我慢強さや粘り強さを養う

さらに、習字は忍耐力を養います。

美しい文字を書くためには、何度も何度も練習し、失敗を繰り返していきます。

低学年さんなんかは、思い通りにいかず泣いてしまう子もちらほら。

「できなくて、悔しいよね。思い通りにならなくて、イライラするよね。泣きたくなるよね。」

 

赤ちゃん泣き

 

心をニュートラル、普通の状態に戻す練習をしてもらっています。

今、心がざわざわしていて、うまく集中できなくなってる。

どうやったら、「いつもどおり」に近く戻せるか工夫してごらん?

いいやり方は人それぞれ、状況によっても違うから、自分でいい方法を探していくしかない。

全然おすすめはしないけど、ネネちゃんのママは大きなうさぎの人形のお腹を殴るでしょう?泣くうさぎ

あれも「いつもどおり」に戻るための「心の切り替え」ルーティンなの。

 

深呼吸でもいい。背伸びでもいい。

心を無にするのでもいい。

ほっぺたを両手でパンッって叩くのでもいい。(いきなりするとみんなびっくりするけど)

わざと切り替えるためにボーっとするのもいいよ。

心の切り替えの練習も、心の筋トレだから。

 

人間、いつかは壁にぶつかるもの。

そこで「あきらめる」のか「ふんばる」のか。

 

人生は選択の連続です。

「あきらめる」「逃げる」ことを全否定するわけではないですが、

(逃げるが勝ちのときもあるし、心が病むくらいなら逃げるのも正解です。見切りをつけてあきらめることが良いことだってあります。)

困難につぶかる度に、ふんばる力を身につけることができます。

「諦めずに努力を続けることの大切さ」を学んでもらえると思います。

この忍耐力は困難に立ち向かうための心の強さを培います。日常生活でも困難な状況ってよくありますよね。

 

苦しいときは、成長しているとき~!

筋肉痛も、筋肉が成長しているとき~!  ですウインク

 

 

 

 

 

美意識や感性を磨く

習字は美意識や感性を磨くことができます。

余白の美しさを分かるようになれば、絵画やデザインでも生かすことができます。

文字を書くときには、筆の動きや墨の濃淡、紙の色合わせなど、作品を仕上げていくための細かな美的要素に気を配っていきます。

 

また、他の方の作品を見ることによって、学んでいけますよね。

「学ぶ」という言葉は「真似る」という言葉が由来というのは有名な話です。

 

「作風」という言葉もあるように、「その人っぽさ」が分かると芸術作品の見方がまた違ってきます。

 

この美的感覚は日常生活や芸術活動においても重要な役割を果たします。

 

ポスター(フライヤー)や、書類、パワポを作るにしてもセンスやバランス感覚が必要ですよね。

センスは磨ける!

目の肥やしは大切!ウインク

 

 

 

 

 

 

謙虚さや礼儀正しさ

最後に、習字は謙虚さや礼儀正しさを養います。

敬語を初めとする言葉遣いや、態度もそうです。

私の教室では、何かをお願いするときは礼儀正しく言ってもらっています。

世間話の時はいいのです。

堅苦しくしたくないので。

 

「見てください。」

「確認してください。」

「お手本を書いてください。」

 

そして、お稽古前と後の

「よろしくお願いします。」

「ありがとうございました。」

は、しっかりと目を見て言ってもらいます。

 

他には、兄弟子姉弟子との関係もそうですね。

「教えてもらえる」ことが当たり前ではないこと。

「教えてあげよう」と思えるような人になること。

謙虚に学ぶこと。が大切です。

 

 過去記事では、こんな話もありました。『注意ととるか、助言ととるか』「美しい字で、字を書く楽しさを」上蒲田書道教室です。 今日は生徒さんにした小話を一つ。全然、字を書くこと、習字について関係ありません。 当教室では、小2さ…リンクameblo.jp

 

 

 

 

それに加えて。

自らの腕や知識に限界があることを認識すること。

上手な書家で「自分は字が上手だ!天才的だ!」という人は少ないです。

私のお師匠も「書いても書いても納得いかない。締め切りだから、一番上手に書けた作品を提出したけれど、自分は まだまだ。

 

日展の審査員ででもですよ?

私から見たら、めっちゃすごい雲の上の人ですよ?

いやぁ、謙虚すぎやしませんか。

私がそんな字を書けたら「私って天才!さすが私!そりゃ審査員になれちゃうよね、フッフー口笛」くらい思っちゃいそうなもんですよ。

 

でも、そのおごり(←俺ってすげぇ!みたいなこと)のない謙虚さが「道」を究めていくことに必要なのだと思いますニヤリ

 

ということで、謙虚さや礼儀作法は社会生活においても大切なことです。お習字では、その力が身につきますウインク

 

 

 

 

 

まとめ

 

習字は文字を書く技術を身につけるだけでなく、心を育てるための修行でもあります。

集中力、忍耐力、美意識、謙虚さ、礼儀正しさ、美意識や感性、美しいものを見極める選美眼を習字を通じて培うことができます。

 

これらの力は文字を書くだけでなく、人間として成長する上で欠かせないものですニコニコ

 

あと、これはかなーり個人的な意見ですが。

墨の香りって、ちょっと落ち着きませんか?ニコニコ

(私だけ?)

 

そういった点で、小学生の習い事に「習字」が人気なのかと思いますおねがい

 

以上、私の独断と偏見による習字教室が人気な理由でしたガーベラ

 

長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

 

 

 

 

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