母が亡くなるまで | 認知症の二人を見送って

認知症の二人を見送って

認知症の父母が亡くなり、いろいろなことがありました。順序だてではありませんが、どんなことがあったか、認知症というものがどんなものかということを知っていただければと書いていきます。

この話、書こうか、書くまいかとても迷いましたが、書いていこうと考えました。

特に気にとめないで読んでくださいね。

母が亡くなった原因は、老衰。

ですので高齢者に多い亡くなり方だったので問題はありませんでした。

一番、気にかけたのは、父のことです。

隣の部屋にいる父。

どうなるのか心配でした。

老衰となる前のことです。

だんだんと食事がとれなくなってきたと特養から電話があり、それもコロナ禍。

特養の方と話す以外にその時は、面会ができないコロナ禍だったんです。

始めは、普通に食べていたのですが、だんだんと食が細くなってきた母。

 

母がみんなの食卓の中で食べられなくなってくると父が「食べろ食べろ。」と何回もいうようなんです。

そして、食卓を囲んでいる特養に入っている周りのみんなも「なんで食べないの?」というようになってきたようなんです。

母は、そういうことを言われるのが嫌だったようでなんで食べられないんだろうと思うようになっていったんだと思います。

 

それで特養から電話。

始めは、食が細くなったこともあり、一食ずつお盆に持っていた量を半分に減らしてもいいですかとの電話。

私は、その方がみんなに気を使わないで食事ができると思うのでということでした。

「そのようにしてください。」と私の方は、そういう配慮をしてくれてありがたいと思いました。

 

お盆に盛る1食の量が減っても、みんなと食事を囲めるというのはよかったです。

そして、母もみんなと一緒に食事ができてその後は、その量ならば食べられ、数か月がそんな感じだったんです。

そんなこんなでその中でも少しずつ、食べる量が減っていきました。

これが老衰の前の状態でした。でもね。今、考えるとこの頃より、老衰への道が始まっていたのかもしれません。

しかし、話すこと、トイレのこと、歩くことは、その頃もしっかりとできていたので女の方の多かったフロアだったのでおしゃべりが楽しかったようです。

 

ただし、コロナ禍ということで面会ができなかった時期だったので私ども家族とは電話で話を聞くぐらいのやり取りだったんです。