隠れていて、まきばちゃんに探してもらう遊びが大好きなのです。
ある日の夜、モンちゃんはとっても素敵な隠れ場所を見つけました。
それであとでかくれんぼできるか試してみる事にしました。
そこはよく水遊びをした後に入る箱で、いつもはまきばちゃんが扉を開けてくれるんだけど今は扉が見えないので入れません。
でも・・・
丸いパカパカするところからモンちゃんなら入れるかもしれニャい。
いつもまきばちゃんの手がここから入ってくるニョよ。
モンちゃんは考えました。
みんながそばにいないのを確認したモンちゃんは早速パカパカするところに近づいて行きました。
そしてパカパカを押してみると思った通り。
穴が開きました。
やっぱりここから入れるニャン😻
上手に入れたニャ
ちょっと尻尾が挟まって焦ったのは内緒ニャ
さぁ、モンちゃんは隠れたニャ。
まきばちゃん、はやく探しに来ニャいかニャー
だけどたくさんたくさん隠れていたのにまきばちゃんはちっとも探しにきません。
「ニャー」って鳴いてみたけど誰もやって来ません。
「モンちゃんここに隠れてるニｬ」
モンちゃんは隠れているのに飽きてしまいました。
それでパカパカするところから今度は出ようとしたのです。
だけど押しても今度は穴が開きません。
パカパカを引っ張ってみたらちょっと開きました。
なのでそれを何度も繰り返したのです。
タンッ！
タンッ！
って音が響くだけでした。
開かないニャー
タンッ！
タンッ！
どのくらいタンッタンッってしたでしょうか・・・
まきばちゃんの足音が聞こえてきました。
慌てています。
やっとモンちゃんかくれんぼしてるの気づいたニャ
まきばちゃん見つけられるかニャー
はやく見つけてくれないかニャー
襖を開けて電気を点けたまきばちゃん。
「モンちゃん？」
「あれ？モンちゃんどこにいるの？」
ニャフッ♪
まきばちゃんが探してるニャン
モンちゃんはここだニャン
まきばちゃんがあちこち探しているのが穴から見えます。
あ、ベランダまで開けて探してるニャ・・
するともう1人の飼い主までやって来ました。
何か2人で話しています。
重たい波のような空気が押し寄せてきました。
ニャニャ？
どうしたかニャ？
そのうちまきばちゃんが玄関から出ていく音が聞こえてきました。
飼い主は
「ニャー」
「ニャー」
と猫語を使って返事をしろと言っています。
仕方がないので
「ニャー」と小さな声で返事をしました。
すると・・・
入っていた箱がズズズッと動いて・・・
飼い主と目が合いました。
「あっ！」
「ニャｧ」
「モンちゃん！」
飼い主が名前を呼んで箱の扉を開けてくれました。
外に行っていたまきばちゃんが戻って来ました。
「モンちゃん！こんなところに入ってたの？」
もっとはやく見つけるニｬよ
「モンちゃんここから中に入ったのね？」
「そうニャよ」
まきばちゃんも飼い主もモンちゃんを見つけてとても嬉しそうです。
箱は横の穴が開かないようにロックされました。
飼い主が淹れてくれたコーヒーを飲みながら
飼い主とまきばちゃんが何やら話しながら笑っています。
重たい波はいつの間にかどこかに流れていきました。
お部屋の中には羽がひらひらと舞いながら遊んでいるのが見えました。
モンちゃんも嬉しくなってキャットタワーに飛び移りました。
モンちゃん・・・眠たくなっちゃったニャ
2人を眺めながらうとうとしはじめました・・・
窓の外は瑠璃色の空が広がりはじめていました。