2018/05/19&05/20撮影 板東三十三観音巡り、千葉管内四寺、高倉観音/笠森観 | 湘南陽光電しゃ館 神仏と自然館+精進落としと飯

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ヤフーブログから引っ越してきました!。
鉄道館とは別に、神さま仏さまの居られる景色、
花/木、そしてその場所の空気感をお伝えいたしたく、
撮影した写真を掲載しています。
そして、お詣りの後は精進落としを。
「気」がピュアのままだと、疲れちゃいますからね!。

続いて、板東三十三観音、大悲山笠森寺(笠森観音)さまでございます。この観音様は千葉県の付け根中央の脊梁山脈の中にあり、特異な本堂を持つお寺様として知る人ぞ知る観音さまでございます。

古来、この笠森観音さまの寺域のお山や森は禁忌の聖域として全ての木草の伐採は禁じられていたと言います。そのため、房州古来の自然林がそのままの形で保存されていて、現在は「国指定天然記念物笠森寺自然林」として太古の森の姿をとどめているのです。  

2018/05/20撮影 板東三十三観音、大悲山笠森寺(笠森観音)参道、三本杉
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なので、参道脇に立つ木々一本一本が大きく鬱蒼と茂っておりまして、中には巨木と言って良いほどの木々もたくさんございます。この三太郎杉↑もその中の一つでございまして、一本一本は杉の大木が直整列しているだけなのですが、根元では3本が繋がっておりまして、一株となっているのでございます。

〃 参道、御霊木
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こちらの木も御霊木と言われておりまして、根元がちょうど女性のモノのような形で穴が大きく開いており、この穴をくぐると子授けの御利益があるという楠の霊木でございます。小生はもう、こういった事柄にはご縁は必要ございませんのでスルーするだけでございますが。

〃 笠森観音、二天門
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キツい山道を麓の駐車場(数十台は軽く駐められる規模です。町営の観光センターが併設されています)からひーひー言いながら登って参りますと、観音さまの二天門に到着致しまして、やっとここで一息着けます。

見る限り、素朴でむしろシンプルなデザインの門はこちらのお寺様が山寺様であることを物語っているようです。ちなみに仁王門は本来の参道側にこれまたシンプルな造りの門がございます。

〃 境内 銅製仏堂と観音堂
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二天門をくぐると境内地へと入ります。ここから、まるで山城の天守閣と見まごうばかり観音堂本堂が見えます。ずいぶん高いところにあるお堂だな~っと思われると思います。実はそれが・・・。

〃 観音堂階段より境内地を見下ろした景色
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意を決してかなり急で一段の大きな階段を上ります。足の不自由な方はちょっとキビシイ角度と高さです。

〃 観音堂回廊
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やっと階段を上りきるとお堂の回廊、そしてお堂の中に入りますと外陣へと到着致します。

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すると観音堂の回廊からは周りの原生林の丈高い木々の梢↑が・・、

〃 回廊よりの景色
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目線と同じくらいの高さに見えるのです↑。ん~!、と言うことは・・・。

〃 観音堂全景
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実はこの観音さまのご本堂は山を利用した崖地を背にして建てられて居るのではなく、山頂部の天辺をまさに抱え込むようにして四方に柱を立て、天辺の土台山に被さるように建てられて居るのです。これを「四方懸造」と言うそうです。日本で唯一、この観音堂だけの建築法だそうです。他にも良く投げ込み堂という形式で「懸造」のお堂やお社がございますが、アレの崖の無いバージョン、お城の天守台の石垣が無く、全て柱組で天主建物を支えていると思えば宜しいかと存じます。

〃 本堂と大楠の木
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この本堂の土台となっているお山のてっぺんが一枚岩なのか土塊なのかは、わかりかねますが、これだけ大きな楠の大木がお堂と同居していても、びくともしない堅牢さから創建以来1000年を経た建物がこのような風雨風雪に曝されても、今現在も受け継がれている所以かと存じます。

〃 境内、お土産物店のお招き猫と縁起物、数々・・・。
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で、こちらの店主さんが申されるのに、こちら様の招き猫ちゃんはどういうわけか「願い事」が叶う確率が高いようでして、さらに2匹一緒に戴いてゆきますと、さらにその確率が上がるそうです。と言うわけで、そんなに凄いのなら戴いて言っても良いかな、と珍しく即決、小生もカゴのなかに有りました2匹組ペアの小黒猫招き※左端下の赤い袋、を1000円成りで購入致して参りました。高倉観音さまの吉祥天さまといい、こちらの招き猫ちゃんといい、なにか、とっても御利益を頂戴出来そうな感じが致しております。※後で知ったのですが、右下に写ってのが猫ちゃんの御座布団だそうです。言われなかったので気づきませんでした。お願いの御利益によって色が決まるそうです。もうしょうが無いので、この次、この猫ちゃんが良いことを招いてくれたら、御座布団を購入にもう一度、お尋ねしようかと・・・。

実はお伺い致してから申すのも失礼ながら、千葉の里山にこのような、なんとも形容のしがたい特異な形状のお寺様がございますとは露にも存じませんでした。ちなみにこの高森観音さまのございます緯度は、一昔前に騒がれた日本のレイライン※春分と秋分の日に太陽が通るルートだそうです、太陽信仰に根ざす太古のエネルギーライン上に存在なされるそうで、ラインの東端にはこの先、千葉の玉前神社が坐しており、富士山を経て琵琶湖から大山、そして西端は出雲大社、がございますそうです。

ああ。いけない、肝心な事を書き忘れておりました。笠森観音さまのご本尊様はあの最澄様お手彫りの十一面観音菩薩さまでございます。秘仏であられますので御前立ちさまを拝む形となります。ご祈祷もこちらの山上本堂でなされますので、四方を房州の山に囲まれるなか、小高いお山のそのまた天辺で大地自然の力も加わって、さらにより大きなお力と御利益が頂戴出来そうですので、もし黒招き猫ちゃんが願いを叶えてくれるように働いて頂けましたら、是非とも御礼で観音さまでご祈祷をお願いいたそうと思っておりますしだいです。

今、房総では、いすみ鉄道と小湊鐵道が観光ポイントとして新たに脚光を浴びておりますので、是非ともこの笠森観音さま、高倉観音さまも加えて、もう少しメジャーにメディアで取り上げて頂いても全くおかしくないのでは・・・、と今回の千葉三十三観音巡りで感じました次第です。今まで少し房総を甘く見ておりました小生、ちょっと目から鱗の観音さま参りでございました。