全35話

原題「当家主母」

 

​清越坊の女たち 完走

 

BS勢のみなさま、你好吗?

ついにラストを迎えましたね、清越坊!

視聴されてた皆さまお疲れさまでした。

 

久しぶりに見ごたえのあるドラマを完走できて

満足です。

やっぱりBSでの視聴は楽しかった。

毎日たくさんの人たちと感想を共有できて、

より一層作品の理解が深められました。

ラストシーンを見終わったあと、

満ち足りた余韻が残るドラマでした。


夫と愛人の密会現場に妻が乗り込むという、
80年代昼ドラテイストで幕を開けた本作ですが、蓋を開けてみればそんな下世話な内容とは程遠い、女の自由と自立を掲げた
「本格朝ドラ」でした。
 
清越坊を舞台に繰り広げられた女たちのドラマ。
皆様はどんな感想を持ちましたか?

 

最後の敵

 

組合を立ち上げ、生糸の値を安定させたことに端を発した李昭、曾文彬との死闘。

夫殺しの罪で死刑になる寸前、雪堂の帰還により間一髪の所で助かった翠喜。ドラマ的にはここでクライマックスでもいいくらいの盛り上がりだったけどそうではなかった。ここからの展開が本当の正念場であり最後の闘いの始まりだった。



翠喜は良弓との誓いどおり自分らしく生きる為、離婚の道を選ぶ。程なくして独立し、工房を立ち上げた翠喜。早速弟子を募るも、世間の目は冷たい。


浴びせられる心ない言葉は男だけからではなく、まさかの女からも悲しい


この時代、社会における女の地位は本当に低かった。身分を問わず、全ての女は「儒教」が定義した檻の中に囚われており、当の女自身がその檻に疑問も持たず受け入れているのが現実。今回改めて「儒教」について調べてみたけれど、本当に理不尽だった。

 

儒教の中の男女関係 は、「男尊女卑」「女必従夫」という言葉通りで、


『男は天、女は地、男は陽、女は陰と示す』 とある。


つまり、夫は妻から見て天であり、天は尊く、地は卑しい者で、妻にとって夫は絶対のものとして位置づけられることになる。

 

女が陰ってどういうことじゃい💢

 

かつて平塚 らいてうも言っていた。

元始、女性は太陽であった』って!
今なら分かるよ、これを言いたくなる理由が。
 
現代ならば声を大にして批判できるけど、この時代は真正面から異を唱えることはできず、女はただ耐えるしかなかった。
このドラマではそんな女達の象徴として、夫からDVを受ける小蘭の母や、父の罪で行院の妓女となった幺娘を登場させている。

明節を汚される前に娘を殺そうとした曹文彬のような極端な思考が大多数を占めていた時代、一度身を堕とされた女の末路は悲劇しかなかった。

でも翠喜は女たちを隠さない。
生きるために手を差し伸べる。

ただね、女を自立させようとすること自体がもう反逆者な訳で。男から見たら女若きが忌々しい!ってなる訳で。それに対して堂々と狼煙を上げた翠喜はとにかくカッコイイ目がハートこのドラマのヒーローはやっぱり翠喜で間違いない。

幺娘の解放のため、翠喜は皇太后に願い出る。
これは梦华录 卿卿日常と同じで最高権力者がヒロインに感銘を受け願いを叶える展開となった。

ただ、この伝家の宝刀を繰り出すためには説得力が必要で、梦华录なんかは少し出来過ぎてるかな?なんて感じたけど、翠喜の人生はそれを受けるに値すると思った。

ときの皇太后(おなじみの甄嬛)も同じ女として強く共感したんだろうね。だって散々男に振り回された人生だったもんね魂が抜ける
(詳しくは宮廷の諍い女を見てね)


おまけ



宝琴の侍女、如意の恋は意外だったね。
これに結構な時間を割いたのは、愛していると言いながら世間フィルターを外せず心のどこかで如意を蔑んでいた書硯と、自分の目に映ったありのままの如意を愛したお坊ちゃまとの対比を見せたかったのかなと思った。



このカップルは良かったね。

愛想のない林ちゃん最高だよ。

如風が成長を見せてくれたし、最後は赤ちゃんも誕生してた。雪堂がいつか商売から身を引いてもこの二人が立派にやっていけるだろう。


二人の女

翠喜と宝琴。

二人の女がとにかく良かった。



中盤から宝琴が好きすぎて、彼女が画面に登場するだけで泣くという謎現象まで発生してた笑


二人並んで織り機に座り、一つの作品を完成させる。女と女が争わず手を組めば世界はもっと平和になるんじゃないの?

そんなことまで感じてしまう最終回。


おバカな男たちに流されず自分を貫いた勇ましくも美しい女達に幸あらんことをびっくりマーク


今後、中国ドラマはこういう作品が増えていくんじゃないかしら?


じゃあ美しい二人の絵をバックに締めたいと思います。

女同士仲良くしような!







ではまたパー


ちなみに次のドラマ

「恋心は玉の若き」は見ないかな驚き


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