初心者向け指導対局の技法(その6) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は高島教室が7/21(日)、津山おもちゃ図書館将棋教室が8/4(日)の予定です。また奉還町将棋イベントを7/20(土)の13時~18時30分まで開催予定です。

初心者への指導には根気が必要です。手順を説明しても、2~3回やそこらの回数では、指し手の意味を理解できていることはまれです。なので、重要なポイントについては、同じことを何度も、繰り返し説明してあげることが必要だと思います。

 

さて、「棒銀」の第一関門が図1の局面です。初心者にとっては自力でこの局面に至ることも大変なことなのです。指導者はやさしく誘導してあげてください。

 

(図1 △4一玉まで)

 

ここで第1の関門である▲2四歩という「合わせ歩」の手筋が登場するわけですが、初心者の生徒さんにとって「あるある」なのが、ここで▲2四銀(参考図)と指してしまうことです。対面での指導対局なら口頭で説明して、手を戻させることもできるので(要するに「待った」を認める)、まだ良いのですが、ネット教室の場合、指し直しができずに困ることが多いのです。

 

(参考図 ▲2四銀まで)

 

この局面での上手の考え方としては2択になると思います。すなわち、手抜きをするか、△2四同銀とするかです。しかし、手抜きをして下手(したて)に▲2三銀成を許すのは「教育上良くない」ことかもしれません。つまり、直前の▲2四銀という手を認めることになるからです。

 

となると、上手は△2四同歩と取る手を考えなければなりません。大事なことは、その後の展開まで深く考えておくことです。△2四同歩としても、その後、下手になんらかのチャンスを与える余地があるかどうかを見極めておくことが、この局面では上手(うわて)に求められるのです。

 

上手の指し方の一例として、topstoneさんから大変参考になる手順を頂戴しておりますので紹介させていただきます。

 

○参考図からの指し手:△2四同歩、▲同飛、△5一玉(結果図)

 

(結果図 △5一玉まで)

 

△2四同歩、▲同飛に△2三歩と打ってしまっては下手にチャンスはなくなります。そこで、△2三歩に代えて△5一玉として2筋の受けを手抜きするというのがtopstoneさんのご提案です。こうした手は初心者どうしの対局では日常茶飯事のようによく見られます。そういう意味で、実戦的な手という言い方もできると思います。

 

結果図で下手は▲2三歩が打てるかどうか。ここから、まだまだ一局の将棋として、指し手をつづけることが十分可能になりますね。

 

 

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