『SOSの猿』伊坂幸太郎
ちょっと不可思議で奇妙な3つの話が、やがてある出来事につながっていくという物語構成。
語り手は3人、物語は3つ。
家電量販店員にして悪魔祓いのエクソシストを副業にしている遠藤二郎が、引きこもり青年・眞人の通いカウンセリングを依頼されてから、奇妙な出来事に遭遇していく「私の話」。
入力ミスによって20分で300億の損失を出した証券会社、その原因を探る五十嵐という杓子定規な調査員の話が、誰か(←!)によって語られる「猿の話」。
この2つの物語が交互に展開されていく。
最後に、調査員・五十嵐が自身に起こった不思議な出来事を語る「五十嵐真の話」で、これまで語られたことが収束していく。
以下ネタバレ
一体どうやって広げた風呂敷を畳んでいくのか
その心配は杞憂に終わった
さすが伊坂幸太郎
これだけ荒唐無稽な話を見事に決着させていく
読んでいて快感だった
『K-PAX』という小説がある。
自称宇宙人の記憶喪失の男が精神病棟に収容される。彼は圧倒的な数学と天文学の知識を持っている。同時に不思議なヒーリング能力を持ち、彼に関わった人たちを癒していく。
が、実はこの男、精神的な疾患を持つことが判明。
過去のトラウマから逃避するために作り上げた別人格が、このKPAX星人キャラだったのだ。彼が起こした奇跡も、サヴァン症の副産物にすぎなかった。
SF版アルジャーノンに花束を、 といった物語だ
本作も少し似ている
眞人が孫悟空の分身であろうがなかろうが
いくつかの偶然の連鎖が奇跡であろうがなかろうが
真相なんてどっちでもいいじゃん
その行動によって救われた誰かがいるんだから
そう言い切る潔い爽快さが残るラスト
読後の後味も良い
語り手は3人、物語は3つ。
家電量販店員にして悪魔祓いのエクソシストを副業にしている遠藤二郎が、引きこもり青年・眞人の通いカウンセリングを依頼されてから、奇妙な出来事に遭遇していく「私の話」。
入力ミスによって20分で300億の損失を出した証券会社、その原因を探る五十嵐という杓子定規な調査員の話が、誰か(←!)によって語られる「猿の話」。
この2つの物語が交互に展開されていく。
最後に、調査員・五十嵐が自身に起こった不思議な出来事を語る「五十嵐真の話」で、これまで語られたことが収束していく。
以下ネタバレ
一体どうやって広げた風呂敷を畳んでいくのか
その心配は杞憂に終わった
さすが伊坂幸太郎
これだけ荒唐無稽な話を見事に決着させていく
読んでいて快感だった
『K-PAX』という小説がある。
自称宇宙人の記憶喪失の男が精神病棟に収容される。彼は圧倒的な数学と天文学の知識を持っている。同時に不思議なヒーリング能力を持ち、彼に関わった人たちを癒していく。
が、実はこの男、精神的な疾患を持つことが判明。
過去のトラウマから逃避するために作り上げた別人格が、このKPAX星人キャラだったのだ。彼が起こした奇跡も、サヴァン症の副産物にすぎなかった。
SF版アルジャーノンに花束を、 といった物語だ
本作も少し似ている
眞人が孫悟空の分身であろうがなかろうが
いくつかの偶然の連鎖が奇跡であろうがなかろうが
真相なんてどっちでもいいじゃん
その行動によって救われた誰かがいるんだから
そう言い切る潔い爽快さが残るラスト
読後の後味も良い
『マイケルジャクソン ライブ・イン・ブカレスト』
これは92年、ルーマニアのブカレストで行われたマイケルジャクソン『デンジャラス』ツアーライブを収録したDVDだ
オープニング、舞台セリから飛びしてきたマイケル
微動だにしないまま3分経過
こりゃ何人いるんだってくらいの大観衆が、ほとんど絶叫に近い熱狂的声援をおくる
観衆の緊張と興奮がピークに達したところで
マイケル始動!
学生の時にWOWOWで録画して、テープがすりきれるほど見たデンジャラスツアーライブ
改めて見てもやっぱ凄い
まさに空前絶後のエンターテイメントショーだ
失神者続出も分かるわ
超絶にカッコいい
オープニング、舞台セリから飛びしてきたマイケル
微動だにしないまま3分経過
こりゃ何人いるんだってくらいの大観衆が、ほとんど絶叫に近い熱狂的声援をおくる
観衆の緊張と興奮がピークに達したところで
マイケル始動!
学生の時にWOWOWで録画して、テープがすりきれるほど見たデンジャラスツアーライブ
改めて見てもやっぱ凄い
まさに空前絶後のエンターテイメントショーだ
失神者続出も分かるわ
超絶にカッコいい
『弱虫ペダル』渡辺航
久しぶりに面白い少年マンガを発見した。
自転車レースマンガには、『シャカリキ!』『OVERDRIVE』という名作がある。
この2作品は自転車素人の主人公が、ロードレースの世界に足を踏み入れていく話だった。
そして本作の主人公もまた素人。しかもアニヲタ。
タイトルどおり、弱虫ヲタがペダルを漕いだらヒーローに、という実に爽快な物語だ。
ダメなヤツが頑張る話って、すごく好き。
『スラムダンク』『はじめの一歩』以降、素人スポーツ奮起ものが量産されてきたが、本作は間違いなく当たり。
余談だが近年のエンタメ全般を通して見ると
自転車レースものにハズレなしの法則がある。
前述したマンガ2作品に加えて、アニメではスタジオジブリ製作の『茄子アンダルシアの夏』がある。
黒田硫黄による原作マンガはなにやらのほほんとした雰囲気で、それはそれで良かった。アニメではレースシーンの迫力と、ジブリカラーで描かれる風景美が加味され、大泉洋のイキイキした声の芝居がキャラに命を吹き込み、原作をはるかに超える傑作に仕上がっていた。
小説では、ロードレーサーたちの熱い生きざまを描いた『サクリファイス』が素晴らしかった。かなり泣ける感動作。
『BB』石渡治が連載中の『Odds-オッズ』は、ロードレーサーが競輪に転向して苦闘するという内容。同じ自転車レースでも、ロードと競輪では全く違う資質が求められるため、主人公が肉体改造に取り組んだりする。こちらは違う側面から自転車レースを知ることができて興味深い。
競輪で思い出したが、ちょっと前のマンガで、競輪レーサーの舞台裏トークが楽しい『ギャンブルレーサー』もなかなかの味わいだった。
自転車レースマンガには、『シャカリキ!』『OVERDRIVE』という名作がある。
この2作品は自転車素人の主人公が、ロードレースの世界に足を踏み入れていく話だった。
そして本作の主人公もまた素人。しかもアニヲタ。
タイトルどおり、弱虫ヲタがペダルを漕いだらヒーローに、という実に爽快な物語だ。
ダメなヤツが頑張る話って、すごく好き。
『スラムダンク』『はじめの一歩』以降、素人スポーツ奮起ものが量産されてきたが、本作は間違いなく当たり。
余談だが近年のエンタメ全般を通して見ると
自転車レースものにハズレなしの法則がある。
前述したマンガ2作品に加えて、アニメではスタジオジブリ製作の『茄子アンダルシアの夏』がある。
黒田硫黄による原作マンガはなにやらのほほんとした雰囲気で、それはそれで良かった。アニメではレースシーンの迫力と、ジブリカラーで描かれる風景美が加味され、大泉洋のイキイキした声の芝居がキャラに命を吹き込み、原作をはるかに超える傑作に仕上がっていた。
小説では、ロードレーサーたちの熱い生きざまを描いた『サクリファイス』が素晴らしかった。かなり泣ける感動作。
『BB』石渡治が連載中の『Odds-オッズ』は、ロードレーサーが競輪に転向して苦闘するという内容。同じ自転車レースでも、ロードと競輪では全く違う資質が求められるため、主人公が肉体改造に取り組んだりする。こちらは違う側面から自転車レースを知ることができて興味深い。
競輪で思い出したが、ちょっと前のマンガで、競輪レーサーの舞台裏トークが楽しい『ギャンブルレーサー』もなかなかの味わいだった。