ハワイの伝説:Waukeのお話 | HulaとHawaiiの日記

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1995年にハワイへ移住。フラを中心としたハワイでの生活日記です。

最近は、空いた時間にNu'uanuについての

本を読んでいます。

その中に興味深いWaukeの伝説があったので、

皆さんに少しシェアしたいと思います。

 

Waukeとは、木の名前です。

Waukeは、もともとは、

カヌープラントの1つで(カヌープラントとは、初期のポリネシアンによって 持ち込まれた植物)で 

その後 ハワイでは 川沿いなど水が流れる湿った土地、森林に生息します。

古代ハワイアンから 様々な用途で使用されていたWauke。

その代表的なものは、Kapaです。

 

Kapaと言えば、多くの人が真っ先に思いつくのは

きっとHinaでしょう。

Hinaは、月の女神、半神マウイの母でもあり、

Kapa作りの名人です。

 

Hinaの住む マウイ島に最初にWaukeが植えられたという話もありますが、今回の伝説は、オアフ島のNu'uanuが舞台なのです。

 

Maikohaは、家族と共にオアフ島のNu'uanuの涼しく緑豊かな渓谷に2人の娘、LauhuikiとLa`ahanaと共に住んでいました。

彼は家の近くのLo'i(タロ畑)で毎日一生懸命働き 

家族を養っていましたが、Nu`uanu渓谷の冷たい風や雨が彼らを襲う事、どうしたら 愛する娘達が温かく過ごせるかを考えていました。

 

しかし、彼は 病気になり自分はもうすぐ死んでしまうと悟ります。
 直ぐに、彼は愛する2人の娘達を呼びました。 そして、自分が死んだら、家の近くを流れる冷たく澄んだ川の水の近くに密かに埋葬しなさいと伝えます。

そして、その場所を大切に守るのです。そうすると

木が生えてきます。その木の名前は Wauke。

将来、あなた達を温かく守ってくれる木となると。


Maikohaは、続けて、「木が成長したら、木の幹を切ります。 そして、樹皮を剥ぎます。 それから、樹皮の繊維が布のように互いにくっつくまで、Kuakapaで茎を叩き続けるのです。」

彼が話し終えると すぐに横になり

そのまま 彼は亡くなりました。 

彼の娘たちは言われた通りに 彼を川の近くの日当たりの良い場所に埋葬した。 そして、毎日その周辺を掃除し、新しいMaile lei を墓に置きました。

父親を埋葬してから数日後、父親の言った通り、一本の木がまっすぐに伸び始めました。 毎日、木が成長するのを観察すると、木はたくさんの新しい枝を広げました。 彼らは父親に言われた通り、それを「Wauke 」と名付けます。 「お父さんの言ったことを実行する時が来た」とLauhuikiは妹に語った。

作業を始めて行くと、次第に父の存在を感じる様になった姉妹。
まるで、父親がその場にいるかのように、父親に導かれる様に慎重に木の幹を切り取っていきました。 彼らは樹皮を剥ぎ取り、枝を水に浸します。それから繊維が布のように互いにくっつき始めるまで、樹皮を叩き続けました。 そして、 彼らは、自分達の父親こそが、自分達の`Aumakua(守護神)なのだと認識するのです。

こうして彼らはKapaの作り方を学び、Pauなどの衣類や寝具を作り、冷たい風が渓谷を吹き抜ける時、彼らを暖かく守ってくれたのです。

Waukeの木はNu'uanu渓谷全体とオアフ島や他の島々の一部に広がりました。 枝が木から折れて地面に刺さると、必ず成長します。 このようにして、Maikohaの精神はすべての島に生き続けているのです。

 

Hawai'iでは、Kapaは主にWaukeとMamakiから作られます。

Waukeは、Mamakiに比べて 暖かく、柔軟で、水に強く

最も貴重なものだそう。

ですから、大切な儀式の目的にも使用され、先祖のiwi(骨)に巻き付けられたKapaも Waukeを使用したKapaであったそうです。そういえば、Ali'iの使用したシーツもWaukeでした。。

 

Waukeを使用したKapaが暖かいというのは、

この伝説で初めて知りました。

 

 

ハワイの伝統工芸の1つ。Kapa

美しく出来上がったものを本やミュージアムで見る事は多いですが、使用される素材の事、伝説や物語、それらを知る事は

ハワイの文化を知る事と同じです。

 

知れば知る程、楽しくなりますね。

 

まだまだ書きたい事がありますが、

またの機会に。

 

良い週末をお過ごしくださいねラブ

 

 

 

 

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