天敵農薬 | 奄美大島 加計呂麻島マンゴー と追い込み漁日記

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加計呂麻島おざき農園ブログ

無農薬マンゴーの「尾崎農園」です。



「無農薬で商品になるのか?」



とはよく訊かれるのですが、昨年はうまく出来たので今年も継続挑戦中です。


害虫ですか? 勿論いますよ。それも大勢^^;



防除は基本、目で見て手で捕る作戦です。



生き物たちは生きていく上で必ず「足跡」を残します。



それは何かを食べた跡だったり排泄物だったり。



葉の表を好む者や裏に住む者、花につく者それぞれの性格を知ることも大切です。



毎日パトロールする中で、早期発見、早期対応が出来れば無農薬栽培は継続できるのではないかと思います。


天敵を利用した防除方法】


写真はハダニの足跡。



カタバミが不自然に白く見えるのがハダニによる食害です。



動物などにつくダニではなくて葉の汁を食料にしています。



1mmに満たない小さな奴なので目に見える程増殖してしまうとかなり厄介なことになります。


マンゴーにつくハダニとは種類が異なりますが、発生条件は似ているのでマンゴーも被害を受け始めていると思ったほうが良さそうです。



今年はハダニ対策として試験的に天敵による防除をすることになりました。





小さな紙パックに入っているのがハダニの天敵「ミヤコカブリダニ」。



近年イチゴ農家でかなり実績を積んでいるメーカーです。



目には目、ダニにはダニで対処するというわけです。



県とメーカーのサンプリングの為に無償で導入できることになったので、最先端の防除を試してみることに。



毎年ハダニ対策には定期的な散水で対応していただけにこれに効果が確認出来ればかなり夏場の作業が楽になります。




現在満開です。



マンゴーの子供達が沢山成ってます。


しばらくしたら摘花作業が待っています。


終わりの見えない作業に日々奮闘中。



土壌を科学する】


花の管理も大変ですが、足元の土作りも同時進行でやっております。



芝のくずですが、積んでおくだけで自身の水分で自然発酵してくれてます。



これが土壌生物のエサになり、土が自然の循環の中で成熟していくのを根気よく待ちます。



年間通して施しているので、ゆっくりですが土壌がよい状態に近づいているのを感じます。



以前、県の指導を受けて土壌診断をした結果です。




高校の科学の授業で出て来た元素記号が沢山並んでるので何かと思いますが、農家には必要な知識です。


尾崎農園で気になるのがph(ペーハー
)。


土壌が酸性かアルカリ性かで植物の成育に適した値があるのですが、基本6.5~7.5が最適なんですが、8.44と大幅に高い値。



昨年は葉の色素が抜けて落葉するなどマグネシウム欠乏等の症状が出たのは恐らくカルシウム過多と土壌phが原因で間違いないでしょう。



今年も無肥料でピートモスを使って酸度矯正をしてみようと思います。