古代ハワイアンの時代、
釘や人工繊維の無い時代
世界で最も強い天然繊維として知られていた
Kaula Olona(オロナの紐)
今日は、少しだけ Olonaについて書いてみようと思います。
Olonaは、ハワイ固有の低木。
近縁種のMamakiと同じ イラクサ科の植物で、標高の低い森林の峡谷や小川の近く、雨が多く 湿った気候で育つことを好むので 沼地や苔の多い山岳地帯に生息します。
ハワイの人々にとって重要な植物は、
かつては数エーカーの広大なプランテーションでも栽培されていました。
枝分かれを減らすために、茎はまっすぐに高く、互いに密集して生育するよう奨励さ、繊維の穴の数を減らすために、直立した茎から側枝を定期的に取り除きました。
1 年から 18 か月で、植物は収穫できるほど成熟し、茎から繊維を抽出する事が出来るのです。
まず樹皮を丁寧に剥ぎ、小屋に吊るして水を切ります。水切り後、その皮は流水に1~2日さらされます。
次に、皮は狭い板の上に置き、板の上部でしっかりと固定し、亀の背骨または甲羅の一部で作られたウヒと呼ばれる道具で削ります。乾燥後、外側の樹皮を取り除くと 細い白い繊維の塊が出来き、それを天日で乾燥させ ロール状に束ねていました。
それを、編み職人や女性達によってさまざまな太さの細い紐に撚り合わされます。
Kaula olonaの特徴は、よじれや伸びがなく、塩水にも強い為、網の目が大きいウペナや、より目の細かい魚網、容器を運ぶための網袋(ココ)もオロナ繊維で作られました。長持ちさせるために、ククイ油で処理されることもよくありました。
ハワイ王室が身に付けるもの、羽を用いた装飾品には
驚くほど細かい網目を持つオロナの網に結び付けられ、上質な羽毛のマント、アフウラ、羽毛のヘルメット、マヒオレ、ティリーフケープ、アフライの裏地となるネットベースにも使用されます。特別な道具が網の出し入れを行い、器用な指で繊維を結びます。
その他の用途は、カパ(タパの樹皮の布)を縫い合わせて衣服にしたり、あらゆる種類のレイを紐で結んで包んだり、出産後にへその緒を結んだり、カヌーのロープにしたり、ドラムの皮をドラムに張ったり、今日私たちがロープ、より糸、紐、糸を使用する可能性のあるあらゆる目的に使用したりすることでした。
この素晴らしい天然素材で編まれたOlonaの紐は、
西洋の船乗りとの物々交換としても使用されたそうです。
古代では 重要な植物だったOlonaは、
現代には ナイロンや合成繊維に変わり、
外来植物や生物によって侵略され 野生のOlonaを見つける事は難しくなり、今ではその存在も忘れ去られてしまいそうになっているそうです。
それでも、ハワイの固有植物のOlonaを
小規模ながら栽培し、その手法を守り受け継いでいるハワイアンの人々がいます。
ハワイのものが少なくなっている現代、
これ以上なくなってしまわない様に大切に
そして、私達が出来る事をしていきたいですね。
Olonaのお話。
まだまだ書きたい事はありますが、
またの機会に。
良い週末をお過ごしくださいね
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