住吉谷から七兵衛山へ | カメポンニュの足跡

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関西がホームグランドです。自転車や徒歩、自家用車であちらこちらを本能のままうろついています。

 24日は雨模様である。降水確率は60%になっている。最近は夕立系の雨が降る。こんな予報の時は出かけたくはない。しかし、この日は自然観察グループの私の所属班の観察会がある。しかも、担当は私の組み込まれているグループである。「今日はやめたい。」と思っても前夜にリーダーのYさんから「決行する。」という勇ましいメールが入っている。長ズボンをはき、カッパの上下を持つ。足元は軽登山靴で固める。家を出て駅に行くまでですでにパラパラと雨が落ちてくる。「帰りたい・・・。」でも、電車に乗る。住吉駅で下車する。皆さんはここからバスで住吉台のてっぺんまで移動する。私は早めに着いて歩く。

 西の山にかかる雲が気持ちを暗くさせてくれる。

 あの辺りは確実に降っているだろうな。時々雨粒が飛来する。住吉谷に入り洪水碑を過ぎると花こう岩の露頭がある。

 この辺りでまじまじと見たことはなかった。今日は気持ちが重いのでじっと見つめる。「捕獲岩がある。」。周りの鉱物を観察する。ちょっとカリ長石が目立つが黒い鉱物をよくよく見ると角閃石らしきものが目につく。また、量も多い。どうやらこの辺りは布引花崗閃緑岩が分布しているみたいだ。家に帰り地質図を見るとまさに正解であった。この辺りからぽつぽつと雨が落ちてくる。ムシムシとしてサウナ状態の中を歩く。

 50分ほどで集合地のバス停に着く。真面目に雨が降っている。

 皆さんはこの雨で駅から引き返しているかもしれない。バスに誰も乗っていなかったら京都の鉄道博物館にでも行こうかとうきうきとしながら誰も乗っていないことを祈る。9時40分ごろにバスが到着。誰もおりて・・・・来てしまった。ぞろぞろと8名ほどのメンバーが下車してくる。リュックにはレインカバーがつけられている。やる気満々だ。鉄道博物館は雨と共に流れ去ってしまった…。

 出発してすぐに雨は止んだ。林道を五助ダムへ向けて歩く。

 道端の小さな花。これに群がる。ヤマトウバナというらしい。トウバナはヤマとかイヌ、ミヤマなど頭に着く。これをいろいろと説明してもらうが頭には入らない。

 イボタノキに実がなっている。去年の段階でしっかりとわかるようになっていたはずなのだが最近またあやふやになってきている。困ったものだ。

 イヌザンショウが花をつけている。この辺りでよく目に入る。

 なかなか派手な実をつけているものがある。タケニグサという。

 シロダモは虫こぶでぶつぶつになっている。

 あれやこれやと観察をするがYさんがもう少しピッチを上げないと昼食場所に遅くなるとみんなをせかす。五助ダムに上がるが草が生い茂っているのでここでは以前のように堆積物の観察は不可能になっている。ダムの所に棘のないヒイラギがある。

 これを見てヒイラギと断定できる眼力がすごい。しばらく行ってから右折する。黒五谷を通り打越峠へと向かう。この辺りは土が黄色だ。転がっている石を見ると凝灰岩である。有馬層群の物であろう。

 途中、ヒグラシの抜け殻を見つけた方がいて触角で同定できるということを観察してもらった。これなら何とか説明ができる。

 七兵衛山に到着。いい眺めだ。

 昼食を取ってからハブ谷経由で八幡谷へと下った。下りはスギ・ヒノキの植林地で特に観察するものはなく皆さんは淡々と下って行った。最後の方でYさんからオオツヅラフジの説明があった。岡本の町へ出ると東の方は真っ黒な雲に覆われている。駅までにあの雲が来ないことを祈って足を速めた。

 駅を降りて家までは予想通り土砂降りだった。今日は雨に始まり雨で終わった。行動中が降っていなかったのは皆さんの日頃の行いであろう。私一人のところではしっかりと降られている。まあ、こんなものであろう。