ミッキー左後ろが高橋政知さん、

前が江戸英雄さん、

右後ろがWDCウォーカー社長

前が京成の川崎千春さん。

この4人の夢がTDRをつくった。

kakkamax※

オリエンタルランドには公式の会社沿革とは別に、さまざまな《秘話》がある。
もともと海外進出に乗り気ではなかったウォルト・ディズニー最高幹部を説得し、実現まで惹きつけたのは、三井不動産の江戸英雄社長と昵懇の仲だった銀座クラブママ、田村順子さんだったこと。

そして今回、オリエンタルランド創業に立ち会った経理マンの加賀見俊夫前CEOから、新たに《秘史エピソード》が公開された。

1,実質創業者だった2代目社長、高橋政知さんの父親は大正時代、原敬総理の懐刀で鳴らし台湾総督(1931−32)も歴任した警察官僚・太田政弘だった。

が、戦後は父親が公職追放され、後妻の子だった高橋政知さんも籍に入らず、シングルマザー同居の生活苦をかかえた学生だった。

2,「とにかく浦安の漁業者を説得しなければ」と、サイフ持ちの加賀見さんを連れて飲み歩いていた酒豪の高橋政知さんだったが。
いくら事業継続のため、とはいえ接待費の酒代を会社経理に回すことは不可能だった。
そこで高橋社長は一大決心で、渋谷区松濤の自宅を抵当に自分で借金をつくった。
もちろん、20年も後のディズニー黒字化には到底間に合わず、自宅を手放す結果に。
ディズニーファンのみなさん、あなたたちは自己破産寸前になっても、東京ディズニーランドをつくろうとした高橋政知さんの思いが伝わってますか。

3,初代社長の川崎千春京成電鉄社長の旧制水戸高校の同窓ということで、高橋政知さんをオリエンタルランドに紹介した三井不動産の江戸英雄さんだったが。
1974年に社長から会長になり、オリエンタルランドが一番資金が必要な時に手を引いてしまった。
だからオリエンタルランドのメインバンクは三井住友銀行ではなく、みずほ銀行(当時は日本興業銀行)なのだ。
加賀見俊夫さんの証言では、江戸英雄さんがギブアップした後、財界の友人だった興銀相談役・中山素平さんにバトンタッチ。
そこで高橋政知さんは興銀副頭取だった菅谷隆介氏と相談。
菅谷副頭取は兵庫県芦屋市の宝塚ファミリーの生まれで、ディズニーパーク事業支援を快諾し、さっそく都市銀行団を結成してくれたそうだ。
ところがこの興銀の動きに最も反対したのが三井銀行だった。
当時、三井財閥グループ内で三井銀行はアンチ江戸英雄・三井不動産の旗頭だった、たったそれだけの派閥感情からだったようだ。

親会社の三井不動産の債務保証と土地の担保だけでは足りず、スポンサー企業を募った。
日本のテーマパークでスポンサー制度を導入したのはオリエンタルランドが初めてであった。
しかし TDL は「3 年で潰れる」と言われていたため、スポンサー希望企業が無かった。
そこでオリエンタルランドの親会社である三井不動産の江戸英雄会長が、生前の松下幸之助に直接依頼し、説得し、スポンサーになってもらった。江戸英雄が松下幸之助に相談したところ、ポンと 40 億円余りを出すと約束した。
松下幸之助および松下電産のスポンサー表明で、他企業のスポンサー希望が増加した。
この研究論文では、松下幸之助さんに依頼したのは江戸英雄さんになっているが。
新たな加賀見俊夫議長の証言では、興銀相談役と松下電器産業(現・panasonic)非常勤取締役を兼任していた中山素平さんが説得したという。
「ポンと40億円」というところが億万長・松下幸之助さんらしいキップの良さだ。
私もこの証言が正しいと思う。
モンスター・インクの場所にあった今は亡き《meet the world》がこの献金でつくられた。

 


中山素平さんが課長で1953年、ビクター(現・JVC)の倒産で引き受け先を探したとき、「あのビクターの商標だけでもその価値はある」と松下幸之助さんが応じたこと。
そして後にビクターがVHSビデオを開発したとき、「ええもんつくったなあ」と異論を押し切って全社採用を即決したのも松下幸之助さん。

実はkakkamaxは子ども時代に父に連れられた東京商工会議所講演会で松下幸之助さんと縁があり、
学生時代に興銀の懸賞論文受賞で、中山素平さんとも面会した。

この二人の大御所の応援でオリエンタルランドは大航海に出帆したのだ。
感慨深いものがある。
高野由美子会長は、高橋政知社長の現役時代(1980年・開園7年)にオリエンタルランドに入社し、その言行を身に刻んだという。

しかしながら、中国の経済崩壊は中国人観光客の爆買い消滅にも表れている。
もう中国富裕層の消費行動は期待できない。

ディズニーの世界と対局にあるウクライナ戦争は来年も再来年も続き、その間、ウクライナ支援反対を主張する候補が多いアメリカ大統領選挙もある。

大まかに言うと全世界で富裕層の贅沢旅行は減退すると考えられるのだ。

ヨーロッパ・アジア・南アメリカ各地でも物価高騰で富裕層攻撃の民衆運動が起き始めている。
YouTuberヒカキンも運営会社の赤字が広告収入減衰で10億円の赤字が出たそうだ。
ドバイなどの豪邸で暮らしていたビットコインの《億り人》も相次いでこっそり帰国している。
そしてこの世界不景気は気象変動の災害を加えて20年以上続く。

経済専門家の立場からすれば、富裕層を当てにしたファンタジースプリングスのホテル事業は早計に過ぎたと思う。
これが東京ディズニーリゾート全体に影響がでるとはいいたくないが。
命運がかかっている。
その危険性は正直不安だ。

いま気になってること

 

 

 

 

 

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