ビーチサンダル | もうすこし、生きてみようじゃないか・・・

 昨日、深夜2時ごろ、タバコが切

 

れたので、コンビニへ行こうと家を

 

出た。 

 

 なぜか、ひとりでこの時間帯に外

 

へ出るとワクワクする。 人通りの

 

ない通り、ポツポツと立つ街灯は

 

辺りの闇を引き立て、響くのは私

 

が履く草履がアスファルトを擦る音

 

だけ。 いい雰囲気だ。 歩いてい

 

ると、突然、目の前に黒い影が湧

 

き立つ。 夜空を見上げると、巨大

 

な顔が浮かび私をじっと見ている。 

 

本当に、このような事が起こったら

 

失神するが、そこはオカルト好きの

 

性。 ひとりで夜中の道を歩いてい

 

ると想像してしまう。

 

 そんな取り留めの無い想像をして

 

いると、歩道の先に、これまた私の

 

想像を刺激しそうな物が落ちてい

 

た。

 

 ビーチサンダルだ。 捨てたものか

 

落としたものか分からないが、2足ペ

 

タンと歩道の上に並んでいる。 その

 

ビーチサンダルが突然、誰かが履い

 

ているかのように、ペタ、ペタ、と歩き

 

だし私の方へ近づいてくる。 自動的

 

に始まる妄想に苦笑しつつ、気にせ

 

ず私は歩を進めた。 と、その時、

 

 

 

 

私は、思わず息を飲み、ビーチサン

 

ダルから数メートルの所で歩を止め

 

た。 ビーチサンダルに虫のような見

 

たことも無い生物が、びっしりとへば

 

り付いているのである。

 

なんだあれは・・・、なぜビーチサンダ

 

ルに・・・? 食べているのか・・・? 

 

そもそも何だあの生物は・・・。 宇宙

 

生物? 様々な疑問が頭をめぐり、

 

取りあえず家からデジタルカメラを持

 

ってきて激写するべきではないだろう

 

か。 その画像をSNSにアップすれば、

 

たくさん 「いいね」 が貰えるかもしれ

 

ない。 などとも考えたが、もう少し近

 

づいて確認したいと思い、一歩一歩、

 

恐る恐る私は近づいた。 噛んだり刺

 

したりするような形状だったら猛ダッシ

 

ュで逃げる。 草履を手に持ち、裸足

 

で逃げる。 逃げるシミュレーションを

 

頭の中で繰り返しつつ、ビーチサンダ

 

ルを見下ろす位置にまで来た。

 

 

 

 

 

 

ヤシの木のイラストが、びっしりと

 

プリントされたビーチサンダルであ

 

った。 

 

 深夜2時。 ポツポツと街灯が並

 

ぶ人気のない静かな通りに、「柄か

 

い!」 と力の抜けた私の声が響い

 

た。

 

 

 

 

 

亀久

 

 

 

 

 

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カレイの唐揚げ食べましたよ。