老衰で母を亡くして | 認知症の二人を見送って

認知症の二人を見送って

認知症の父母が亡くなり、いろいろなことがありました。順序だてではありませんが、どんなことがあったか、認知症というものがどんなものかということを知っていただければと書いていきます。

昨日は、ご飯が食べられなくなってきたとの話を書きましたが、人間、老衰になると食べるものを食べなくても消費が少なくなり、生きていられるそうなんです。

それが、2020年の11月のことでした。

それまでは、少しずつでも何かしら食べていたのですが、だんだんと食べられなくなってきていますとの電話が。

特養とは、いろいろ考えた末に延命処置などは、行わないとの書類も提出していました。

まだ、この時には、私どもは、老衰という言葉は、浮かんでいなかったと思います。

そして、12月になるとほとんど食べられなくなりましたとの電話が。

この時は、面会は、普通の人は、できていなかったのですが、もう何時亡くなってもおかしくないとの話。人間、食べられなくなれば、力もなくなっていくのでということでした。

本来ならば面会は、できない時期だったのですが。

一人10分の面会時間。10分経って、交代して10分経って交代という形で面会をし始めました。

母は、トイレの方もきちんと行けていて食べられなくなっても話はできていました。

だから、食べなくても動けていたんです。

話しも認知症があるのですぐに忘れてしまうんですが。

そして、食べていないにも関わらず私が行くと「ご飯の時間は?」なんて聞くんです。

そうすると職員さんが「食べていないでしょう。何か?食べる?」なんて聞くと。

母は、「おなか一杯。」と答えるんです。

食べていないにも関わらず、おなか一杯と答える母。

水分は、とっていましたが、そのほかのものは、食べておらず。

亡くなる日まで母は、トイレにも行けていたようです。

やせ細った体で動いていたようです。