将棋普及とプロ(その5) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は高島教室が7/21(日)、津山おもちゃ図書館将棋教室が8/4(日)の予定です。また奉還町将棋イベントを7/20(土)の13時~18時30分まで開催予定です。

 

男子プロゴルフ界のスポンサーは、大会賞金、運営経費、放映権料などを負担し、その総額は10億円に上ることもあるそうです。そうした大会が、1990年には44試合あったものが、2000年には33試合に、そして2019年には24試合にまで減少しているというのです。確かに、ここ30年の間に約半減という大きな落ち込みとなっています。

 

同記事によると、男子プロツアーから多くのスポンサーが撤退した最大の理由が「プロアマ」への不満であったとのことです。「プロアマ」とは、大会にエントリーしたプロと、スポンサーが招待した賓客との交流の場のことで、具体的には、大会前にプロとアマが一緒にラウンドしてゴルフを楽しんでもらう場のことです。アマにとって、一流プロとの直接の会話やプレー(将棋の指導対局のようなイメージでしょうか?)は滅多にない貴重な機会であり、そういう機会をスポンサー企業は大事な顧客に提供したいと考えていたのでしょう。そうした役割をプロに期待していたことが、高額なスポンサー料を負担してまで大会スポンサーになっていた理由でもあったわけです。

 

ところが「アマプロ」の実態は、スポンサーが期待していたような内容にはなっていませんでした。「アマプロ」は大会前日など、大会直前に設けられるのでしょうから、多くのプロはどうしても、自身のコンディション調整を優先させてしまうわけです。従って、「大会前の練習ラウンド」程度の認識で、一緒にラウンドするアマとさほどの会話を交わすこともなく、黙々と自身の練習に励むといった光景が常態化していたようなのです。

 

ここに、「プロ」と「普及」の問題の難しさの一端が垣間見られるようにカクザンは感じます。将棋に置き換えてみましょう。大事な公式対局の前日に、「アマプロ」のようなイベントをこなすことができる将棋のプロ棋士の方は、果たしてどれくらいいらっしゃるのだろうかということです。よく、タイトル戦などでは、前夜祭というものが開催されています。カクザンが参加させてもったことがある前夜祭は、JT杯の岡山大会の前夜祭でしたが、アマへの対応は、解説役のプロ棋士の方が中心で、翌日の対局者の負担にならない配慮が感じられました。名人戦などの前夜祭などでは、おそらく、もっとそうなのではないかと思います。

 

しかし、一方で、「強ければよいと勘違いしている」、「スポンサーあっての大会という意識が欠如しているのではないか」といった不満が、男子プロゴルフのスポンサー企業にはあったようなのです。そして、女子プロゴルフ界はスポンサーの期待に応えているように見受けられます。女子プロにはできて、男子プロにはできなかった。それはなぜなのでしょうか?

 

以下、つづく・・・。

 

 

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