平安時代好きブロガー なぎ です。
 
2024年11月の京都旅行でのこと。

風俗博物館を訪ねて撮影した展示の様子です。
(❝ ❞はレジュメまたはパネルより引用)

※この記事は ②王朝文化の粋(すい)を競う婚礼支度・冊子(そうし)作り~『源氏物語』に記された明石の姫君の婚礼支度~(『源氏物語』「梅枝」より) の続きです。

 

 

③仏名会・師走(十二月)の年中行事(『源氏物語』「幻」より)

 

【展示の様子】

❝源氏52歳の12月(旧暦)、六條院で仏名会(ぶつみょうえ)が執り行われた。昨年の8月14日には紫の上が43歳で亡くなっており、一周忌を迎えた年の暮れ、この年最後の六條院の参会行事に親王や上達部の多くが訪れた。❞

 

❝この仏名会は12月の末、初夜・中夜(なかのよ)・後夜(のちのよ)の三夜にわたって行われた仏事で、1年間の終わりにその年の六根(ろっこん)の罪障(ざいしょう)を懺悔し、過去(法蔵比丘)・現在(阿弥陀如来)・未来(弥勒菩薩)の三世の諸仏の三千仏名(ぶつみょう)を唱えることで、滅罪(めつざい)されると信じられ、心身ともに清らかになって新しい年を迎えることを願う行事で、神道の「大祓」の行事に相当する。❞

 

⇒ コトバンク|仏名会(読み)ブツミョウエ

 

 

【罪障により地獄に落ちることを怖がっている女房たち】

 

 

【散華の藪椿と僧(導師)】

 

 

【御帳台の中には三千仏図が掲げられています】

 

 

【地獄絵の屏風】

 

 

【源氏と親王・上達部たち】

 

 

【源氏】

❝紫の上が世を去って後、光を失った六條院であるが、源氏はこの日初めて晴の場で人々の前に姿を現した。その姿は昔の美しさにさらに一段と光が加わり、ありがたいほどの美しさであった。❞

 

 

 

 

『源氏物語』「幻」より

その日ぞ出で居ためへる。御容貌(かたち)、昔の御光にもまた多く添ひて、ありがたくめでたく見えたまふ

 

源氏と歌を贈答した導師から見た源氏の様子です。

輝かんばかりの立派な姿だったのでしょうね。✨

 

 

 


 

風俗博物館 展示④へ続きます

 

⇒ ④女房の日常・局~王朝女性の身嗜み・黒髪~