*作者から*
この度は何か月も更新をstopさせてしまって誠に申し訳ありません。
姉が大学生になって1人暮らしを始めました。
そして、pcを1人暮らし先に持っていかれました(ノД`)・゜・。
タイピングもかなり遅くなってしまってるんですけど、これからも小説を描き続けようと思っているので、どうぞよろしくお願いします。
🌼衣緒side🌼
塔野衣緒、人生で最大のピンチを迎えております(汗))
ど、どうしよう!?
瞬弥、絶対怒ってるよね!?
それに私だって今の状況は理解しがたい。
えっと……!
何が起こったんだっけ!?
お客様に絡まれちゃって…
圭くんに助けられて…
告白されちゃって…
瞬弥が登場してきて…
今に至る。
圭くんも瞬弥も「そいつ誰?」って顔で見る。
何か喋ったほうがいいのかな…?
でも最初に沈黙を破ったのは瞬弥だった。
「衣緒、帰んぞ」
「へ?」
でっでも、急に帰っていいのかな?
絡まれちゃったと言っても別に害はないし、本来ならあと3時間は働いてなきゃいけない時間帯だし…
残った方がいいんじゃ…
「私、大丈夫だよっ!もうちょっとしてから帰れば…」
「衣緒さん帰った方がいいですよ!」
そう言ったのは圭くん。
帰った方がいいって、そんな迷惑だったかな…
「ごめん、いろいろ迷惑かけちゃって…」
もーやだなぁ…
いつも誰かに迷惑かけてしまうのに、そんな私を好きでいてくれるなんて…
こんな無力な私でも役に立ちたい!
と、がんばったって空回り…
何で、こう普通にまっすぐ立っていられないんだろう…
私の重心は常にぐらついている。
こんな自分がイヤだよ…
「衣緒さん?…目……………」
え? 目?
圭くんは私の目のあたりにそっと手を触れた。
「泣いてる…?」
「え…………?」
私、今泣いてた?
手が震えて、感覚がつかめない。
何で泣いてるの?
お客様に絡まれたのが怖かったから?
自分に嫌気がさしたから?
わかんないよ…
気持ちのコントロールできない…
「ごっごめんなさ…い…わたし…泣き虫で……」
無理やり手で涙を止めようとしても休む間もなく落ちてくる雫。
きっと乾燥したからだ…
圭くんの告白とか瞬弥の登場とかでびっくりして、目は乾燥したんだ。
そうに決まってる。
でなければ…
こんな切ない気持ち…ならないよね……?
「衣緒さ…」
ぐいっ))
圭くんの言葉を遮り瞬弥が私をひっぱる。
「とりあえず、帰るぞ」
「え!? でもバイト…」
これ以上、迷惑かけれないよ!
せめてバイトくらいはでなきゃ…
「俺から店長に言っておくから!」
その時みた圭くんの顔は少し寂しそうだった。
「瞬弥?帰る方向逆…」
お店に出て瞬弥が歩き出したのは駅方面。
私の家とは逆だ。
「…………………」
瞬弥から応答が帰ってこない。
相当怒ってる。
返事じゃなくても、つかまれた腕の力を考えれば瞬弥の気持ちは読めれた。
ねぇー…
何で何も答えてくれないの?
それから、何か話しかけても瞬弥は斜め前を大股で歩きっぱなし。
そんな事でまた泣きそうになる自分が悔しい…
着いた場所は子供の頃、よく行ってた公園。
ようやく瞬弥が口を開いた。
「バイト…何で始めた?」
バイト?
瞬弥が怒ってるのってドジな私に呆れたからじゃないの?
「へ…?」
「『へ…?』じゃなくてバイト始めた理由…」
な…んで今更そんなことを?
確かに、瞬弥にバイトのことは話していなかった。
というか、瞬弥の誕生日プレゼントのためにバイトでお金貯めてるのに言えるわけがない!!!
「なんか店入ったら店員同士で衣緒のこと話してるし、休憩室に入ってみれば知らねぇ男に抱きしめられてるし…」
あ、私は1つ気づいてしまった。
こんなこと言ったら瞬弥怒るかな?
でも、もしかしたら…
もしかしたら…!!!
「ねぇー…瞬弥?それって……ヤキモチですか?」
自分で言ったのにドキドキしてる。
もし、ヤキモチだったら、私舞い上がっちゃうよ?
「は?そんなんじゃねぇよ」
「そんなの嘘だもん」
いつもより余裕をなくした瞬弥がなんだかかわいいっ。
耳も少しだけ赤くなってる。
「ヤキモチでしょ?素直じゃないなー?」
わざとらしく問いかける。
いつもからかわれてるもん。
たまには…ね?
「だったら何?」
瞬弥は、ベンチに座っている私に顔を近づけた。
あ、あれ?
おかしいよね?
今は私が優勢のはず…
なのに、何で私のほうがおされてるの…?
瞬弥はさっきまでのかわいい顔から一変し、いつものクールな顔に戻っていた。
それだけで、私はこれから危険なことがおこる予感を察知してしまった。
「俺がヤキモチやいてたとしたら何なの?」
こ、こんなことになるとは考えていなかったため、一気にやられた。
いつもの瞬弥のペースにのせられてしまう…!!!
そんなのやだ!
折角、瞬弥をからかえるチャンスだっていうのに…
「ヤキモチってことはそれくらい、私のこと好きだって解釈してもいいんだよねー?」
あぁぁ…もう!
こんなこと言いたいわけじゃないのに!
攻め方が難しい…
絶対、私の顔きょどってる…
「だな、俺は衣緒のこと好きってことになる。 じゃぁ、こんなことしてもありですよね?」
へ?
何で急に敬語?
瞬弥が更に顔を近づけた。
きっキスされる!?
あ、私の馬鹿!
ベンチなんかに座っちゃったら逃げ場ないじゃんか!
きょろきょろ逃げ場を探しても、そんな都合よくあるはずもなく、仕方なくきゅっと目をつむった。
と、思ったら予想外に唇がふれるだけのキス。
「しゅ…んや?」
「なーんちゃって」
だっ騙された!
「んー……………!!!」
息が苦しい…
夕方の逆光で瞬弥の顔がみえない。
少しだけ目を開けていたら、
「こら、ちゃんと目ぇ、つぶってろ」
って怒られた。
いくら胸をたたいても、肩を揺さぶっても瞬弥は離してくれない。
いくらキスをしても慣れない私といつでも慣れてるような瞬弥。
ずるい…
「ぷはぁー…ばぁか!私は瞬弥とちがってキスに免疫ないんだから手加減くらいしてくれてもいいでしょ!」
はぁ、はぁと息が漏れてしまう…
公園でも学校でも、公衆の場で堂々とキスできる瞬弥はいまいちわかんない。
私も混乱しちゃって自分の心配しかできなくなっちゃうけど。
「免疫?んなもんねぇよ?俺だって衣緒がファーストキスの相手だし」
そ、そんなわけない!
瞬弥はキスだって上手(上手とか下手とか判断できないけど…汗)だと思うし、いつも冷静だ。
「絶対嘘だもん!私の前に誰かとキスしてるに決まってるもん!」
私にはそうとしか考えられない!
「何でそう思うわけ?」
何でって…
それは…
「瞬弥っていっつも私とキスしてても緊張してるようにみえないもん…」
余裕な瞬弥がうらやましい…
「俺だって緊張するに決まってんだろ?ほら」
「ちょっイヤ!…恥ずかしい!」
瞬弥は私の手を自分の胸にあてた。
瞬弥の体に触れるのが久しぶりすぎてどこをみればいいのかわかんない!
「あ、もしかしてまだ伝わんない?じゃぁ……」
そう言うと、私の手を自分のシャツのボタンとボタンの間にすべりこませた。
「ひゃっ/////わかったから…離して?」
瞬弥の体温が手に流れ込んでくる。
恥ずかしすぎて瞬弥の顔がみれない!
手から瞬弥の鼓動がトクトクと感じる。
顔は余裕なくせして…
瞬弥は少しずつ手を握る力をゆるめた。
「もー!!!からかってばかりで…」
私はすぐに立ち上がって駅のほうへ向かった。
瞬弥のばか、瞬弥のばか、瞬弥のばか!!!
自分の心臓がドキドキとうるさい。
こんなの瞬弥の思うつぼなのに…
「おい、待てよ」
瞬弥が追いかけてきてるのはわかったけど振りかえらずに小走りで駅に向かう。
駅に用なんてないけど、赤面中の顔を瞬弥にみられたくない…っ!
駅は仕事帰りの人で混雑していた。
ドンっ))
「うわっ!!!」
案の定誰かに思いっきりぶつかってしまった。
鼻が少し痛いけど謝らなくちゃっ!
「すっすみません、前方不注意で…」
鼻を押さえながらお辞儀するのはいかにも無様だ。
怒ってるかな?と少しずつ顔のある上の方をみあげた。
「相変わらずドジは治らねぇんだ」
なっ!?
この人、失礼!!!
ってことよりも気になったことがあった。
少し低くて芯のある声。
大きな背中に、上の方にある視線。
「久しぶり」
「時原尚人………」