鼻中隔湾曲症日記②(手術当日) | 言葉の世界で生きてます Kakeruの日本語ブログ

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日本語教師、書籍編集者、翻訳者の筆者が、日本語を教える際のポイントや、生活の中で見つけた言葉の面白さなどを伝えていきます。

 

手術までの経緯は①に書きましたが、それから数週間で手術日を迎えました。

その間にコロナワクチンの接種を終えたり、

医療保険や高額療養費限度額適用認定証を準備したりしていたら、

比較的あっという間で、前日まで手術に対する怖さはありませんでした。そう、前日まで。

 

問題は前日の夜。

手術に必要なものを準備し終わって、いざ寝ようとした時に

ついスマホを触ってしまったんです。

そしてネットで検索を始めたんです。「鼻中隔湾曲症 手術」というキーワードで。

生々しい体験談、ガーゼを詰め込まれてパンパンに膨らんだ鼻、

お医者さん向けサイトにあるリアルな手術写真…。

これらを見てしまったために、結局ほとんど眠れず。

激しく後悔したまま朝を迎えました。

 

出かける前に荷物の確認。

日帰り手術なので、準備するものはほとんどなく、

診察券、保険証、高額療養費限度額適用認定証、医療保険用紙(先生に書いてもらうもの)、

あとはティッシュ、タオル、マスクの予備、メガネ(コンタクトは手術前に外す必要あり)、

コンタクトのケースとか、その程度でした。

日帰りだからスマホのバッテリーも不要です。

これらは寝る前にカバンに詰めておいたので、あとはそれを持っていくだけでした。

 

【手術開始〜終了】

病院に着いたら、部屋に案内され、手術着に着替えます。

しばらくすると、手術台に案内され、麻酔を塗られ、点滴されて、手術開始。

目隠しされていて、鼻と口以外は塞がれた布をかけられているので、

真っ暗です。暗闇です。

 

今まで2回の手術は全身麻酔だったので

あっという間に終わった感覚でしたが、

今回は初めての局部麻酔。この点が1番の心配点でした。

 

暗闇の中、先生が鼻の中をいじり始めます。

局部麻酔なので意識はありますが、頭もある程度ぼーっとしているので、

「先生、なんかやっているなあ」という印象でした。

麻酔が効いていたので、痛みはほぼありませんでした。

 

途中で一度、急激な吐き気に襲われました。

その時は「先生、吐き気がします」と暗闇の中で告げると

先生はすぐに吐き気どめを投与してくれたので、すぐに収まりました。

 

寝不足だったせいもあって、途中から寝始めました。

痛みはありませんが、鼻の骨を叩かれると頭に響くので、

トンカチやノミで鼻の骨をトントン叩いて削られる図を想像しながら寝ていました。

(見えていないのであくまでも想像)

 

鼻から流れ落ちた血が口の中で固まって、寝苦しくなって起きましたが、

いびきをかきながら寝ていたので、ずっと起きているよりは結果的によかったかもしれません。

自分のいびきに気づいて起きた時に、

「先生、扁桃腺取って、鼻中隔削ったのに、いびきが出ています」と質問しました。

先生は「鼻中隔切除といびきは直接関係ない場合があります」みたいなことをおっしゃっていました。

鼻の骨を削られながら聞いていたので、あまり覚えていませんが、

「手術が終わったら、いびきと無呼吸もこの先生に相談しよう」となんとなく思ってました。

 

1時間半ぐらいの手術でしたが、途中で寝たり、先生と話したこともあって、

さほど長くは感じませんでした。

 

無事に終わった安堵感もありましたが、

過去の経験から「手術は終わってからが勝負」だと知っているので、

「これから数日間がいやだなあ」という気持ちも大きかったです。

 

 

【戦いは手術後に始まった】

部屋に戻って口をすすぐと、血痰がドバーっと大量に出ました。

鼻の骨を削ると大量に出血するため、

手術後は鼻を支えるシリコンや出血を止めるガーゼなどを鼻の穴に大量に入れられました。

鏡で自分の顔を見たら別人です。

鼻がスーパーマリオみたいな鼻の大きさになっていて、自分でも笑いそうになりました。

(でも笑うと痛い)

 

麻酔が切れて、ここからは鎮痛剤で抑える形になります。

出血が落ち着いたのを先生が確認し、会計をしてタクシーで帰宅。

家に帰ってマスクを外して鏡を見たら、

鼻の穴に詰めた綿が血で真っ赤に染まっていたので、慌てて交換しました。

 

うがいをするとまたまた血痰がドバー。

鼻からの血がどんどん流れてくるので、「カーッ、ペッ」なんてできません。

帰りのタクシーからずっと口の中が血の味がしています。

鼻の感覚も戻ってきましたが、ずっと血の匂いがします。

 

枕元に大量のティッシュとゴミ箱、交換用の綿、なんとなく経口補水液をおいて、

寝ることにしました。枕のまわりも汚れてもいいようにバスタオルを敷き詰めました。

鼻の手術をしたけど、鼻にいろんなものを詰めているから、寝るときは結局口呼吸😂

鼻の穴の綿を交換しながら寝て、その日は終わりました。