彼女が20歳になった時、私たちは出会った。

真夜中の公園で。


「こんばんは」

「こんな夜中にどうされたんですか?」


私はたまたま寝れなくて外に出ていた。

彼女は家庭内事情があり、あまり家に居たくなく、とりあえず公園に来たらしい。


その次の日も何となく真夜中の公園へ向かった。

彼女は、居た。


今日は互いに自己紹介をした。


「渡邉理佐です。23歳です」


『平手友梨奈です。初めてあった日に20歳になりました』


「20歳なんだ。大人びてるね」


『周りにはよく言われます』

そう言って優しく微笑んだ。

辛いことを隠す時に使うあの笑顔。


「あまりあなたのことはわかってあげられないけど、苦しい時はちゃんと苦しいって言ってよ?私で良ければ受け止めてあげるから」


『理佐さんって優しいんですね』




それから何度か会った。

会う度に他愛のない話をして、夜を明かした。

お互いを友梨奈、理佐さんと呼び合うことにした。


そして今日、やっと助けを求めてきた。


『実は、もう限界なんです…ずっと親に暴力を振られてきました………っ助けて、ください』


「よく言えたね。おいで」


両手を広げて、友梨奈を受け止める。

すると静かに泣き出した。


幸い私は一人暮らしをしている。

友梨奈にはちょっと大きいだろうけど服もある。

答えは決まってた。


「友梨奈、うちに来ない?」


友梨奈は、小さく頷いた。


家に着いた後もずっと友梨奈はくっついたままだ。


嬉しいけど、ずっとこのままじゃいられない。

料理の時は危ないし、お風呂は1人で入りたい。


「友梨奈離れてもらってもいい?ご飯作りたいから」


『嫌です』


「先にお風呂入ってきて?お湯は張ってあるから」


『一緒がいい』


困ったな。


「じゃあ、くっついててもいいけど邪魔しないでね」


友梨奈を背中にくっつけたまま、ご飯の支度を始めた。


とりあえず、オムライスでいいかな。


よし、我ながら上出来。


台所の他にひとつしかない部屋で座って食べた。


『ん、おいひい』


「ほんと?よかった」


すごい勢いでバクバク食べてた。

若いってすごい。


「そろそろお風呂入ろっか。本当に一緒にはいるの?」


『うん』


「…わかった」



裸になってみると、服で隠れていた所に痣が出来ていた。かなり大きいものもある。


湯船に入ると傷にしみたのか痛そうな顔をした。


「よく耐えたね」


『理佐さんがいたから頑張れた。そしてこの時をずっと待ってた』


最後の言葉がよく分からなかった。



お風呂から上がり、着替えを渡す。

やっぱりちょっと大きかったみたい。

ぶかぶかで可愛かった。


友梨奈をベットに寝させて、私は床で寝た。