走馬燈 | もうすこし、生きてみようじゃないか・・・

 この盆休み、私は実家には帰らな

 

かったが、姉家族は数日間帰って

 

いたようで、その様子を、私の子分

 

である姪が写真と共にSNSで報告

 

してきた。 畳の上に寝転びながら、

 

送られてきた写真を見ていると、ふ

 

と、見覚えのある写真に、スライド

 

をする手が止まった。

 

 

 

 

 

 

懐かしい。 これは、小学三年生の

 

頃だったと思うが、図工の授業で私

 

が描いたガソリンスタンドの絵であ

 

る。 恐らく姪は、実家に置いてあ

 

る私が子供の頃に描いた絵を引っ

 

張り出して見ているのだろう。 

 

 

 

 

 

 

 絵を眺めていると、夜のガソリン

 

スタンドの明るさに感激し、絵に描

 

いてみたいと思ったことや、ガソリ

 

ンスタンドの名前は、自分の名前

 

を付けよう (モザイク部分は私の

 

苗字。 例・亀久石油) と、ひらめ

 

いたことなど、様々なことが走馬

 

灯のように蘇る。 

 

 

 

 

 

 

 大木くん。 流れる思い出走馬

 

燈に、ふわりとクラスメートの大

 

木くんが浮かんだ。彼は転校生

 

で、かけっこがとても早く、かけ

 

っこの早さが自慢であった私を、

 

いとも簡単に抜き去り、一躍クラ

 

スの人気者になった少年だ。 

 

 ガソリンスタンドの絵が完成し、

 

ひとり悦に入っていると、その大

 

木くんが私の元へやってきた。 

 

大木くんは完成したばかりの絵

 

をじって見ている。 私は、どうだ、

 

素晴らしい出来栄えだろうという

 

面持ちで、大木くんの顔を見上

 

げた。 すると、大木くんは、絵の、

 

ある部分を指さし、

 

 

 

 

 

 と言い放ち、その場をスタスタ

 

と後にした。 上手く描けたと思っ

 

た絵をけなされ腹が立った私は、

 

大木くんの背中に罵声のひとつ

 

でも浴びせてやろうかとも思った

 

が、あらためて絵を見ると、確か

 

に、こんな小さな照明で、この明

 

るさはないかも、という思いも同

 

時に湧いてくる。 腹立たしさと

 

悔しさと、なぜ気づかなかったの

 

かという今更感で、しばらく、私は

 

身じろぎもせず絵の中の二つの

 

キ○タマを見つめていた。

 

 そんな、ズケズケとものを言う

 

大木くんであったが、日頃は仲は

 

良く、家も近所なことから、よく行

 

き来し、手品などをして遊んだ。 

 

そのような思い出も、うっすらと浮

 

かびはしたが、もはや私の思い出

 

走馬燈は、小学三年生のあの時

 

の悔しさで高速回転し、当時の感

 

情そのままに、

 

 

 

 

 

 

と、呟くのであった。 この悔しさ

 

を打ち消すために、私は数十年

 

ぶりにガソリンスタンドの絵を描

 

き始めた。 キ○タマ二つの照

 

明だけではないガソリンスタンド

 

の絵を。完成するかどうかは分

 

からないが・・・。

 

 

 

 

 

亀久

 

 

 

 

 

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よ。