先日、朝、ブログ用イラストの参考に、部屋の写真を撮っていたときのこと。
10枚ほど撮った私は大きな画面で見るため、撮り終えた画像をパソコンに取り込
んだ。 マウスを操り、いい具合に撮れている画像を探していると、1枚の画像が目
に留まり、マウスを動かす手が止まった。
前回の記事にも書いたが、私がいつも居る部屋と、隣の部屋は暖簾で仕切って
いるのだが、その暖簾の端と壁との間にできた隙間に何やら映り込んでいるので
ある。 よく見ると、顔のようにも見える。 もちろん隙間の奥には何も置いてない。
心霊写真を撮ってしまったのか・・・？ 朝から・・・。
私は画像を見つめながら石のように固まり考えた。 この家に越してきて丸5年。
今まで一切、霊的な現象は起きていない。 確かに先月、私は幼なじみの須磨谷
と2人で、台風の近づく風雨の中、心霊スポット巡りをした。 だが、巡りといっても
心霊スポットと呼ばれるトンネルを遠くから眺めたり、いわくつきの電柱なるものを
探すも、その辺りの電柱の多さに結局見つけられなかったりと、他愛のないもの
だ。 そんなことで霊魂が憑いてきたりすることなどないはずだ。 多分。
では、なぜこのようなものが・・・。
考えても分かるはずもなく、ただただ怖くなった私は、怖さが少しでも薄まったら
と思い、ツイッターに、
と、書き込んだ。 誰かに慰めてほしいと思ったわけだ。 すると、数名の方から
お返事を頂いたのだが、なんと、そのほとんどが慰めるどころか、見たいぞ！ 見
たいー！！ というものであった。 興奮した私は、見ますか？ と、事前に尋ねる
こともせず、それではご覧いただこう、と言わんばかりに、ダイレクトメッセージにて、
まさにダイレクトに返事をくれた方に画像を送った。 恐怖の拡散である。 （普通に
ツイートしようと思ったが、苦手な人もおられるだろうことから、それは避けた）
しばらくすると、画像を見た方から、これは幽霊！ 鳥肌が立った！ など、とても
良い反応のお返事を頂いた私は、
自分の画像を見て恐怖している方がいることに堪らなくなり、さらに興奮し、悪魔の
ような笑みを浮かべつつ、他の見たいと返事をくれた方にも画像を送ったりした。
やがて、そんなやり取りも終わり、朝日の眩しい静寂の中、パソコンの画面に写し
出されている例の画像を眺めていると、拡散によって薄められた恐怖が徐々蘇って
くる。 私は画像を消去しようとしたが、10枚近く撮った画像の中で、この1枚がとて
もいい具合だったので、極力その個所を見ないようにしてブログ用のイラストを描い
た。
実は、そのイラストとは、前回の記事に描いたものだが、見ていただくと分かる通り、
暖簾の端と壁との間には隙間はない。 怖いのでイラストでは閉じたのです。
ブログ書き上げ、更新した後に例の画像は消去したが、あれから何かイヤな目に遭
ったということは今のところない。 昨晩、作った野菜炒めがクソ不味かったが、まさか
霊の仕業ではないだろう・・・。 多分。
前回の記事はこちら→ 「暖簾」
亀久
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