第10回 妙手
徳川についた真田は、
北条軍に
大きな打撃を与えた。
しかし、
徳川と北条が突然の和睦。
真田は領地を
奪われる形となった。
昌幸が打つ次の一手は。
ついに、本家Star Warsでもない(はずの)EPISODE Xです。
今回は、タイトルの英訳を一単語にする、という縛りをつくってしまったのを後悔しました。チェスでも英訳されている碁でも、指し手はmove、妙手はgood moveとなりますから、到って簡単です。でも、自分の縛りはなんとか維持したいという意地で探し当てたのがcruxという単語。これは妙手というよりは肝心な所、急所、などという意味です。徳川をスポンサーにして真田が造った上田城は急所にある、と考えた苦し紛れの訳ですね。
さて本文。
例によって、真田が北条に与えた打撃は補給路を遮断すること、とか、徳川が北条と結んだ和睦は、真田が徳川軍の危機を助けたすぐ後(ちょっと違うかもしれませんが)、というような修辞的なゴテゴテとした説明を加えました。突然、というのは、「寝耳に水」というニュアンスかと考え、unexpectedlyを使いました。「徳川と北条が」というのでは、主体が曖昧なので、真田が交渉相手とした徳川を主語にしました。今回は臣従でも服属でもなく、同盟(allied)です。
「真田は領地を奪われる結果となった」は、かなり途中を端折ったあらすじだ(というか実際には奪われていない)と考え、かなり改変を加えました。それでも説明不足ですが、和睦の結果、徳川による領地安堵(土地所有権の保証)が反古になる可能性大なので、それを「領有権が宙ぶらりんになり、領地がなくなるかもしれない」という言い方にしました。元の文は、「領地」ですが、ここは問題の係争地ということで沼田としました。沼田の地は、「どーがステーション」で見た○○landという表現を参考にしました。
本編で描写されたように、次の一手はmoveなのですが、タイトルを変えてしまったため、繋がりが良くないと思い、切るカードという言い方に変えました。Does Masayuki have trump?の方が良かったかもしれません。
おかしな所があればご指摘下さい。