※今回は時原尚人が登場します。このキャラについて詳しいことは前作で描かれています。知っておきたい方は前作へGO!!!
🌼衣緒side🌼
黒い髪に、ややつりあがり気味の目。
少し声が低くなった?
少し背が伸びた?
あなたに会えない日々は何より長かったよ…
最高の親友…
「時原尚人ぉー!!!」
思いっきり抱き付いた。
会いたかったよ…
いつだって背中を押してくれた優しいあなた。
あの日の思い出は今だって鮮明に記憶されている。
「おい、彼氏持ちが、んなことしていいわけ?」
相変わらず、憎まれ口なとこもあるけどね…っ
そんなとこも含めて時原尚人だから。
「友達としてだから別にかまわ「よくねぇよ」
ぎくりっ))
声がした方をゆっくりと見ると当たり前かのように瞬弥がいた。
「彼氏様のご登場だな」
ぎゅっ))
そう言って時原尚人は私を抱きしめ返した。
「わわっ////」
その態勢のまま時原尚人の顔を見ると少しニヤリと笑っていた。
変わんないねっ。
でも私にとってこの態勢はあたふたしてしまう(汗))
時原尚人の懐かしい香りがふんわりと漂い、瞬弥がいるにも関わらずドキドキしてしまう…!
でも長くは続かず、すぐに瞬弥は
「返せ」
と、時原尚人の腕から私を奪い取り、自分の腕の中にすっぽりとおさめた。
「こっこらぁー!!!私は物じゃないんだぞ!」
全く!
取ったり、取り返したりじゃぁ、まるで物扱い!
ふくれっ面の私に瞬弥が頭を撫でる。
「はいはい、機嫌なおしましょーね」
「もー……家かーえろっ」
みんな物扱いしたり子供扱いして……
そんなんだったら家に帰っちゃうんだから!
「あ、そーいえば衣緒ん家って親いねぇよな?」
唐突な質問に首をかしげながら答えた。
「そーだけど?」
※衣緒の両親は仕事で海外です。
「兄弟は?」
「お姉ちゃんいるけど、今県外出てるよ?」
「んじゃ決まり」
※衣緒のお姉ちゃんは大学生で現在1人暮らしをしてます
???
時原尚人の目的がつかめない。
なに?
「どーゆこと?」
「俺、今日衣緒ん家止まるわ」
へー…
今日私の家に泊まるんだぁー…
今日………私の家に……
ん?
今日?私の家に?時原尚人が泊まりに来る?
「えぇぇぇぇぇぇ!?」
な、な、なっなんで!?
男の子を家に泊めるなんて幼稚園以来だよ!?
そんな、そんな…
がんばれ、私!
思考を止めるな!
えっとー……
どーすればいいのかな…?
「俺、1人で戻ってきたから泊まるところねぇんだよ…だめ?」
そんなこと言われたら…断れないじゃんか……
部屋…ちゃんと綺麗にしてたよね?
「私の家でよければ、別にいいと思うけど…一応お姉ちゃんに言っておくね!」
携帯で電話しようと2人の元を離れた。
男の子を家に泊めるのは少しドキドキする…
しかも、時原尚人だし…
えっと…お姉ちゃんに連絡っと…
バッ))
あ、あれ!?
今、携帯が手の中から消えた…?
というより奪われた!?
「何でいいって言った? 俺の許しなしで」
「あは……瞬弥…」
いつの間にか瞬弥は私の後ろに回っていた。
「彼氏がいるのに他の男泊めるっていいわけ?」
そっそんなこと言われても…
泊まる家がないなんて可哀想だよ…
実際、少し時原尚人の話も聞きたいし…
「時原尚人…野宿とかじゃ大変でしょ?それに今は友達だもん!何もないだろうし大丈夫だよ?」
ここまで言ったら大丈夫だよね?
瞬弥に心配してもらえるのはうれしいけど、時々過保護だし、子供扱いするんだもん。
もっと成長して大人にならなきゃな…
「衣緒?携帯借りる」
「ん?あ、いいけど…」
私が言ったことスルー?
瞬弥は私の携帯を耳にあてた。
電話かけてる…?
でもわざわざ、私の携帯まで使って誰にかけてるんだろう…
「あ、もしもし?衣代さん?」
はい!?
瞬弥、今お姉ちゃんに電話してるの!?
何故!!!
「あのー…今うちの親が喧嘩中みたいなんで…しばらく衣緒の家泊まって大丈夫ですか?」
はぃいいいいい!?
それこそ聞いてないよ!!!
絶対喧嘩なんかしてないでしょ!
瞬弥、お父さんが単身赴任中だって言ってたじゃん!!!
なんでそんな嘘つくの!?
「あ、わかりました。はい」
電話を切ると平然と携帯を私に渡してきた。
いやいやいや…
ね?
気になることだらけなのですが…?
「瞬弥が泊まるなんて聞いてない!」
電話使って何をするのかと思えば…
「時原はいいのに、俺が泊まるのはイヤ?」
くっ…
瞬弥、顔でわかっちゃう…
私が何て答えるか、わかってるくせに…
「イヤ…じゃないけど………」
言った瞬間、後ろを向いた。
だって!
私、今、すっごく恥ずかしいこと言った…!
ありえない…
「それにな?お前が大丈夫でもあいつが大丈夫とは限らねぇだろ?」
ん?
低能の私には理解できなかった。
「それってどういう意味?」
そのまま聞き返してみたけど瞬弥はくすっと笑った。
「ま、そのうちな」
なにそれ……
ちぇーっ…
☆瞬弥side☆
はぁー…
衣緒は鈍感すぎる…
付き合ってもいない男女が一つ屋根の下っておかしいだろ…
純情なのかもしれないけど、ここまで危機感ないと困る。
さて今は、衣緒が作った夕飯を食べて休憩がてらごろごろ。
「ふぅー…なんかゲームでもする?テレビゲームもあるけど2人用だし…トランプとかならできる!!!」
ま、3人じゃできるゲームも限られてるか。
「んじゃトランプで。ってお前なにできんの」
そーいえば昔、衣緒とよくトランプしてたな。
衣緒って何が強いんだっけな。
「えっとー…そだ!大富豪しよっ!最近クラスでよくやってるんだー♪」
「大富豪か…いんじゃね?」
ルール知ってたら普通に楽しめるし俺は賛成。
「んー…やってもいいけどなんか賭けた方が盛り上がると思う」
時原の案に衣緒は宣戦布告した。
「ふんっじゃぁ負けたら言うこと聞いてよねっ!こてんぱにするから!!!」
おいおい汗))
んなこと言って負けたらどーすんだよ…
ただですら賭け事苦手なくせして…
「お、自信があるようで。んじゃいっちょいくか」
トランプをくってそれぞれに配る。
「よーしっ!!!絶対勝ってやる」
あ、俺はとんでもないことに気づいてしまった…
衣緒が……
トランプ類のゲームで勝ってるところをみたことがない……