記憶 | もうすこし、生きてみようじゃないか・・・

 昨日、深夜2時ごろ、そろそろ寝

 

ようと照明を消し、布団に潜り込ん

 

だ。 パソコンからは、いつものよう

 

に怪談が小さく流れている。 寝る

 

時に聴く怪談は、何度か聴いたこ

 

とのある怪談の方がいい。 初め

 

て聴く話だと集中して聴いてしまい

 

寝れなくなるからだ。 

 

 どのくらい時間が経ったか、怪談

 

も3話ほど聴いたころ、ふと、ある

 

声と特徴のある喋り方が頭に浮か

 

んだ。 ああ、誰だったかな・・・。 

 

私は声の主を思い出そうとした。 

 

しかし、誰だったか思い出せない。 

 

ああ、またこのパターンだ。 私は

 

舌打ちをした。 どうでもいいことを

 

思い出そうとして思い出せず悶々

 

とするパターン。 このまま永遠に

 

思い出せなかったらどうしよう・・・、

 

などと考えてしまう。

 

 パターンにハマってしまった私は、

 

何度も寝返りを打ち無数にある記

 

憶の引き出しを、どうでもいい事だ

 

と分かりつつも次々に開け、声の主

 

を探す。 だが出てこない。 イライ

 

ラしつつも、私は今ある情報を整理

 

した。

 

 喋り方に特徴がある。 女性。 最

 

近ではなく、おそらく十代に出会って

 

いる。 

 

そして、かなり年上の人だ。 ここま

 

で分かっていて思い出せないとは、

 

我ながら情けないが、となると、学

 

校の先生かと私は思った。 私は今

 

まで出会った女性教師の顔と喋り方

 

を、ひとりひとり思い浮かべた。 あ

 

の先生は違う。 

 

この先生も違うな・・・。 ん? 宮口

 

先生か? いや、喋り方に特徴はあ

 

るが違う。 いや違う。 違うって! 

 

違うっつってんだろが!! 思い出

 

そうとすると宮口先生が顔を出すパ

 

ターンにハマってしまった私は、一

 

旦、思い出すのを止め、別のことを

 

考えることにした。

 

 どのくらい時間が経ったか、自動

 

再生にしている怪談動画も、もう何

 

話目か分からない。 私は、自分が

 

ラグビーワールドカップで67トライを

 

決める大活躍をするという妄想を終

 

了させ、もう一度、あの声を頭の中

 

に思い浮かべた。 その時、

 

 

 

 

唐突に思い出した。 ああ、あの人

 

だ・・・、思わず声に出る。 十代の

 

頃に働いていた店の奥さんであっ

 

た。 とてもイヤな辞め方をした店

 

である。

 

 私は身を起こし、コップの水を一

 

口飲んだ。 しょうもない・・・。 一

 

言呟き窓を見ると、空が明るくなり

 

始めていた。

 

 

 

 

 

亀久

 

 

 

 

 

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